経営の健全性・効率性について
経常収支比率は、全国平均を上回っているが、平成30年度から、職員数を3人から2人に変更したことが大きな要因である。流動比率や企業債残高対給水収益比率、料金回収率は全国平均と比較して良好に推移している。施設利用率、契約率は、全国平均を下回っている。これは、契約水量が5,200㎥/日と計画水量10,000㎥/日との乖離が生じているためであり、今後は中国電力(株)三隅発電所2号機が運転を開始することに伴い、徐々に解消される予定である。平成8年度事業開始と全国と比較して新しい事業であり、受水企業も安定しているため、安定的な事業運営を継続している。
老朽化の状況について
老朽化度合を示す、有形固定資産減価償却率は59.28%で、全国平均の58.53%を0.75%上回っており、類似団体と比較しても52.21%で7.07%上回っている。耐用年数に応じた施設更新を念頭に置きながらも、施設の点検を実施し、修繕、部品交換で延命化を図り、更新を最小限に留めてきたためである。今後、40年を経過する管路や建物の更新時期が到来するため、延命化を図りながら計画的に施設更新を行っていく。
全体総括
平成8年8月1日から事業を開始し、平成30年度末現在で、基本料金48円/㎥、計画水量10,000㎥/日のうち受水企業3社に対して契約水量5,200㎥/日を給水している。企業債残高は、37,120千円で令和5年度に完済となる。収益的収支は、収入が1.2億円で、支出が1.0億円、経常利益は、0.2億円となった。総資産は14.1億円で、うち現金預金は5.2億円、負債は8.2億円、資本は5.9億円となっている。中国電力(株)三隅発電所2号機が令和4年11月から運転を開始することに伴い、令和2年10月から令和4年11月にかけて、契約水量が段階的に増え、最終的に9,700㎥/日になることから、令和2年10月に料金改定を予定している。