収益等の状況について
収益的収支比率収益的収支比率は、26年度以降右肩上がりではあるが、100%未満であり、経営改善に向けた取組が必要である。他会計補助金比率他会計補助金比率はゼロであり、独立採算が保たれている。宿泊者一人あたりの他会計補助金額宿泊者一人あたりの他会計補助金額はゼロであり、独立採算が保たれている。定員稼働率定員稼働率は近年横ばいであるが、類似施設の平均値を上回っている。売上高人件費比率売上高人件費比率は、類似施設の平均値を下回っているものの、年々比率が高まっている傾向にあるため、人件費の抑制を図る必要がある。売上高GOP比率売上高GOP比率は概ねプラス値を保っており、類似施設の平均値を上回っている。EBITDA施設建設費に係る償還金の支払利息を計上しているため、類似施設の平均値や全国平均値を上回っている。
資産等の状況について
企業債残高対料金収入比率企業債残高対料金収入比率については、経年比較において数値は年々減少傾向にあるが、類似施設との比較では数値が高いため、経営改善に向けた取組が必要である。
利用の状況について
施設と周辺地域の宿泊客数動向施設と周辺地域の宿泊客数動向については、公営企業、所在市町村ともに上昇・下降がほぼ同じ動きをしている。H28年度は周辺市町村の数値に比べて当該施設の利用が減少しているが、施設の所在地が熊本に近いため、4月に発生した地震の影響を受けたものである。
全体総括
「収益等の状況」及び「利用の状況」を見ると、独立採算が保たれている一方、経営改善に向けた取組が必要な状況にあることが分かる。施設の建物及び設備については、劣化状況や更新時期を見ながら適正な改修を行っていく必要がある。また、宿泊施設については、基本的に民間企業等が経営を行うのが望ましいと考えられることから、次期指定管理期間以降の国民宿舎のあり方については、当該地域の観光振興施策や行財政上の関与のあり方など、総合的な視点からの検討が必要と考えている。