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地方財政ダッシュボード

愛知県阿久比町の財政状況(2012年度)

🏠阿久比町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

この数年は低下傾向にありますが、この傾向は類似団体や全国・県平均も同様であり、また依然として類似団体内平均値を上回っています。今年度は、財政需要が微増(0.8%)であったのに対し、財政収入は法人税割の増が大きく影響し、前年比2.8%の伸びを示したため、単年度の指数としては上昇しましたが、この数年の低下傾向を跳ね返すには至らず3ヶ年平均では低下という結果となりました。今後は、企業誘致・知多地方税滞納整理機構を活用した滞納額の圧縮を進め、税収の増加・徴収率の向上に努めていきます。

経常収支比率の分析欄

前年度を上回っていますが、一昨年の水準とほぼ同等で、類似団体平均値より5.5%下回っています。今年度の数値81.7%が前年比+2.2ポイントとなった原因は、歳入において、町税では前年対+39,493千円増となりましたが、普通交付税が前年対-51,951千円、地方特例交付金が前年対-30,659千円となったことが影響し、全体で-32,929千円となった反面、歳出においては、扶助費が前年対+51,819千円、繰出金が前年対+46,044千円などの増加を示し、全体では+79,895千円となったためです。今後も扶助費等の経常経費の増加が見込まれますが、事務事業の見直しを行い抑制に努めます。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

依然として類似団体平均値を下回り、この数年はほぼ横ばい状態ですが、前年比で0.1ポイント増加しました。人件費で4.3ポイント減少しましたが、物件費で4.4ポイント増加したことが主な要因となっています。物件費については、類似団体より賃金・その他(特に借上料)が高止まりし、新保育所建設に伴い一時的に備品購入費が突出しています。今後はこの経費を中心に抑制に努めます。また、急激な人口増加に伴い、今後は職員数の増加が見込まれますが、引き続き人件費の削減を図っていきます。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は国家公務員の給与削減の影響で100を超えましたが、平均値よりやや低いので、勤続年数20年以上の特にラスパイレス指数の低い層を中心に給与の改善を図り、類似団体の平均に近づけていきます。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成25年度から平成28年度までに大量の退職者が予定されているので、再任用制度を利用し、退職者と新規採用者の調整を図りながら、計画的な職員採用を行い、職員の適切な定員管理に努めます。

実質公債費比率の分析欄

類似団体平均値を6.7ポイント下回っています。主な要因として、公債費に準ずる債務負担行為に係るものを除き、全ての要素で他の類似団体より下回っているためです。今後、大規模な建設事業を控えていますが、償還額の平準化を図り、実質公債費比率の急激な上昇を抑えるよう努めます。

将来負担比率の分析欄

将来負担額を充当可能財源等が上回っているため比率は健全化を示しています。しかし、前年度から新保育所建設事業が始まり、引き続いて新庁舎建設事業、東部小学校校舎建設事業など大きな事業を控えており、地方債残高の増加、庁舎建設基金の取り崩しによる充当可能財源の減少が見込まれます。今後は将来の住民に大きな負担を残さないよう、償還利率の低減や適債項目の選択などに努めていきます。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

人件費に係るものは、今年度において22.0%と類似団体内平均値を2.2ポイント下回っており、前年度より0.1ポイント減少しました。これは、扶養手当の期末手当への加算を廃止したのが主な要因ですが、急激な人口増加に伴い、今後は職員数の増加が見込まれるため、退職者と新規採用者の調整を図りながら、人件費の低減に努めていきます。

物件費の分析欄

物件費における経常収支比率が類似団体平均値や愛知県平均を上回っています。これは、人件費を抑制している反面、類似団体平均と比較して、賃金や電算業務機器の賃借料などの割合が高くなっているためです。前年度より微増(0.1ポイント)となっているため、今後は業務内容を精査し抑制に努めていきます。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均値を上回り、かつ上昇傾向にある要因としては、類似団体平均と比較して、単独事業費の割合が高くなっています。これは、本町が「安全・安心・安定」のまちづくりを目指しており、特に子育て支援に力を注いでいるためです。しかし、今後は事業内容を精査し、事業費の低減に努めます。

