経営の健全性・効率性について
原子力発電所の事故後、避難区域となった当町は、町民の避難により、給水人口及び給水量に伴う料金収入が激減しているのが現状である。H25年度から東京電力からの賠償を求めており、賠償なしでは経営が困難なことから今後の賠償を求める予定である。また現状では、健全性、効率性ともに不透明で予測がつきづらいが、状況に応じて柔軟に対応し、身の丈にあった経営を行う必要がある。
老朽化の状況について
水道施設、管路ともに老朽化が進んでいるものが多いため更新化を加速化させる必要がある。また、震災以前より更新・改修を進めてきた石綿管だが震災により停滞いておりいまだに多く残存している。緊急性、必要性が高い箇所から計画的に更新させていきたい。
全体総括
平成23年3月11日に発生した、東日本大震災により、当町は甚大なる被害を受けた。このことにより、当初の事業計画の大修正が余儀なくされた。今でもそうであるが、特に震災直後は、「復旧」がメインになってしまった。その間、財政は悪化をしたが、そこは東京電力の賠償金や町からの繰入れ等で耐えてきたところである。だが、今後は、町の復興状況と照らし合わせながら、水道事業をより良い方向へ進めていかなくてはならない。給水区域以内人口の帰還率が分からない状態で先行きを明確にできない部分はあるが、多方面に目を向けて経営基盤を固いものにしていかなければならない。