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類似団体平均を上回り、0.51で前年度とほぼ横ばいで推移している。市民税等の増収により、数値が若干改善している。今後も引き続き財政基盤強化のため、継続的・定期的な使用料等の見直しの検討や、市税の安定的な歳入確保に努めるとともに、財政の健全化を図る必要がある。
経常収支比率は91.7%となり、前年度比2.4ポイント改善された。これは、平成30年7月豪雨等による災害発生を受け、年度途中に事業見直しを実施し、全体的に支出を抑えたことが影響している。しかしながら、厳しい財政状況が続き、年々経常的な経費が増加していくことが予測されるため、「第5次綾部市総合計画」及び「第6次綾部市行財政健全化の取組」に基づき、更なる経費の見直しを図る必要がある。
ほぼ類似団体並で推移しているが、前年度比4.1%の増となった。また、人口減少が続いており、1人当たりコストは増加傾向にある。人件費は、時間外手当の削減等により前年度比1.1%の減となったが、物件費は、平成30年7月豪雨等の災害で発生した廃棄物の処理等により前年度比8.9%の増となった。今後も、職員数の適正化に努めるとともに、働き方改革とあわせた人件費の抑制、物件費等についても徹底した経費の削減に取り組む必要がある。
ラスパイレス指数は98.0で、前年度比0.3ポイントの増となったが、ほぼ類似団体平均並で推移している。今後も国家公務員給与に準拠することとし、引き続き給与の適正化に努める。
研修の充実や庁内情報化の推進、職員勤務評定制度の活用等により、職員の能力向上を図るとともに、定員管理に努めたことにより、人口1,000人当たり職員数は9.88人で、類似団体平均を下回っている。引き続き、組織体制の合理化や適正な人員配置を図り、定員管理に努める。
類似団体平均を上回って推移しているが、前年度比0.6ポイント減少した。この比率は3か年平均で算定されるもので、今回の減少は、平成27年度に比べ元利償還金の額が17.2%減となったことや、標準税収入額等が6.4%増となったことが要因である。引き続き、中長期的な見通しのもと計画的に事業を実施し、地方債発行の抑制に努める。
将来負担比率は109.2%と、類似団体平均を大きく上回っている。社会体育施設整備事業費等の地方債発行により、地方債現在高は増となったが、ふるさと納税による寄附金の積立等による充当可能基金の増により前年度比4.6%改善した。今後、施設の老朽化に伴う建設事業に係る起債も見込まれるため、中長期的な見通しのもと計画的に事業を実施し、地方債発行の抑制に努める。
人件費については、類似団体平均を上回っている。平成30年度は、前年度と同値で、依然として高い値で推移している。今後も定員管理の適正化に努めるとともに、働き方改革とあわせた人件費の抑制について取り組む必要がある。
物件費については、類似団体平均を上回っている。平成30年度は、前年度と同値で、依然として高い値で推移している。物件費についても、行財政健全化の取組に基づき、引き続き徹底した経費削減に取り組んでいく。
扶助費については、類似団体平均を上回っている。扶助費の経常収支比率については、前年度とほぼ変わらず0.1ポイントの増となった。引き続き、社会保障経費全体の中で動向を注視しつつ、新規の単独施策の実施について、慎重に検討していく必要がある。
その他については、類似団体平均を上回っている。しかしながら、下水道事業特別会計への繰出金の減等により、前年度比0.9ポイントの減となった。その他経費についても、行財政健全化の取組に基づき、引き続き徹底した経費削減に取り組んでいく。
補助費等については、類似団体平均を大きく下回って推移している。平成30年度は、過年度国・府支出金等返還金の減等により、前年度比0.7ポイントの減となった。引き続き、補助金の削減や見直し等により、支出の抑制に努める。
公債費については、類似団体平均を下回っている。平成30年度は、過去に発行した地方債の償還が終了したこと等により、前年度比0.9ポイントの減となった。引き続き、中長期的な見通しのもと計画的に事業を実施し、地方債発行の抑制に努める。
公債費以外については、人件費や繰出金が類似団体平均に比べ高い値で推移している影響から、類似団体平均を上回っている。しかしながら、平成30年度は、補助費等や繰出金の減により、前年度比1.5ポイントの減となった。今後も事務事業の見直しを図り、経常経費充当一般財源の削減に努める。
