経営の健全性・効率性について
①経常収益比率は使用量の減少等により営業収益が減少したため105.15%に下がった。経常収益のうち給水収益の割合が若干減っている点に注意し経費削減に努め健全な経営を維持したい。②累積欠損金比率は0%で欠損金が無い。③流動比率は567.86%と類似団体の平均値を上回っており短期的な債務については支払い能力がある。④企業債残高対給水収益比率は類似団体と比較して低い。企業債残高が少なく、企業債に頼らない設備投資を行っている。⑤料金回収率は97.43%で今回100%を下回る結果になった。使用量は減少傾向にあるので一層の経費削減を図る必要がある。⑥給水原価は類似団体と比較すると6割程度低く、費用の抑制など効率的な経営に努めている。⑦施設利用率は使用量の減少等により40.86%に下がった。統廃合や施設規模の見直しは難しく今後の課題である。⑧有収率は83.79%に改善した。引き続き漏水対策等を行いたい。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は60.84%と老朽化が進行している。②管路経年化率は17.64%である。③管路更新率は1.23%で、今後も計画的に更新していく必要がある。
全体総括
経常収支比率、料金回収率ともに100%に近い数値だが施設利用率が低い。山間部は地理的に施設の統廃合も難しく、人口減少の進行に伴い給水収益も年々減少しており多くの課題がある。管路更新にあたっては経営の健全性を維持しつつ、投資計画を見直す検討が必要である。