北海道青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都神奈川県新潟県富山県石川県福井県山梨県長野県岐阜県静岡県愛知県三重県滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県鳥取県島根県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

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地方財政ダッシュボード

岩手県住田町の財政状況(2019年度)

🏠住田町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

【類似団体比】-0.18【前年度比】±0人口減少と高い高齢化率(令和元年10月1日現在:44.27%)を背景に、町内に経済効果の高い主力産業がなく、財政基盤が脆弱である。類似団体平均を約0.2pt下回る結果を改善するため、今後も人口増加対策と併せて、経済効果を生む産業振興施策を模索しながら、歳入の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

【類似団体比】+1.8【前年度比】+0.1《分母(経常一般財源総額等)》地方特例交付金(+9,924千円)や地方譲与税(+13,447千円)等の増に対し、地方税の減(-5,885千円)や地方消費税交付金の減(-11,431千円)等により、対前年度-27,125千円となる。《分子(経常経費充当一般財源)》物件費(+26,959千円)や補助費(その他)(+7,768千円)、公債費(+3,449千円)等の増に対し、維持補修費の減(-27,245千円)等により、対前年度-21,559千円となる。《経常収支比率》分子である経常経費充当一般財源が対前年度-21,559千円の2,833,429千円だったのに対し、分母である経常一般財源総額等(臨時財政対策債を含む)が対前年度-27,125千円の3,130,323千円となったため、最終的に経常収支比率は対前年度+0.1%の90.5%となった。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

維持補修費(-13,679千円)、人件費(-657千円)の減に対し、物件費(+15,873千円)の増、人口(-131人)の減により、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は7.748円増加した。物件費増の要因は、旧農協畜産会館解体(25,130千円)、長寿命化計画策定業務委託料(3,960千円)が主なものである。

ラスパイレス指数の分析欄

【類似団体比】-1.8【前年度比】+0.1前年度より0.1pt増加し、類似団体平均よりも1.8pt下回っている。これは、指数の算出において、経験年数階層内における職員分布の変動に起因するものである。今後も類似団体等と均衡を図り、給与構造の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

【類似団体比】+5.73【前年度比】+0.64令和2.4.1の職員数は前年度の109人から2人減少して107人となったが、人口減少の割合が上回ったため、千人当たりの職員数は増加している。定員適正化計画における目標職員数については、適正人数となっているが、今後も業務の効率化を図りながら、適正な職員数の維持に努めていく必要がある。

実質公債費比率の分析欄

当該比率は3年間の平均値であり、前年度比1.7pt上昇の8.6%となった。なお、単年度比率を過去の数値と比較すると、3年前の平成28年度比では、2.7ptの上昇となっており、主な要因は元利償還金の増加と普通交付税及び臨時財政対策債の減少である。

将来負担比率の分析欄

前年度に引き続き、将来負担額より充当可能財源等が多かったため、分子がマイナスとなり比率は生じなかった。地方債現在高の減により将来負担額が減少し、マイナスの比率は前年度比+6ptの-78.1となった。《分子》前年度比-3,932千円将来負担額のうち地方債の現在高は、337,623千円の減となった。また、将来負担額から控除する充当可能財源等は、公債費(-354,790千円)の減により、基準財政需要額算入見込額(-382,411千円)が減となった。よって、分子全体で3,932千円の減となった。《分母》前年度比+23,148千円標準財政規模は、標準税収入額等(+35,418千円)、普通交付税(+1,565千円)の増、臨時財政対策債(-30,881千円)の減により、6,102千円の増となった。また、標準財政規模から控除する算入公債費等の額(-17,046千円)が減となったため、分母全体で23,148千円の減となった。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

【類似団体比】+1.4【前年度比】-0.3人件費に係る経常収支比率は、前年度に比べ0.3pt減少しているが、類似団体と比較すると高い傾向にある。経常的な人件費については、前年度から16,039千円の減となっている。経常収支比率算定の分母となる経常一般財源(+3,756千円)の増や臨時財政対策債(-30,381千円)の減により、人件費に係る経常収支比率は前年度から0.3ptの低下となった。減少傾向が伺えるも依然類似団体平均よりも高い傾向にあることから、業務の効率化や適正な職員数の管理を行い、人件費の抑制に努めていく必要がある。

