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地方財政ダッシュボード

和歌山県広川町の財政状況(2011年度)

🏠広川町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2011年度)

財政力指数の分析欄

標準的な行政運営に係る経費に対して、収入は3割程度しか見込まれず、典型的な地方交付税依存体質の脆弱な財政基盤といえる。主たる自主財源である地方税の徴収率は、平成23決算で93.8%と前年度より1.9ポイント上昇しており、県平均の92.2%も上回っている。今後も和歌山県地方税回収機構と連携し滞納分の徴収を強化していく。また、町民税の特徴推進により、現年分の徴収率向上を図る。

経常収支比率の分析欄

経常一般財源については、白馬ウインドファーム風力発電所に係る固定資産税が増額となったものの、臨時財政対策債や地方交付税などの減額の影響から、対前年度486千円(-0.02%)の減額となっている。一方、経常経費充当一般財源については、有衛や湯浅広川消防組合にかかる負担金の増額により補助費が増額したのをはじめ、地方議会議員年金制度の廃止による人件費増、平成19年度に借り入れたまちづくり交付金事業債の元金償還が始まったことによる公債費増などの影響により、95,920千円(4.5%)の増額となり、経常収支比率を押し上げる原因となった。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費、維持補修費とも前年度と比較して若干増額しているが、主要因は物件費の大幅な増額である。緊急雇用創出事業費の増(29,072千円)、外国人登録事務の法改正に伴う住基システム改修費の増(22,455千円)、滝原温泉ほたるの湯指定管理料(14,000千円)、地籍調査現地測量費の増(12,431千円)などが主な要因であり、大半は臨時的な経費となっている。

ラスパイレス指数の分析欄

階層内の経験年数の下降に伴って前年度は下降傾向にあったが、今回は大きく上昇に転じた。この要因としては、東日本大震災復興事業に伴って行なわれている国家公務員の給与削減措置が主であろうと考えられる。国家公務員の給与削減が無かったと仮定した場合のラスパイレス指数は「95.1」となり、ほぼ前年と同水準で推移している。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

財政健全化計画により、平成17年度より機構改革等を実施し、職員数の削減を図っている。平成24.4.1現在の職員数は79名で対前年度で2名の増となっている。保育士の増及び出向職員(後期高齢者医療広域連合)の増に伴うものである。人口が右肩下がりとなっているため、1,000人当たりの職員数はほぼ横ばいで推移している。また、類似団体比較を下回っており、順位も111団体中12位と適正な位置にあると思われるが、今後も事務事業の見直しや組織・機構の簡素合理化を図り、職員数の抑制に努める。

実質公債費比率の分析欄

地域総合整備事業債の償還完了、地域改善対策特定事業債の償還額減の他、固定資産税(償却資産)の増などにより標準財政規模が増額したため、平成23は比率が0.8ポイント減となっている。

将来負担比率の分析欄

地方債などの将来負担額に対し、基金や地方債の交付税算入額などの控除財源が平成23年度決算で約16億円上回り、比率算定上は将来負担額はないという結果になっている。これは、毎年の収支剰余金を堅実に積み立ててきたこと、交付税算入のない地方債借入れを抑制してきたことなどが要因と考えられる。財政健全化法の施行により、単年度収支だけでなく、資産・債務などのストック指標も財政運営上留意していくことが必要となり、今後も資産・債務のバランスを適正に保てるよう努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2011年度)

人件費の分析欄

財政健全化計画により計画的に人員削減をすすめてきており、人件費も比例して下がってきているが、平成23において増額となったのは、地方議会議員年金制度の廃止に伴う経過措置としての給付に必要な財源は地方公共団体が負担することとなり、対前年度18,282千円の増額となったためである。

物件費の分析欄

予防接種等委託料の増(5,177千円)や、なかよし子ども園・稲むらの火の館における非常勤職員等雇上げ賃金の増(3,785千円)によるものである。

扶助費の分析欄

平成22に乳幼児医療費の対象を小学校就学前から小学校卒業前に拡大したため、比率が上昇している。また、類似団体と比較して扶助費に係る比率が高いのは、乳幼児医療費、重度心身障害者医療費などの地方単独事業を実施しているためと考えられる。県費補助事業のため、県内の他市町村も実施していることから、県平均も9.0と高い傾向にあり、これと比較するとかなり低い数値ではあるが、今後財政を圧迫するような状況になれば、対象年齢を引き下げる等の検討も必要となってくる。

その他の分析欄

維持補修費における体育施設や公民館施設の維持補修費増(4,177千円)、繰出金における、介護特会繰出金の増(4,088千円)などが要因で若干の増となっている。

補助費等の分析欄

一部事務組合負担金の増が主な要因である。このうち有田衛生施設事務組合については5年に一度の膜分離装置の点検委託費(23,913千円)、湯浅広川消防組合については、新規採用者2名による人件費増(10,408千円)などが原因で大幅な増額となった。特に、有田衛生施設事務組合(ごみ・し尿処理施設)を2町で運営するのは、負担の割合が大きく非効率的であるため、現在有田1市3町で広域ごみ処理施設の建設に向けて、準備を進めているところである。これが完成すれば、スケールメリットにより、ごみ処理事業にかかる費用を抑制できることが期待される。

公債費の分析欄

まちづくり交付金事業債償還の開始(11,944千円)、辺地対策事業債償還金の増(3,916千円)などによる。

公債費以外の分析欄

公債費以外の部分で、補助費を除く経費は類似団体とほぼ同水準であるが、補助費における乖離が大きいため、全体として類似団体を上回る比率となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2011年度)

分析欄

H23において実質収支が悪化したのは、繰越事業に係る繰越財源が106,486千円→331,232千円と増加したためで、これは学校空調設備設置事業、学校太陽光発電設備設置事業などの大型事業に対する一般財源所要額が大きかったためである。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2011年度)

分析欄

H23の連結実質収支は一般会計が減額している他、介護保険特会において保険給付費が対前年度で約70,000千円も増額し、基金からの繰り入れを余儀なくされ、実質収支額が0となったことなどが大きな要因である。

実質公債費比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

元利償還金はH19に借り入れたまちづくり交付金事業債が償還開始となったことから、若干増加している。健全化計画により借り入れる起債は辺地債や臨時財政対策債など交付税措置が有利なものに限定しているため、算入公債費の割合が高く、実質公債費比率算定上の分子の上昇を抑えている。今後も借り入れと返済のバランスを考慮しながら、適正な財政運営に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

充当基金残高が多いため、充当可能財源が将来負担額を超えている状況となっている。ただ、充当可能財源が多すぎるのも問題であるため、基金については、活用方法を十分検討し、計画的に取り崩してくなどの方策も必要と考えられる。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,