経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、維持管理費及び地方債利息を下水道使用料で賄えているものの、地方債元金の伸びに伴い比率が減少している。企業債残高規模比率については、企業債残高が増加しているものの、事業規模の拡大に伴い相対的に比率が減少している。経費回収率については、前年10月の料金改定に伴い大幅に比率が上昇した。汚水処理原価については平成26年度はやや減少し、近年は概ね150円台で推移しているが、類似団体平均値より低くなっている。施設利用率については、概ね60%台で推移しており妥当なところにあると考えられる。水洗化率については、93%~94%で推移しており供用開始地区を拡大している中でも類似団体平均値と遜色ない数値となっている。
老朽化の状況について
管渠改善率は0%となっている。供用開始地区の拡大に建設費の財源を集中的に配分しており、管渠の修繕は応急的なものに留まっている状態である。
全体総括
経営状態は、経費回収率に見られるよう大幅に改善している。今後暫くは供用開始地区の拡大により下水道使用料の増加は見込めるものの、維持管理費の節減や起債の伸びを注視する必要がある。また、比較的建設年度の浅い設備が大半であるため、現状では老朽化にはほとんど対応ができていないが、固定資産調査や長寿命化の機を通じて計画的に管渠も改善を考える時期にある。