物件費の分析欄

【類似団体比】-2.8【前年度比】+1.0物件費全体では、解体工事や長寿命化計画策定業務により、15,873千円の増となり、経常収支比率が上昇する結果となった。なお、類似団体に比べて例年3pt程度低い要因としては、ごみ処理や消防業務を一部事務組合が担っていることによると考えられる。

扶助費の分析欄

【類似団体比】-0.4【前年度比】±0前年度と同様の結果となった。扶助費の経常経費については、自立支援給付費(-7,998)の減のほかは、大きな増減がなかった。経常収支比率については、以上を踏まえ、各経費で大きな変動がなかったことから、前年度同様の規模となったと思われる。

その他の分析欄

【類似団体比】-0.7【前年度比】-0.7維持補修費の経常経費は11,837千円の減となり、繰出金の経常的なものの変動が小さかったことから、経常収支比率は0.7ptの低下となった。

補助費等の分析欄

【類似団体比】-1.8【前年度比】-0.3一部事務組合への負担金・分担金(15,952千円)の減により、一般財源による経常経費が11,293千円の減となり、経常収支比率が0.3ptの低下となった。

公債費の分析欄

【類似団体比】+6.1【前年度比】+0.4公債費全体で8,618千円の減となるも、708,048千円であり依然として高い状態であることが伺える。結果として、前年度比+0.4ptの上昇となった。公債費に係る経常収支比率が増加傾向であるため、計画的な事業の実施を図りながら、安定した財政運営に努めていく必要がある。

公債費以外の分析欄

【類似団体比】-4.3【前年度比】-0.3歳出の経常経費に係る一般財源等から公債費分を除いた額が、前年度と比べ18,110千円減少したことから、経常収支比率は0.3ptの低下となった。要因としては、一般財源等による経常経費が物件費において26,959千円の増となったことに対し、人件費や補助費等、維持補修費においては経常経費が52,670円の減となったことによるものである。公債費以外については、類似団体平均と比べ低い傾向にあるが、扶助費等は高齢化率の上昇等により増減しやすいものであるため、総合戦略等に基づいた事業の見直し等を通して、町財政全体の費用の抑制に努める必要がある。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費については、人口規模に対して議員数が多い傾向にあることから、類似団体と比べて3,675円高くなっている。民生費については、すみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る支出により、平成27が突出している。平成29については、介護給付費、臨時福祉給付金の増により、類似団体より35,798円高くなっている。また、平成30以降については、臨時福祉給付金の費用が減少したものの、障がい者自立支援関係の費用が増加傾向にあること、町単独の医療費助成を行っていること等に起因して、類似団体のコストを上回る状態が続くと見込まれる。消防費については、平成29の住田分署建設費用の増によりコストが増加し、平成29は類似団体と比べて104,924円高くなっている。令和01は、平成30及び平成28と同程度となっているが、類似団体より16,981円高くなっている。公債費については、令和01が類似団体と比べて56,420円高い状況となっている。これは平成28から類似団体区分の変更により、比較団体に過疎地域の指定を受けていない団体が多く含まれたため、過疎債に係る元利償還金の差が出たものと考えられる。また、平成26に実施したすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る公債費の元金償還が本格的に開始されたことにより、平成30以降の公債費が大きく増加したものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり853千円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり169,611円で、5年間の推移を見ると上昇傾向にある。依然として類似団体平均より高い金額で推移している状況は変わらず、平成28からは団体区分が変わったことで、類似団体との差はより大きくなっている。人口が減少傾向であることに対し、職員数や新規事業に係る報酬が増になっていることが要因である。普通建設事業(新規整備)については、町営住宅及び公民館新築工事等設計業務委託料の増により、前年度比27,269円増加したものである。扶助費については、前年度と比べて大きな変動はなかった。類似団体平均と20,000円ほど上回っているが、これは障がい者自立支援関係の費用が増加傾向にあること、町単独の医療費助成を行っていること等に起因するものと見込まれる。公債費については、令和01が類似団体と比べて56,4245円高い状況となっている。これは平成28から類似団体区分の変更により、比較団体に過疎地域の指定を受けていない団体が多く含まれたため、過疎債に係る元利償還金の差が出たものと考えられる。また、平成26に実施したすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る公債費の元金償還が本格的に開始されたことにより、平成30以降の公債費が大きく増加したものである。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

