経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率償還金等は前年より減少してきているが、費用等の増により一般からの繰入等が増え負担率の増になった。本村において集排の運営管理が全て村単独により経費が掛かかることで、料金収入以外への依存度が高く、現状、財政面への負担が課題である。④企業債残高対事業規模比率(%)全国平均「1,052」類似団体「1,451」に対して「1,219」と比率が低くなっている。これまでの施設整備に伴う費用等の大半が公営企業債に頼っており今後も厳しい財政状況の中、しばらくは償還が続く状況である。しかし、施設への対応は避けられないため他事業との調整も考慮しつつ財政状況を判断しながらの対応を検討する。⑤経費回収率(%)全国平均「40」類似団体「41」、本村は「33」と使用料で回収すべき経費をどの程度負担できているかを表しているが本村においては率が低く、使用料以外での運営を行っているかがうかがえる。今後村の財政状況も顧慮しながら適正な使用料収入の確保や経費の削減が求められる。⑥汚水処理原価(円)全国平均「424」類似団体「514」、本村は「422」となっており類似団体より若干高い状態である。これまでの施設整備やまた離島にあり村単独の運営管理を行っているためすべての面でコストがかかり高料金となっているのが現状で今後の運営の在り方に改善を図る必要がある。⑦施設利用率全国平均「33」類似団体「29」、本村は「27」となっており若干低い状況にある。数値を判断した場合、処理能力に対する1日当たりの割合は低い状況下ではあるが、本村は観光地にあり夏場における観光客の変動も見据えた対策として施設の設置を行っているため適正と判断する。⑧水洗化率全国平均「77」類似団体「66」、本村は「98」となっており水洗化率においては高めとなっている。今後、まだ施設設備(管路)を行っていない一部地区への整備も進めるほか、さらなる料金収益の増加を図るため接続率の向上も図りたい。
老朽化の状況について
下水道事業同様、集排施設におもいて共用開始後15年近くが経過。その後、処理場関係施設においては機器等の老朽化が進み、数年前より修繕が発生してきている。このような状況は今後さらに発生すると考えられ、各施設の調査を実施し、支援制度事業等の導入を検討し更新を行う必要がある。※特に本村は3島に分かれそれぞれの島に下水道施設を有するため運営管理費が余計にかかっており、計画的な施設の更新が求められる。
全体総括
(運営面)分析の結果厳しい経営状況下にあるかが伺えられる。あらゆる分析の結果経営コストがかかり全ての面への影響が及ぼしているのが判断される。今後いかに経費削減を行い対策が必要かがわかります。経営すべての面が村単独になり、特に施設管理は技術面を要することで特殊人員の確保も必要となり村外業者への管理を強いられコスト高になる状況を作られているのが現状である。(施設面)老朽化する施設について村における財政状況を判断しながら段階的な更新事業の展開、新たな地区への管路設置及び管路の診断が必要となっていきます。