簡易水道事業(法適用) 特定地域排水処理施設 公共下水道 簡易水道事業(法適用) 農業集落排水施設
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景気の低迷や人口減少及び高齢化の影響から,財政力指数は前年同ポイントとなった。今後は,自主財源の根幹である市税に大きな伸びを期待できない中で,引き続き企業誘致や市税の徴収率向上に取り組み,自主財源の確保に努める。また,喫緊の課題である人口減少対策に取り組みつつ,経常経費の削減に努め,財政の健全化を図る。
定員適正化計画に基づく年次的な職員数削減による人件費の減や,平成19年度から地方債借入を償還元金以下とし,公債費の削減を図ってきたことなどにより,比率は全国平均,類似団体内平均を若干下回っているものの,前年度より0.7ポイント増の93.1%となった。これは,普通交付税が合併算定替特例措置の縮減により119百万円の減額及び臨時財政対策債も154百万円の減額となったことが主な要因である。今後は,市税収入に大きな伸びが期待できない中で,年々増加傾向にある維持補修費や委託料の抑制に努めながら,引き続き人件費,公債費の削減を図っていく。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は188,407円で前年度より20,876円の増となり,類似団体内平均を上回っている。再任用職員数等の減により,人件費については減となったが,物件費については,東日本台風災害対応経費で約6億円の皆増及び人口が807人の減となったことから,人口1人当たりの比率が上昇した。今後は,引き続き人件費の削減を図るとともに,事務事業の見直し及び公共施設の統廃合等によりコスト削減を図っていく。
前年度から0.9ポイント上昇し,98.6となり,全国平均は若干下回っているが,類似団体内平均を上回っている。今後も週休日の振替制度の活用及びその他の諸手当の見直し等により給与の適正化に努める。
5町村合併後の住民サービスの低下を防ぐ目的から,旧町村毎に支所を配置して行政運営を行っており,職員の効率的な配置が図りにくかったことから,職員定数を前年度同数の442人としている。また,人口が807人の減となったことから,人口千人当たり職員数は0.2人増加し,類似団体内平均等を上回っている。今後は,機構改革等により引き続き適正な定員管理に努めていく。
実質公債費比率は,前年度から0.5ポイント上昇し8.6%となり,全国平均,茨城県平均は上回っているものの,類似団体内平均を下回っている。平成19年度から地方債借入を償還元金以下とし,公債費の抑制に取り組んでいるが,平成30年度からの元金償還開始の影響による元利償還金の増及び標準財政規模の減が実質公債費率の上昇した主な要因となっている。今後は災害復旧事業に係る市債の発行を予定していることから,実質公債費比率の更なる上昇も懸念されるが,引き続き,地方債発行を償還元金以下とする等,新規発行額の抑制を図るなど健全な財政運営に努めていく。
前年度から11.6ポイント増の25.8%となったものの,全国平均,茨城県平均及び類似団体内平均全てにおいて下回っている。令和元年度は,地方債残高等の減により将来負担額が前年度から1,057百万円減となったが,東日本台風災害対応のため多額の財政調整基金を取り崩した影響から,充当可能基金などの充当可能財源等が2,291百万円減と大きく減となり,さらに,標準財政規模が312百万円の減となったことが,将来負担比率が上昇した主な要因となっている。今後は災害復旧事業に係る市債の発行を予定していることから,地方債残高の増が見込まれ,将来負担比率の更なる上昇も懸念されるが,引き続き,地方債発行を償還元金以下とする等,新規発行額の抑制を図るなど健全な財政運営に努めていく。
再任用職員等の減により人件費は減となり,経常経費充当一財が58百万円減となったものの,経常一般財源が285百万円減となったことから,前年度から0.1ポイント増の25.1%となり,全国平均を下回っているものの,茨城県平均と同水準,類似団体内平均を上回っている。5町村合併後の行政運営を,住民サービスの低下を防ぐ目的から,旧町村毎に支所を配置しているため,職員の効率的配置が図りにくい面があるものの,今後は引き続き,定員適正化計画に基づき職員数を削減し,人件費の抑制に努める。