多額の一般財源を要する大型事業がないため、基金の取り崩しがなく、H28まで計画的に積立を実施していることから、財政調整基金残高に係る標準財政規模比は増加し、H28以降は横ばいとなっている。なお、H29、H30において財政調整基金への積立は実施していない。R01では新型コロナウイルス感染症感染拡大等の不測の事態に備え積立を行った。実質単年度収支については、H30に前年度比-5.14ptの-3.74%となったが、実質収支に係る標準財政規模比については、3~8%の間で安定して推移している。今後、公共施設の老朽化に伴う維持修繕費の増が見込まれているほか、情報通信基盤施設の機器更新等を控えていることから、財政調整基金の活用が見込まれる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

いずれの会計も赤字額は生じていない。一般会計では、各年度の事業等の動向により、対標準財政規模比にある程度の振れ幅はあるものの、3~8%の間で推移しており、概ね適正な収支となっている。国民健康保険については、保険給付費が年々増加傾向であることや広域化に対応するため、H30に税率の改正をしており、健全な財政運営に努めている。全体では、少子高齢化や人口減少などにより、各特別会計の運営が厳しくなると予想されるため、保険税、保険料、料金の定期的な見直しや経費の削減等を進め、健全な財政運営に努める必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

H28までは過去に実施した大規模事業の償還の終了に伴い、元利償還金が減少傾向であった。H30については、H26に実施したすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る起債の償還が本格的に開始となり、実質公債費比率が増加した。今後は、住田分署建設や住民交流拠点施設整備など、ハード事業に係る元利償還が開始となるため、元利償還金は増加することが見込まれる。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、減少傾向であったが、H28からR01に起債をした公営企業適用債の償還により、増加している。算入公債費等は、臨時財政対策債や過疎対策事業債など、依然として交付税算入率の高い起債を活用していることから、元利償還費等に対する割合は、高い水準を維持している。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

公営企業債や一部事務組合への地方債償還に対する繰出金見込額は減少を続けているものの、一般会計等に係る地方債の現在高は、H29の大船渡消防署住田分署建設をはじめとする大規模ハード事業等により、H29まで増加を続けている。R01の将来負担額については、地方債の元金償還が進み、前年度に比べ338百万円の減となったが、起債を伴う事業が控えていることから、一時的な減少と考えられる。充当可能財源等については、充当可能基金が増加したものの、充当可能特定歳入、基準財政需要額算入見込額が減になったことにより、前年度に比べ270百万円の減となった。将来負担比率については、充当可能財源の減よりも、将来負担額の減が上回ったことから、4百万円の低下となった。今後は、地方債の現在高の増加と充当可能財源等の減少が見込まれているため、将来負担比率のマイナスの状態は維持されるものの、増加すると考えられる。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)R01の主な増減は、その他特定目的基金の地域情報通信基盤施設整備基金85百万円の増、財政調整基金100百万円の増である。基金残高のうち最も割合の高い財政調整基金については、取崩はなかった。減債基金については、増加傾向にある公債費に充当するため、169百万円の取崩しを実施した。(今後の方針)R01、H30に積立を実施した地域情報通信基盤施設整備基金の対象施設は、H19に約10億円の事業費で町内全域を対象に整備した通信施設であり、各種機器の更新時期を迎えている。現在策定中の施設の新たな利活用を含めた更新計画に基づき、基金を取崩して事業を実施する予定としている。また、地域情報通信基盤施設整備基金の残高だけでは、更新費用が賄えないと見込んでおり、財政調整基金の取崩しも想定している。減債基金については、H29からすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る元金償還が開始となり、今後は、大船渡消防署住田分署建設、住民交流拠点施設整備等のハード事業に係る元利償還が本格化することから、引き続き取崩しを予定している。

財政調整基金

(増減理由)R01は100百万円の積立を行った。加えて利息収入1百万円により101百万円の増となった。(今後の方針)公共施設の老朽化に係る維持補修費、増加傾向にある扶助費、地域情報通信基盤施設の更新費用の財源として、財政調整基金の取崩しを見込んでいる。

減債基金

(増減理由)増加傾向にある公債費に充当するため、175百万円の取崩しを実施した。(今後の方針)H29からすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る元金償還が開始となり、今後は、大船渡消防署住田分署建設、住民交流拠点施設整備等のハード事業に係る元利償還が本格化することから、引き続き取崩しを予定している。

