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地方財政ダッシュボード

奈良県奈良市の財政状況(2012年度)

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収録データの年度

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地方財政AI: RAGエンジン(試験中)※直近3年の文書で要約します。現在は質問文の変更はできません。

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

厚生費関係や公債費の増による需要の増加および固定資産税や地方特例交付金の減による収入の減少に伴い、単年度指数も低下し、3ヵ年平均指数も前年度と比較して0.01低下した。受益者負担の見直し等、財源確保の取組を強化し、また税収入の増加につながるよう戦略的に本市の経済基盤を強化しつつ、人事管理の適正化等による簡素で効率的な行政運営、公債費の縮減等、財政規律の一層の強化により、財政基盤の安定化に今後も努める。

経常収支比率の分析欄

歳入面では、長引く景気低迷のため市税収入が減少した一方、普通交付税、臨時財政対策債、減収補填債が増となり、歳入全体では増となった。歳出では生活保護費など扶助費の増、介護保険特別会計や後期高齢者医療特別会計への繰出金の増など、社会保障関係費が増加した一方、定員適正化による職員数の減、超過勤務手当の縮減などにより人件費は減となったため、歳出全体は減となった。歳入が増え、歳出が減となった結果、前年度より1.3ポイント減少(好転)した。類似団体平均と比較しても依然として高い水準であり、改善に努める(平成27年度:経常収支比率95%以下)。市税等債権回収の強化、受益者負担の見直し等、財源確保の取組を強化し、歳出においては、定員適正化計画(平成23年度から5年間で96人の職員削減)のもと人事管理の適正化に取り組み人件費の抑制に努め、また市債発行の抑制による公債費の縮減等、義務的経費の縮減に引き続き取り組む。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

行財政改革の取組みにより、前年度と比較して人口1人当たりの金額は減少したが、依然として類似団体と比べると高い水準である。ごみ収集業務・保育園・幼稚園等を直営で行っていることにより、職員数が類似団体と比較して多くなっており人件費が高水準にあることが、その主な要因である。民間委託の導入・拡大、施設の統合・再編等、総務事務の効率的な実施等により、人件費・物件費の縮減に引き続き取り組む。

ラスパイレス指数の分析欄

2%~5%の給料月額の自主カットを行っていたため、類似団体の中では低い水準となっているが、中堅層の昇格スピードが早くなったため前年より高くなった。国の臨時カットの影響により4月現在では指数が100を超えたが、平成25年7月から国に準じた臨時カットを実施した。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

民間委託等、業務運営の見直し等を推進し、平成23年度からの5年間で96名の削減を進める定員適正化計画に対し、平成24年度は12名の削減を達成した。しかしながら、類似団体と比較してなお高い水準となっている主な原因は、ごみ収集業務・保育園・幼稚園等を直営で行っているためである。民間委託の導入・拡大、効率的な組織運営等により、今後も定員適正化計画を進め人事管理の適正化に取り組む。

実質公債費比率の分析欄

平成24年度決算に基づく実質公債費比率については、3ヵ年平均で13.5%と前年度比、0.5ポイントの改善となった。平成24年度決算単年度の比率については、前年度の13.6%から12.9%となり前年度比0.7ポイントの改善となった。主な要因としては、地方債の元利償還金の減額、公営企業等に関する償還金が減額したことによる準元利償還金が減額したことや算定式の分母となる標準財政規模が増額したことなどがあげられる。しかし、過去の建設事業に伴う元利償還金が高水準であり類似団体と比べると比率はなお高く、今後もさらなる改善に向けて、交付税算入率の高い起債を優先発行するとともに、繰上償還や低利債への借換え等により公債費総額の抑制に努めていく。

将来負担比率の分析欄

公営企業会計の企業債等の償還にかかる繰入見込額、新規採用職員を抑制していることによる退職手当負担見込額の減額などにより、将来負担額は減額となった。地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額、充当可能基金の額、充当可能特定歳入が減額したことにより、控除される充当可能財源等については、減額となったものの、比率としては前年度比7.5ポイントの改善となった。比率は若干改善されたものの、依然として中核市の中でも高い水準にあるため、今後もさらに行財政改革を推進し、財政健全化の推進に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

