経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、企業債の償還を完了し、維持管理には、一般会計からの繰入金を充てて収支を保っている。企業債残高対事業規模比率については、平成24年度をもって償還が終了している。経費回収率については、処理人口もわずかであるため、一般会計からの繰入金に依存している状況である。汚水処理原価については、昨年度より安価にはなっているが、処理人口が少ない中、合併浄化槽の老朽化が進んでおり、類似団体との平均に比べても依然高額な状況が続いている。施設利用率については、前年度と比べ汚水量の増加により上昇したが、過疎化の影響で処理人口は減少傾向にあり、今後は徐々に下がっていくことが予想される。水洗化率については、100%であり、類似団体の平均を大きく上回っている。
老朽化の状況について
供用開始後18年が経過し、今後の処理機能の維持について計画的な更新を検討している。
全体総括
長浜市の個別排水処理事業は、1地区のみの経営で、処理人口もわずか20人超ということもあり、使用料収入が見込めないため、類似団体と比較しても、汚水処理原価は高く、経費回収率や施設利用率は低い状況にある。このため、平成26年度より使用料を公共下水道と統一することで、財務改善を行っているが、今後も当該地区の人口減少は否めず、施設の老朽化を考慮すると厳しい経営状況である。