経営の健全性・効率性について
企業債残高対事業規模比率は類似団体に比べて高い状況であるが、浄化槽市町村整備事業は、平成28年度末で終了するため、今後企業債の借入れは発生しないため、徐々に減少していく状態である。しかし、経費回収率は類似団体より低く、汚水処理原価は高い状況である。今後も維持管理に係る修繕費、保守点検料、及び事務人件費が引き続き発生し、これは、使用料の収入により賄わなければならないので、現在の状況では使用料改正の検討の必要があるが、下水道使用料等の使用料と比較し割高なため、当初からの料金に据え置いている状態である。維持管理費の経費縮減を図り、総合的に検討し、適正化に努める必要がある。
老朽化の状況について
整備後、5年経過するとブロワーの交換、部品の修繕が発生している状況である。平成28年度末で整備事業が終了するが、今まで整備した約330基の浄化槽の修繕が今後も発生してくる。使用者に対して適正に管理使用するよう啓発活動をし、修繕箇所の軽減に努めていきたい。また、現在も定期的に保守点検を行っているが、それにより、早期修繕に対処し劣化防止に対応する。
全体総括
現状では適切な水準の料金収入とはいえないが、平成28年度末で整備事業が終了するため、企業債の借入は発生しないので、経営は徐々に良好な方向に向かっていくと思われる。しかし、使用料の認定方法が使用者の世帯人数によるため、少子高齢化に伴う人口減少により料金収入の減少が発生する。維持管理の経費縮減を図り、総合的に検討し、適正化に努めていく必要がある。