経営の健全性・効率性について
経常収支比率は100%を超え黒字であり、欠損金は発生していない。流動比率は100%を超え1年以内の支払能力はあるが、料金回収率は70%弱と低く、給水収益だけでは財源を賄い切れず一般会計からの補助金で事業費を確保している。企業債残高対給水収益比率は年々減少しているが近年は資本的な施設投資をしていない。1㎥当たりの費用である給水原価が345円で、実際の1㎥当たりの水道料金よりも高い水準で推移し費用の効率性が悪い。施設利用率は80%を超え施設稼働はほぼ安定しており、有収率は85%に上昇し施設を効率的に利用しているが、料金回収率が低く給水収益は伸びていない。
老朽化の状況について
施設全体の減価償却率が65%弱となっており、年々、耐用年数に近づく中、管路経年では一部の管路が耐用年数に達したものもある。管路更新は平成25年度に道路工事に伴う水道管移設工事の実施以降は施設投資はしていないが、今後は計画的な更新事業等を実施する必要がある。
全体総括
給水人口の継続的な減少に伴い給水収益も減少していくことが推測される中で施設の更新時期を迎えることになり、多額の資金が必要になる。施設投資の主な財源は企業債になるが、その企業債の償還財源は水道料金を原資とするため料金回収率を高める。また経費削減に努め費用の効率性を改善する。事業計画の策定と併せて料金改定も検討し、安定した事業運営に取り組んでいく。