地域において担っている役割
民間医療機関では対応困難な精神科救急医療を担うとともに、認知行動療法やアルコール依存症患者の治療等、専門医療の充実を図り、県精神科医療の拠点としての役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
入院患者の減少に伴い④病床利用率が低下傾向にあったため、令和2年3月に病棟再編を行い、病床を休床した。医業収益も減少しており、②医業収支比率、⑦職員給与費対医業収益比率が悪化しているが、一般会計からの繰入が行われていることにより、経常収支比率は100%を超えた水準で推移している。患者一人当たりの単価は入院・外来ともに増加傾向にある。
老朽化の状況について
施設、設備、器械の老朽化が進み、①有形固定資産減価償却率、②器械備品減価償却率は増加傾向にある。今後、固定資産の修繕費や更新費が増加していくと考えられる。
全体総括
患者数の減少に伴い医業収益の低下がみられる。一般会計からの繰入金が増加しており、経営の健全化が急務である。また、建物等への大規模な投資は平成14年前後以降は行われておらず、施設の老朽化が進んでいる。今後、建物や構築物等の修繕に費用を要することになると考えられる。精神科における県の中核病院としての機能を果たすために、中期経営計画に基づき経営改善を図りながら医療機能の強化を図っていく。