経営の健全性・効率性について
・五島市下水道事業(漁業集落排水事業)は、五島市三井楽町高崎地区にあり、平成14年9月1日に供用を開始している。現在、処理区域内には、30世帯57人が居住していて、そのうち22世帯38人が施設を利用している。下水道事業(漁業集落排水事業)の維持管理費については、3割の下水道使用料と7割の一般会計からの繰入金で賄っている。この地区は、単一での集落であるため人口減少、高齢化が進んでいることから、経費回収率、施設利用率、水洗化率の低下となり、汚水処理原価については、高くなっている。本来であれば、下水道料金の値上げ、近隣地区への事業拡大等が考えられるが、料金については、水道料金との関係、事業拡大については、近隣地区との距離、過疎化等もあり難しいと考える。
老朽化の状況について
・施設については、平成14年供用ということもあり、これまで維持費にかかる経費は掛かっていないが、施設の立地場所が海岸際ということから、今後、塩害等の被害が考えられるため施設の維持管理に係る経費問題が考えられる。
全体総括
・五島市下水道事業(漁業集落排水事業)経営については、人口減少、高齢化、施設の老朽化、立地等を考えると、下水道使用料のみでの経営は非常に困難であると考える。今後の下水道事業については、水洗化の普及率向上に努める。