経営の健全性・効率性について
現在下水道整備中の一関・千厩地域は、普及の途中段階であり水洗化率が低いため、使用料収入のみでは投資にかかった企業債の償還を賄えていないため、一般会計から繰り入れている状況です。経費回収率・水洗化率・汚水処理原価は改善傾向にありますが、類似団体に比べると低水準にあり、広域化・共同化による維持管理費の削減や、普及促進による有収水量の増等により、更なる経営の効率化を図っていく必要があります。なお、施設利用率については、岩手県が管理する流域下水道の一関浄化センター分は含まれておりません。
老朽化の状況について
供用開始から平成30年度末で29年が経過しており、今後、管渠の老朽化が進むことが想定されることから、平成28年度に策定した一関市下水道ストックマネジメント計画に基づき、計画的に管渠の点検・調査・改築を行うなど、予防保全型の取組を進めていきます。
全体総括
持続的で健全な汚水処理事業の経営のため、中長期的な財政見通しを基に、効率的で安定した汚水処理事業の経営に向け、下記の取組を進めます。①効率的で安定した経営推進のため、令和2年度から地方公営企業会計へ移行し、経営状況の見える化を図った上で経営戦略の見直し②将来的な経営を見通した施設の統廃合、組織体制や使用料の見直し③整備区域における地域ニーズや周辺環境への影響を踏まえた効率的な整備手法の検討