平成24年度において28.1%と類似団体平均と比較して人件費が高くなっているのは、ごみ収集業務・保育園・幼稚園等を直営で行っているため、職員数が類似団体と比較して多くなっているためである。新たな定員適正化計画に基づく職員数の削減(平成23年度から5年間で96人の削減)、特殊勤務手当の点検等人事管理の適正化の推進、民間委託化等業務運営の見直し等、行財政改革への取組を通じて、人件費の縮減に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は前年度より0.3ポイント増加となった。民間保育所への運営委託料の増などが主な要因である。依然として類似団体と比較して高い水準にあり、効率的な組織の運営、事務事業の見直し、受益者負担の見直し等、引き続き行財政改革の推進に努める。

扶助費の分析欄

社会保障関係費の負担増に伴い、扶助費に係る比率は類似団体同様に当市においても上昇傾向にある。主な要因には生活保護費の増大が挙げられる。今後も高水準で推移することが予想されるため、生活保護事業の適正な実施など引き続き適正な給付を行うよう努め、社会保障費の上昇に対応していく。

その他の分析欄

社会保障関係費の増加に伴い、後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計への繰出金が増額したことなどが要因となり、前年度より比率が増加した。下水道事業費特別会計への繰出金も増額しているため、下水道使用料金の適正化等、普通会計の負担を減らしていくよう努め、財政の安定化を図る。

補助費等の分析欄

土地開発公社・駐車場公社の解散に伴う債務保証、損失補償の増により前年度より0.3ポイント増加となった。しかし、事務事業や補助金の見直しによって経費総額を抑制したことで、類似団体平均を下回っているため、今後も財政健全化に資するよう見直しを続けていく。

公債費の分析欄

新市建設計画にかかる合併特例債や、臨時財政対策債の償還が増加していることなどに伴い、近年は上昇傾向にあったが、利率の減による利子執行額の減により公債費総額としては前年より減少し、経常収支比率の分母となる歳入が増加したため、公債費にかかる比率は減少した。今後も、三セク債などの償還の増加が見込まれるため、市債の発行の適正化を図り市債残高の抑制に努めていく。

公債費以外の分析欄

人件費は職員定数の適正化の取組み等により比率が低下しているが、その他の費目において、比率は前年度と比較して増加あるいは同程度で推移しており、特に社会保障関係費の増に伴う扶助費と繰出金の増加が大きい。今後も職員数の削減や事業の内容・手法の見直しなど行財政改革を推進し、財政の健全化に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

歳入不足を補うため、財政調整基金を取り崩し、実質収支の均衡を保つ財政運営が続いており、財政調整基金からの取り崩しを除いた実質単年度収支は、5年連続でマイナスとなった。平成20年度以降減少が続いていた財政調整基金残高は、実額、標準財政規模比とも増加に転じ、平成24年度末の残高は約4億9千万円となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

平成24年度決算におけるすべての会計の実質収支については、「3,303百万円」の黒字であった。なお、平成23年度が「3,059百万円」の黒字であったことから、「244百万円」黒字が増額したことになり、実質黒字比率としては、平成23年度の「4.12%」から平成24年度の「4.42%」へと改善したことになる。収支が改善された主な会計として、介護保険特別会計があげられる。これについては、第5期介護保険事業計画による保険料が増額したことが要因としてあげられる。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

平成24年度の実質公債費比率については、単年度では「12.9%」と前年度比「0.7%」の改善となった。主な要因として、地方債の元利償還金が、前年比339百万円減額となっていることや、算定式の分母となる標準財政規模が増額したことなどがあげられる。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

平成24年度の将来負担比率については、「196.5%」となり前年度比「7.5%」の改善となった。平成23年度と比較すると、将来負担額は①公営企業債等繰入見込額が「1,563百万円」減額、②退職手当負担見込額が職員の削減により「1,566百万円」減額したことにより、「4,092百万円」の減額となった。これに対し、控除される充当可能財源等については、①地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額が「1,859百万円」増額になったが、②充当可能基金の額が「88百万円」減額、③充当可能特定歳入が「1,387百万円」減額したことにより、「383百万円」の増額となった。したがって、差引負担額としては「4,474百万円」の減額となったことにより、比率が改善された。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,