収益等の状況について
①経常収支比率は100%未満ではあるが、指定管理者制度導入の施設であり、主営業収益が指定管理者の収入となるため、一般会計からの補助金等の収益で賄っている。②他会計補助金比率については、類似施設と比較しても倍近く高い数値であるため、一般会計からの補助金への依存度が増加している。公営企業としての持続可能性等を検討していく必要がある。③宿泊者一人当たりの他会計補助金額については、経年比較において数値は大きな変化は無く、類似施設と比較しても低い。④定員稼働率についても、経年比較において大きな変化は無いが、類似施設と比較すると数値は低い。⑥売上高比率については、類似施設と比較して数値は高いが、一般会計からの補助金による影響が大きい。⑦EBITDAについては、指定管理者制度においての営業のため、収益は一般会計からの補助金が大部分のため、数値はほとんど無い。
資産等の状況について
⑧有形固定資産減価償却率については、経年比較において数値が増加傾向にあるため、施設も老朽化が進んでいる。毎年修繕は計画的に行ってはいるが、収益が上がらないため、多くは実施できない。今後も、施設の更新等を検討して行く必要がある。⑨施設の資産価値は、類似施設と比較すると少し高めであるので、施設又は土地の利活用を検討し、一層の高度利用を検討する必要がある。
利用の状況について
⑬施設と周辺地域の宿泊客数動向は、経年比較において、所在市町村では宿泊需要が高まっているにも関わらず、当該公営企業では宿泊需要が低下していると考えられる。課題等を整理精査した上で、当該施設のあり方を検討する必要がある。
全体総括
武尊牧場キャンプ場における経営状況をみると、指定管理者制度を導入しての経営のため、主営業収益は指定管理者の収入となるため、収益の大部分が一般会計からの補助金で賄っている状態である。経常収支比率が高くても他会計補助金比率も高いため、他会計からの補助金に依存した経営を行っている状態である。施設使用料として指定管理者から利益の50%を納めていただくことになってはいるが、近年は利益が出ない状態である。独立採算制の基本原則に照らしても経営のあり方を検討していく必要があると考える。