その他特定目的基金

(基金の使途)主な基金の使途は下記のとおり。地域情報通信基盤施設整備基金は、施設の更新費用の財源としている。東日本大震災復興基金は、寄附金を財源としており、東日本大震災からの復興関連事業に係る費用の財源としている。福祉基金は、子育て・少子化対策、高齢化対策、障がい者施策の財源としている。(増減理由)地域情報通信基盤施設整備基金は、施設の更新費用を確保するため、855百万円を積立てた。東日本大震災復興基金は、寄附金を積立てたことによる3百万円の増、東日本大震災復興支援活動委託料に充当するため取崩した5百万円の減により、全体で2百万円の減となった。(今後の方針)地域情報通信基盤施設整備基金は、施設の更新計画に基づき、必要に応じて積立を行う予定としている。東日本大震災復興基金は、支援活動等に係る費用に充当するため、減少していく見込みである。福祉基金は、果実運用基金であるため、大きな増減は想定されない。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

保育所や学校施設、児童館、福祉施設等は類似団体平均を上回っている資産が多い。一方、庁舎および消防施設が類似団体平均を大きく下回っている。有形固定資産全体の資産額のうち80.9%を占める道路が、類似団体平均より6.2pt下回っている。このことから、有形固定資産全体の減価償却率は、類似団体平均より1.5pt下回る結果となった。公共施設等総合管理計画や公共施設個別計画、町営住宅等長寿命化計画により、一層適正な維持管理がなされる見込みである。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は類似団体平均を下回っている。将来負担額に対して充当可能基金残高の割合が高く、類似団体と比べて計算式の分子(将来負担額-充当可能財源)が小さくなったことが主な要因と考えられる。地方債現在高は、しばらくの間高止まりの状況となる見込み。主な要因として、消防施設、老人福祉施設等の新築事業に係る償還があるためと考えられる。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担額より充当可能財源が多いため将来負担比率は生じていない。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を下回っている。今後は公共施設個別計画等をもとに、より計画的な公共施設マネジメントが必要とされる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担額より充当可能財源が多いため将来負担比率は生じていない。実質公債費比率は、平成30年度からの過疎対策事業債の元金償還開始に伴い元利償還金が増加したことにより1.7ptの増加となった。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

公営住宅、保育所、学校施設および児童館が、類似団体と比較して減価償却率が高くなっている。保育所については、減価償却率が維持団体平均を29.8pt上回っているが、改修や増築をしながら施設の維持を図っている。学校施設については、町内4校の校舎が、昭和47年から平成2年の間に建設されたもので、うち1校については耐用年数を超えたところである。これまで改修により長寿命化を図ってきたが、今後より一層、教育環境および方針等を鑑みながら改修や更新について具体的な検討を重ねていく必要がある。児童館についても、耐用年数の8割を経過している。学校施設の更新等の計画と併せて検討する必要がある。公営住宅については、減価償却率が類似団体平均を24.1pt上回っている。なお、今後は町営住宅長寿命化計画に基づき状況や需要に応じた住環境の整備を図ることとしている。また、道路については、有形固定資産全体の資産額(83,704,691千円)のうち80.9%(67,715,545千円)を占めており、全体の減価償却率の変動に大きく影響している。道路の減価償却率については、類似団体と比較して-6.2ptとなったが、資産の性質上、補修により維持管理をする資産のため、今後、減価償却率が上がり続けていくことが予想される。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