前年度より0.7ポイント増の17.3%となり,類似団体内平均,全国平均及び茨城県平均を上回っている。これは,公共交通の少ない地域での市内循環バス運行や,学校の統廃合によりスクールバス運行を行っていること,公共施設の指定管理委託を積極的に活用していることが主な要因である。今後は,地域公共交通等の再編や施設の統廃合により,コスト削減を図っていく。
昨年度から0.5ポイント増の8.7%となったが,類似団体内平均,全国平均及び茨城県平均を下回っている。民間保育園等への入所事業,障害者自立支援事業等の介護給付費については,年々増加傾向にあり,今後も比率は上昇すると考えられる。少子化対策は市の政策としても特に重要な施策であるが,持続可能な制度運営を検証しながら,健全な財政運営に努めていく。
前年度より3.1ポイント減の11.7%となり,全国平均,類似団体内平均及び茨城県平均は下回っている。これは,公共下水道事業及び農業集落排水事業を特別会計から公営企業会計(法適用)としたことに伴い,これまでの繰出金を補助金としたことが主な要因であるが,維持補修費が年々増加傾向にあるため,抑制を図るなど,財政の健全化に努めていく。
前年度より2.7ポイント増の10.0%となったが,これは,公共下水道事業及び農業集落排水事業を特別会計から公営企業会計(法適用)としたことに伴い,これまでの繰出金を補助金としたことが主な要因である。市単独補助金については,補助金等見直し要領を策定し,毎年度予算編成時に見直しを行い抑制に努めているが,今後も同様に取組み,削減を図っていく。
前年度より0.2ポイント下がったものの,全国平均や類似団体内平均等を上回っている。道の駅整備事業等により,多額の地方債を発行したことや災害復旧事業に係る地方債の発行を予定していることから,今後数年は一時的に比率が上昇する見込みであるが,平成19年度から地方債借入を償還元金以下とし,公債費の抑制に取り組んできたことから年々減少傾向にある。今後も引き続き地方債借入を抑制するなど,健全な財政運営に努めていく。
人件費及び公債費が類似団体内平均をやや上回っているほか,物件費については,同平均を大きく上回っている。いずれの要因も,5町村合併という特殊事情が大きく影響しているものであり,事務事業の見直し,機構改革及び施設の統廃合により,効率的な財政運営に努めていく。一方で,補助費は,下水道事業の公営企業会計化により増となったが,予算編成時に単独補助金の抑制に努めていることから,比較的安定した低い水準で推移しており,これからも同様に取り組んでいく。扶助費については,各平均を下回ってはいるものの,今後の少子化対策等により,比率の上昇が懸念されるため,財政運営上持続可能な制度を検討しながら施策を推進していく。
(増減理由)平成29年度に,常陸大宮市創生総合戦略に基づき,地域の特性を生かした魅力と活力ある元気なふるさとづくりや地域をつなぎ安心して暮らし続けられる拠点づくりの財源として,地域創生基金を創設し700百万円の積み立てを行い,また,今後実施していく常陸大宮駅周辺整備事業の財源として,都市施設等整備事業基金に200百万円の積み立てを行った。令和元年度は,新たに森林環境譲与税基金の積み立てを行ったほか,減債基金で300百万円の取り崩しに加え,地域創生基金や震災復興基金,豊かな自然と調和したまちづくり基金等を取り崩し,令和元年度末の基金残高は1,807百万円の減となった。(今後の方針)普通交付税の合併算定替による特例措置が令和元年度で終了し,今後は市税の伸びが期待できない中で,各種行政サービスや市総合戦略に基づいた事業を実施していかなければならない状況である。このような中,財源となる基金の活用は不可欠なものであるため,今後は積み立て,取り崩しを計画的に行っていく必要がある。
(増減理由)令和元年度は決算余剰分として463百万円を積み立てたものの,東日本台風災害対応経費等の財源として1,800百万円の取り崩しを行ったことから,財政調整基金残高は前年度より1,337百万円の減となった。(今後の方針)普通交付税の合併算定替による特例措置が令和元年度で終了するため,今後は市税の伸びが期待できない中で行政サービスや事業の見直しを行い,計画的な財政規模の圧縮を図っていかなければならない状況にある。そのため,財政調整基金残高は,今後減少していく見込みである。
