地域において担っている役割
認知症高齢者に対する診断治療にあわせた処遇判定や、患者家族等の介護教育を行うことにより、保健、医療、福祉サービスを総合的に提供している。
経営の健全性・効率性について
平成7年より開始したすこやかシルバー病院事業において、経常収支、医業収支とも高い比率を維持している。病床利用率が類似病院平均値と同等または高い割合を維持しているのに対し、入院患者1人1日当たり収益が類似病院平均値を下回っているのは、長期の入院患者が多いことが要因と考えられる。経常収支、医業収支が高い状況であるものの、今後も引き続き入院・外来による収益を確保し、経営の健全化、効率化に努めていく。
老朽化の状況について
すこやかシルバー病院が開院してから20年以上経過しているため、有形固定資産減価償却率、機械備品減価償却率、1床当たり有形固定資産とも類似団体平均値に比べ高く、施設の老朽化の度合いは高い。しかし、施設の老朽化対策として、機能維持や安全性格のための点検・診断・修繕・設備更新等により、長寿命化を図り設備投資の抑制や平準化など、中長期的な視点で計画的に進めている。今後も、病院事業経営戦略における計画的かつ効率的な更新を進めていく。
全体総括
すこやかシルバー病院事業は経常収支比率、医業収支比率とも類似病院平均値よりも高い割合を維持しており、経営状況は健全かつ効率的な経営を行っていると判断できる。また、当病院は認知症を専門的に診ること、地域の介護力を高めるための研修を行う「教育病院」であることから、今後とも収益の確保および経費削減に努め、より一層、経営の健全化・効率化に努めていく。