経営の健全性・効率性について
○経常収支比率料金単価の変更により給水収益が増加したため経常収益が増加し、動力費の増加があったものの経常収支比率は上昇した。全国平均とほぼ同水準であり、健全性に問題はない。○流動比率料金単価の変更により料金収入が増加したことや、旧取水施設撤去工事が翌年度に繰り越されたことで、現金預金残高が増加し流動資産が増加したことから流動比率は上昇した。○料金回収率料金単価の変更により供給単価が増加し、料金回収率が上昇した。全国平均を上回っており、健全性に問題はない。○給水原価電気料金賦課金負担額の増加や、物価、人件費等の高騰による維持管理費の増加を受け、経営合理化による支出抑制に努めるほか、令和3年4月から給水料金を変更した。○施設利用率全国平均を上回っており、健全性に問題はない。○契約率全国平均とほぼ同水準であるが、新規ユーザーの開拓に努めるとともに、用水需要に見合ったダウンサイジングなども検討していく。
老朽化の状況について
○有形固定資産減価償却率全国平均と比較し、法定耐用年数に近い資産が少ない(管路を除く)。○管路経年化率、管路更新率全国平均と比較し、法定耐用年数を超えた管路の割合が高い。現在、第二期改良計画(平成21年度~令和7年度)を進めており、送水施設の改良等を行っている。なお、管路の耐震性については、現在の耐震化率が56.5%であり、未耐震化部分の一部を令和6年度~7年度に、残りを令和8年度以降に耐震化する予定としている。
全体総括
ユーザーの撤退による給水収益の減少や電気料金の高騰に伴う動力費の増による費用の増加など、今後厳しい経営状況が見込まれることから、中長期的な資産管理計画を策定することで改良計画を見直すとともに、用水需要に見合ったダウンサイジングなどで費用の縮減を図る。一方、今後も積極的な営業活動を行い、新規受水契約者の獲得に努め収益の増加を図る。