経営の健全性・効率性について
経常収支比率は、全国平均を上回っているが、これは、平成30年度から平成29年度実施の事務事業量調査に基づき、人員を3人から2人に減員したことが要因である。企業債残高対給水収益比率及び料金回収率は、良好である一方、施設利用率及び契約率は低迷している。これは、計画水量10,000㎥/日に対して、契約水量が5,200㎥/日に留まっていることによるものであるが、令和2年度からの既存受水企業の需要増大に伴い、今後、徐々に改善される見込みである。なお、流動比率の大幅な低下は、一般会計への繰出しによるものである。経営全般としては、受水企業の経営基盤が堅固であることや、責任水量契約により料金収入が極めて安定していることから、安定的且つ健全な事業運営を継続している。
老朽化の状況について
老朽化度合を示す、有形固定資産減価償却率は59.16%で、全国平均の59.23%を0.07%下回っている一方で、類似団体の54.51%を4.65%上回っている状況である。本年度策定した整備計画に基づき、計画的な施設更新を行うとともに、施設ごとの老朽化の状況に応じた、きめ細かな修繕等を行うなど、健全経営の持続化にも配慮した運営に努める。※「③管路更新率(%)」の令和元年度決算数値については、算出式分子の「当該年度に更新した管路延長」が誤りであった。正しい管路更新率は、0.00%である。
全体総括
平成8年8月1日から事業を開始し、本年度末現在で、基本料金48円/㎥、計画水量10,000㎥/日のうち受水企業3社に対して契約水量5,200㎥/日を給水している。企業債残高は、23,260千円で令和5年度に完済となる見込みである。収益的収支は、収入が119,959千円で、支出が96,331千円、経常利益は、23,628千円となった。また、総資産は1,293,321千円で、うち現金預金は378,227千円、負債は809,614千円、資本は483,707千円となっている。中国電力(株)三隅発電所2号機の令和4年11月からの運転開始に伴い、令和2年10月から令和4年11月にかけて、契約水量が段階的に大幅増となる見込みであり、これに基づき、令和2年10月に料金の減額改定を行った。