経営の健全性・効率性について
平成29年度から地方公営企業法の適用となった。①経常収支比率は100%を超えており、経営は健全といえるが、⑤経費回収率が低く、下水道使用料以外の収入で賄っている状況である。今後、更なる経費節減や使用料の改正に取り組む必要がある。③流動比率が7.10%と低い値となっている。原因としては、建設改良費に充てられた企業債の償還金が高額なのに対し、現金が少ないとためである。しかし、将来的には下水道使用料で回収していく予定である。④企業債残高対事業規模比率は類似団体に比べて高い値となっており、使用料収入に対し企業債残高の割合が多いことを示している。平成30年度に企業債償還のピークを迎えると予測されるので、徐々に改善される見込みである。⑥汚水処理原価が類似団体よりも高くなっている。企業債の償還のピークが平成30年度と予測されるので、今後は改善される見込みであるが、適正な使用料への改正や経費節減を行う必要がある。⑧水洗化率が86.70%と低い。下水道への接続を促進していく必要がある。
老朽化の状況について
昭和59年4月に供用開始後34年が経過している。法定耐用年数を超える施設は今のところなく、管更生等も行っていない。平成32年度に「下水道ストックマネジメント計画」を策定する予定であり、策定後は優先順位を決め、順次管更生を行っていくこととなる。
全体総括
使用料収入だけでは費用を賄うことができておらず、使用料の改定や更なる経費節減に取り組む必要がある。平成29年度に地方公営企業法を適用したことにより、経常状況や財政状況が明確になり、使用料原価の算定も明確になるので、適宜、使用料改定を行い、流動比率及び経費回収率の改善を図る。