福祉施設、庁舎および消防施設の減価償却率が、類似団体平均から大きく離れている。福祉施設については、減価償却率が9割を超え、類似団体を39.3pt上回っている。平成9年に建設した高齢者生活福祉センターは老朽化が懸念される段階となってきたが、改修等が行われる。それに伴い減価償却率が下がる見込みである。庁舎については、減価償却率が類似団体を36.5pt下回っている。これは、平成26年に庁舎を建て替えたことによるものである。消防施設については、減価償却率が類似団体平均を44.4pt下回っている。大船渡消防署住田分署の建て替えによるものである。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が1,435百万円の減少(▲2.34%)となった。金額の変動が大きいものは、インフラ資産である。工作物減価償却累計額が1,389百万円増加しており(+3.34%)、工作物の新規取得額を大きく上回ったこと等から、インフラ資産全体で1,301百万円減少した。負債については、地方債の償還が進み、負債全体で367百万円の減少(▲5.05%)となった。特別会計を加えた全体における変動要因は主として一般会計等によるものである。一部事務組合を加えた連結では、財務書類未完成団体があったことから作成及び分析ができていない。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等及び全体どちらとも横ばいの状況が続いている。一般会計等においては、経常費用が5,308百万円(▲0.91%)、経常収益が162百万円(+28.57%)となっており、5,146百万円費用が上回っている。経常費用の内訳は、人件費等の業務費用が3,952百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用が1,356百万円であり、業務費用が多くを占めている。業務費用の中で最も金額が大きいものは、物件費等2,941百万円のうち、減価償却費の1,821百万円となっており、経常費用の34.31%を占めている。前年度の数値と比較して大きく変動した項目はなく、今後もこの傾向が続くと見込まれるため、人口規模に合った公共施設等の整備(施設の集約化やダウンサイジング等)を計画し、将来負担することとなる費用の軽減に努める必要がある。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源3,418百万円が、純行政コスト4,924百万円を下回ったこと等から、本年度純資産変動額は、1,068百万円の減少となっており、今後もこの傾向が続くと見込まれる。内訳は、行政コストの状況で分析したとおり、過去に整備した公共施設等の事業の減価償却費が、純行政コストを増加させているため、将来の負担軽減のための計画等を策定する必要がある。全体では目立った事業等がなく、大きな動きは見られない。変動は一般会計等に起因するものである。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は、335百万円で黒字であったが、投資活動収支については、前年度より+51百万円の▲50百万円となった。これは、前年度に比べて、公共施設等整備費支出額(▲28百万円、15.56%)、基金積立金支出額(▲26百万円、▲10.12%)の減少によるものと考えられる。財務活動収支については、地方債等償還支出が地方債等発行収入を上回っていることから、▲338百万円となった。本年度末資金残高は、前年度末から53百万円減少し、89百万円となった。この資金残高は、財務活動収支(主に地方債等に関する収支部分)の増減により大きく変動があると思われる。今後については、過去に行った大規模な公共施設整備事業に起因して、地方債等償還支出の高止まりが続く見通しとなっており、経常的な支出の割合が高い状態が続くことから、既存事業の見直しや事業の効率化を図っていく必要がある。全体では、業務活動収支が前年度比+111百万円の518百万円、投資活動収支が前年度比+38百万円の▲67百万円、財務活動収支が前年度比+116百万円の▲317百万円となった。本年度末資金残高は、前年度比+134百万円の386百万円となったが、主な増加の要因は、一般会計等の変動によるものとなっている。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が、類似団体平均を大きく上回っているが、これは、立木竹、インフラ資産工作物、流動資産基金が、人口規模に対して多いことが影響している。なかでも立木竹の資産額は1,567,226万円で、住民一人当たりでは291万円となっており、森林整備に力を入れている当町の特徴が表れている。インフラ資産額は、3,054,826万円となっており、人口規模に対して資産額が大きい傾向にある。流動資産の基金は、更新時期を迎える公共施設の整備や維持補修等のために積み立てており財政調整基金は残高242,957万円と額が大きな傾向にある。歳入額対資産比率についても、類似団体平均を大きく上回る結果となったが、前述した資産額が大きいことに起因している。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と同程度の結果となった。資産の状況全体では、前年度と比較して大きな変動は見られなかった。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均を上回っているが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が1,068百万円減少し、前年度末から1.97%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去および現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、公共施設の効率的な維持管理等について検討し、計画的に実施する必要がある。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っているが、積極的に有利な財源確保を進め、新規に発行する地方債の抑制を行うなど、地方債残高を圧縮し、引き続き将来世代の負担の減少に努める必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を上回っている。特に、行政コスト経常費用のうち34.31%を占める減価償却費が、類似団体と比較して、住民一人当たり行政コストを高くする要因と考えられるため、人口規模に合った施設の整備や維持管理に努める必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均を上回っている。平成26・27年度の特別養護老人ホーム改築事業や平成28年度の消防庁舎整備事業に係る町債等により、地方債残高が増加していたこと、過疎対策事業債の対象団体であることが、類似団体平均を上回る要因と考えられる。今後、償還に合わせて負債が減少していく見通しとなっている。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を上回ったため、353百万円の黒字となっている。基礎的財政収支が、前年度と比較して88百万円増加している。類似団体平均を上回った主な要因は、投資活動収支の公共施設等整備費支出や基金積立金支出が減少したことによると思われる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は、比較的低くなっている。今後も人口減少に伴い、経常収益の大幅な増加は見込むことが難しいため、人口規模に合った施設の整備や維持管理を進め、経常費用の削減に努める必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,