(増減理由)令和元年度は13百万円(うち過疎地域自立促進交付金12百万円)を積み立て,また,前年度からの大規模事業元金償還開始により公債費が増となっていることから,300百万円の取り崩しを行ったため,減債基金残高は前年度より286百万円の減となった。(今後の方針)町村合併における重点施策である常陸大宮済生会病院建設事業に約3,500百万円,道の駅整備に約1,350百万円,第二中学校整備に約1,520百万円の合併特例債を発行したことで多額の市債残高を抱えておりその償還が財政を圧迫している。平成19年度からは地方債借入を元金償還以下として取り組んできたことから市債残高は年々減少傾向にあるが,平成30年度以降数年は大規模事業の元金償還開始の影響により公債費の増が見込まれ,また,今後も災害復旧事業や防災行政無線デジタル化整備事業,学校給食センター整備事業,常陸大宮駅周辺整備事業等で多額の起債を発行しなければならない状況である。今後は,その償還に充てるために減債基金を計画的に取り崩していく必要があるため,基金残高は減少していく見込みである。
(基金の使途)・地域創生基金常陸大宮市創生総合戦略に基づき,地域の特性を生かした魅力と活力のある元気なふるさとづくり及び地域をつなぎ安心して暮らし続けられる拠点づくりを柱とする地域創生を推進するための基金。・都市施設等整備事業基金都市計画法第11条に規定する都市施設及び地方自治法第238条第3項に規定する行政財産に係る施設の整備を目的とする事業の効率的な推進を図るための基金。(増減理由)令和元年度は地域創生基金93百万円を取り崩し,美和支所庁舎整備事業等の財源としたほか,震災復興基金や豊かな自然と調和したまちづくり基金等を取り崩し,令和元年度末の特定目的基金残高は,183百万円の減となった。(今後の方針)・地域創生基金今後も地域創生まちづくり事業や支所庁舎等含めた地域の交流拠点整備等に充当予定。・都市施設等整備事業基金今後は常陸大宮駅周辺整備事業等に充当予定。
有形固定資産減価償却率60.6%については,類似団体平均値より1.4ポイント低い水準にあるが,前年度より1.5ポイント増となり上昇傾向にある。これは,幼稚園や保育所,公民館等の公共施設の老朽化によるものである。市の公共施設総合管理計画(平成28年度作成)においては,計画期間30年間における数値目標を,延床面積の総量を3割削減と設定しており,施設保有総量の削減,長寿命化等の対策を行うことで維持管理コストの縮減に努めていく。
債務償還比率617.9%については,類似団体平均値より97.7ポイント下回っている。これは,当該比率の分子(将来負担額-充当可能財源)が充当可能財源の減により増となった一方で,経常経費における一般財源の収支が前年度より増となったことが主な要因である。地方債の借り入れについては,平成19年度予算編成から,借入額を償還元金以下とすることで発行の抑制に努めており,今後も継続していく。
地方債の発行抑制に努めてきた結果,将来負担比率が低下しており,類似団体と比較して23.2ポイント低くなっている。有形固定資産減価償却率は類似団体よりも1.4ポイント低い水準であるが年々上昇傾向にある。主な要因としては,幼稚園や保育所,公民館等の公共施設の老朽化といったことが挙げられる。市が保有する公共施設については,町村合併前に整備された施設を引き継いで管理運営をしている状況にあり,同規模かつ同用途の施設が複数存在している。公共施設等総合管理計画に基づき,施設の老朽化対応においては,優先度を考慮しながら改修,更新費用の平準化を図るとともに,施設再編や統廃合等による総量削減にも取り組んでいく。
将来負担比率及び実質公債費比率とも類似団体内平均値と比較して低い水準にある。将来負担比率は,前年度と比較して11.6ポイントの増となり,主な要因としては,令和元年東日本台風に係る災害復旧事業により,多額の財政調整基金を取り崩したため,充当可能基金が1,725百万円減となったことが考えられる。実質公債費比率については,対前年度比0.5ポイント増となったため,要因としては大規模事業に係る借入金の償還開始による公債費の増や普通交付税の減などにより,標準財政規模が減となったことが考えらえる。引き続き地方債の新規発行の抑制に努め,財政の健全化に努めていく。
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