その他の分析欄

類似団体内平均値を1.8ポイント下回っていますが、県平均を上回っています。前年度は一旦減少しましたが、今年度は再び増加となりました。これは繰出金のうち、下水道の整備事業が増となったことが影響していますが、下水道事業の公債費に対するものや、国民健康保険、介護保険、及び後期高齢者医療への繰出金についても依然として上昇傾向にあり、これらの経費低減に努めます。

補助費等の分析欄

消防やごみ処理など一部事務組合への負担金が全体の約59%を占めており、負担金の増減により比率が大きく左右されます。この数年は減少傾向にありましたが、今年度は0.2ポイント増となりました。これは、児童数の増加に伴い民間保育所への補助費が増となったことなどによるものです。しかし、類似団体内平均を僅かに下回っており、今後も補助金交付事業の内容を精査し、比率の抑制・適正化に努めます。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均値を6.4ポイント下回り、徐々に減少傾向にあります。しかし、前年度から新保育所建設事業が始まり、引き続いて新庁舎建設事業、東部小学校校舎建設事業など大きな事業が予定され、また、臨時財政対策債の償還が年々増加していることにより上昇に転ずることが想定されます。

公債費以外の分析欄

前年度に比べて2.2ポイント増加し、類似団体内平均値をも上回りました。主な要因としては、扶助費に係る経常収支比率が1.1ポイント、繰出金に係る経常収支比率が0.9ポイント増加したことによるものです。今後は扶助費を中心に比率の抑制に努め、全体の抑制につなげていきます。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

今年度も前年度に引き続き実質単年度収支が黒字となりました。主な要因として、普通交付税や臨時財政対策債の高配分により、財政調整基金を積み立てることができたためです。しかし、財政標準規模比は前の2年より大幅に減少しているため、今後は、町税や普通交付税等の一般財源の確保が厳しくなる状況で、財政調整基金の運用に頼らざるを得ないことが考えられます。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、全会計において黒字であり赤字比率はありません。国民健康保険について、年々黒字の比率が減少してきた中で、前年度から増加に転じました。これは、国保財政において支出が増え続けている状況にある一方で、高齢化や景気低迷などが影響し、税収等の財源確保が厳しい状況となり、国民健康保険税率を引き上げるとともに、引き上げ幅の軽減のため、従来からの繰入金とは別に一般会計からの繰入金を受けているためです。今後については、一般会計においても、実質収支比率同様に、普通交付税を含めた一般財源の確保が厳しい状況となる見込みであり、財政調整基金を始めとする各種基金の運用による財政運営が求められるため注視していく必要があります。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

実質公債費比率の分子の数値は、この数年減少傾向にあり、今年度は前年度比で22.6%の減少となっています。構造を見てみますと、一般会計での元利償還金や一部事務組合等の起こした地方債に充てられる負担金は低く抑えられています。一方、控除する都市計画税などの特定財源や交付税算入公債費も増加する方向で推移しています。このことから、現段階では健全財政と言えますが、前年度から新保育所建設事業が始まり、今後も新庁舎建設事業や東部小学校校舎建設事業などの大規模な建設事業が控えており、また臨時財政対策債の元金償還額も増加する一方であるため、一般会計の元利償還金の増加が見込まれます。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

現在まで、将来負担比率の分子の数値は、将来負担額が充当可能財源等を下回っているため、正の数値として算出されたことはありません。構造的には、将来負担額が少しずつ上昇しているものの、充当可能財源等がそれ以上に増加しているため、今のところは健全であると言えます。しかし、一般会計等に係る地方債残高は年々増加しており、前年度からの新保育所建設事業に続いて、今後も新庁舎建設事業や東部小学校校舎建設事業などの大規模な建設事業が控えており、さらに増額が見込まれます。また、公営企業債等繰入見込額や組合等負担等見込額についても今後は増加する見込みです。一方で充当可能基金については、新庁舎建設に伴い庁舎建設基金の取り崩しをするため減少していきます。このように、今後は将来負担額が今以上に増加し、充当可能財源等の減少も見込まれるため、近いうちに将来負担比率が算出されることが予想されます。今後は、借入額の圧縮や適債項目の選択などにより、将来の住民の負担を少しでも軽減するように努めていきます。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,