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地方財政ダッシュボード

熊本県上天草市の財政状況(2011年度)

🏠上天草市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2011年度)

財政力指数の分析欄

平成22年度と比較して0.1ポイント減少しており、依然として自主財源に乏しい状況は変わっておらず、類似団体の0.42より0.16ポイントと大きく下回っている。各使用料等の適正な料金改正や、債権管理の庁内統一方針を策定するなど、滞納繰越分の徴収率向上を目指し、地域活性化に直結する6次産業の育成や、主たる産業である第3次産業のテコ入れをはかりながら自主財源の拡充に繋げる。

経常収支比率の分析欄

類似団体内平均値も悪化を見せる中、上天草市でも平成22年度と比較して、5.5ポイント悪化している。財源構造の弾力性の低さは、喫緊の課題である。義務的経費である人件費の適正な削減及び公債費の継続した抑制を行っているものの、扶助費は年々増加の一途をたどっており、今後も財政健全化計画に沿って歳出抑制を行い適正水準への弾力性を確保する。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費・物件費においては、職員退職者の補充数と内部事務経費の削減により、類似団体と比較して下回っている。しかし、合併してできた市であり、全国平均と比較して職員数、施設数が多いことから経費が多額になっている。物件費は引き続き内部努力により抑制を行い、人件費は定員管理に基づいて適正な人員配置を進めている。

ラスパイレス指数の分析欄

平成23年度は国家公務員の時限的な給与改定特例法の影響があり、ラスパイレス指数は、全国市平均値・類似団体内平均値ともに大きく増加している。上天草市においても、平成22年度から大幅に増加して、106.1ポイントとなった。時限的な給与改定特例法による措置がなかったと仮定すると98.0ポイントとなる。今後も国公準拠に基づき適正な給与水準となるよう努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成16年度合併当初職員数は413人と多く、平成18年度は人口千人当たり職員数も類似団体と比較して1.18人多かったものの、定員適正化計画に沿って新規雇用職員数の抑制・勧奨退職を勧めたことで、平成23年度は9.42人となり、類似団体平均値と比較しても、0.6ポイント優れている。今後も、同計画を継続して、定員管理の状況を改善していく。

実質公債費比率の分析欄

平成19年~21年に、公的資金補償金免除繰上償還金をおこない、その後も発行総額を抑制したことにより、前年度に引き続き1.2ポイント改善している。広域連合及び衛生施設組合事業での起債が見込まれていることもあり、今後も普通建設事業計画に沿った起債額の抑制により地方債現在高の減少を図る。

将来負担比率の分析欄

類似団体内平均値が良化する中、上天草市は、平成22年度と比較して、2.7ポイント悪化している。返済は進んでいるものの、未だ200億円近い地方債の現在高など、将来の負担額は大きい。今後も普通建設事業計画を策定することで、地方債の発行を抑制して、地方債の現在高の減少に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2011年度)

人件費の分析欄

平成22年度と比較して2.4%増加し、24.3%となった。ここ数年で人件費の割合は大きく減らしてきたが、平成23年度では増加となった。財政構造の弾力構造からみれば、好ましいこととはいえず、今後も定員管理にそって適正な水準の維持に努める。

物件費の分析欄

平成22年度と比較して1.2%増加している。しかし、類似団体と比較すると3.7%下回っている。今後、指定管理者制度を積極的に導入する予定であるため、増加を見込んでいる。

扶助費の分析欄

平成23年度は8.0%となっており、類似団体と比較して0.7ポイント上回っている。平成18年度から年々減少しているが、生活保護費や障害者自立支援介護費は増加している。制度の改正等おこなわれない限り、毎年度増加の一途を辿る見込みであり、特に生活保護扶助費は抑制をはかる必要がある。

その他の分析欄

平成22年度と比較すると1.0%増加しており、類似団体内平均値と同様の推移を見せている。国民健康保険事業会計の赤字補てんに係る繰出金は多額のまま推移しており、税率見直しなど適正化を図る必要がある。また、下水道事業会計においても独立採算の原則に立ち返り、普通会計の負担額を減らすよう努める。

補助費等の分析欄

平成23年度は10.9%と、平成22年度と同水準で推移している。類似団体と比較すると3.6%下回っている。広域連合負担金等、一部事務組合に対するものの負担が大きく、今後も施設更新に伴い事業費負担金の増加が見込まれている。単独補助金の見直しを進めていくことで、増大を防ぐ必要がある。

公債費の分析欄

平成22年度と比較して1.2ポイント増加し、21.4%となっており、類似団体よりも0.9ポイント上回っている。依然、合併前の大規模事業の実施が公債費負担を増加させ経常収支比率を圧迫している状況にある。今後も長期的な対策として、財政健全化計画により地方債の発行を抑制し、財政に影響を及ぼす大規模事業を計画的に実施する。

公債費以外の分析欄

平成23年度は68.5%となっており、類似団体平均値と比較して0.8%下回っている。補助費等の一部事務組合負担金において大規模事業が予定されていることから市の計画と整合性を持ち、負担の平準化を図りながら対応する。また、組合負担金以外にも、公債費関係経費の適正化に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2011年度)

分析欄

財政調整基金残高は、財政健全化計画に基づき計画的に積み立ててきたことによりH23年度には標準財政規模比で、17%を上回った。ただ、合併算定替の終了を見据えた財政運営のため、今後も一定の積立ては続ける方針である。実質収支額は、適正な目安が3~5%と言われるが、H23年度は5.56%と高水準になった。実質単年度収支については、H23年度と比較して、割合が減少したものの、黒字であった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2011年度)

分析欄

一般会計及び各事業会計とも赤字は発生していない状況にあるが、今後も計画的な事業運営を図り、健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

H21・22年度で利率が高い起債について繰上償還をおこなったこと、財政健全化計画に沿って起債総額の抑制する等しているが、元利償還金等は、横ばいであり、元利償還金等が目に見えて減ってくるのはH28年度以降の予定である。天草広域連合の負担金は、減少傾向にあり、H23年度においては、広域連合の借りた多額の地方債が完済されたことで大幅に減った。しかし、施設改修等の大規模事業が計画されているため、今後増加が懸念される。実質公債費比率の分子は元利償還金が減少し、算入公債費が横ばいから微増で推移していることから減少傾向となっている。

将来負担比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

一般会計に係る地方債の現在高も繰上償還による取組や、財政健全化計画による地方債発行額の抑制により減少傾向にある。また、充当可能基金も近年の経済対策臨時交付金などの影響もあり、積立金が増加傾向にある。今後も地方債発行の抑制や基金の運用の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,