(増減理由)基金全体としては、平成29年度末基金残高から52百万円の増となった。最も増額の大きかった基金は社会福祉事業基金で68百万円の増、次に増額の大きかった基金は電源立地地域対策基金で12百万円の増となった。一方、減額の大きかった基金は地域振興基金で26百万円の減、次いで教育振興基金の12百万円減となった。(今後の方針)いずれの基金においても、条例に基づき積立て、保管、運用、取崩し等適切に執行し、その基金の設置目的に従い、十分な事業効果が得られるよう有効活用に努め、中長期の財政収支見通しに基づき、計画的な積立て、処分を図る。
(増減理由)平成29年度からの繰越金と利子あわせて11百万円を基金に積み立てたことによる増。(今後の方針)経済事情の著しい変動等により財源が不足する事態や、いつ起きるかわからない災害等の突発的な歳出増に備えるため、一定の基金を保有する必要がある。過去の災害による実績や他団体等との比較を踏まえつつ、将来を見据えた持続可能な行財政運営を行っていくため、更なる行財政健全化に取り組み、基金の確保に努めることが重要である。
(増減理由)利子1百万円を基金に積み立てたことによる増。(今後の方針)本市は、平成24年度を最後に当該基金を取り崩していない。今後、公共施設マネジメントの推進による公共施設の大規模改修等の進捗により、投資的経費に係る市債の償還額の増加も懸念されることから、地方債現在高の状況や公債費負担の今後の見通しを考慮しつつ、計画的な積立て等について検討する必要がある。
(基金の使途)・地域振興基金:地域の振興に要する経費に充てるため・社会福祉事業基金:社会福祉事業の推進を図るため・電源立地地域対策基金:公共用施設の整備及び運営、地域活性化事業等に要する経費の財源・教育振興基金:教育の振興を目的とし、育英事業等に要する経費に充てるため・環境基金:環境保全の推進に要する経費に充てるため(増減理由)・地域振興基金:寄附金や不動産売払収入等を財源に20百万円を積み立てたが、道路整備事業費、駅再生プロジェクト事業費等に充当するため46百万円を取り崩したことにより26百万円の減・社会福祉事業基金:物部保育園改修事業費等に充当するため10百万円を取り崩したが、寄附金や不動産売払収入等を財源に78百万円を積み立てたため68百万円の増・電源立地地域対策基金:ごみ収集事業費、クリーンセンター大規模改修事業費等に充当するため132百万円を取り崩したが、電源立地地域対策補助金等を財源として144百万円を積み立てたため12百万円の増・教育振興基金:寄附金等を財源に9百万円を積み立てたが、ICT推進事業費、飛び立て!中学生海外派遣事業費等に充当するため21百万円を取り崩したことにより12百万円の減・環境基金:ごみ袋の売上収入等を財源に27百万円を積み立てたが、クリーンセンター管理費、最終処分場管理費等に充当するため36百万円を取り崩したことにより9百万円の減(今後の方針)いずれの基金においても、条例に基づき積立て、保管、運用、取崩し等を適切に執行し、その基金の設置目的に従い、十分な事業効果が得られるよう有効活用に努め、中長期の財政収支見通しに基づき、計画的な積立て、処分を図っていく。
有形固定資産減価償却率は、類似団体・全国平均・京都府平均のいずれも上回る数値となっている。当市では、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を25%削減するという目標を掲げており、当該計画に基づき老朽化した施設の集約化・複合化や除却を推進していく。
度重なる災害からの復旧事業や、近年実施した社会体育施設(新市民センター)整備事業等により地方債発行額が増加傾向であるため、債務償還比率は、類似団体と比べると高くなっている。今後は、実施すべきハード事業について精査し、地方債発行額の抑制に努める。
下水道事業特別会計等の地方公営企業会計移行に伴い平成31年3月31日で打ち切り決算を行ったことにより、公営企業債等繰入見込額が減少したことや、充当可能基金の増等の要因により、将来負担比率が減少した。また、有形固定資産減価償却率においては、類似団体内平均値よりも高く、公共施設等総合管理計画に基づき、適切な維持管理と施設の老朽化への対策を実施していく必要がある。
実質公債費比率は、地方債の新規発行の抑制や、有利な地方債の借入れにより減少してきているが、類似団体平均を上回る数値となっている。また、将来負担比率は公営企業債等繰入見込額の減少や充当可能基金の増等の要因により減少したが、類似団体平均を大きく上回る数値となった。実質公債費比率は近年の普通建設事業費や災害復旧事業費の増により、また、将来負担比率については、下水道事業会計への繰出金の増や基金残高の減により今後上昇していく見込みであり、事業費の見直しや地方債の発行・繰出金の抑制により、財政健全化の推進に努める必要がある。
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