収益等の状況について
本駐車場の経営につきましては、健全に運営できていると判断しています。令和3年度の①収益的収支比率については、新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着いてきたことにより、収入が増加したため100%を超えています。また、他会計からの繰入を行わず、特別会計にて独立採算制を保っていることから問題ないと判断しています。本駐車場の立地状況として、年間を通じて多くの来訪者が見込まれる観光地に近接していることや立地適正化計画で定める中心拠点に位置づけられた地区の中心に位置する駅に近接していることから、通勤等のためにパークアンドライド利用する定期利用者があり、今後も安定した収益が見込まれます。今後も安定した経営を継続していくとともに、費用削減を行い、更なる収益向上に努めます。
資産等の状況について
⑩企業債残高対料金収入比率については、当初計画に従い、計画的な地方債償還を行っているため、年々減少しており、大きな問題はないと考えています。今後10年における⑧設備投資見込額については、施設に求められる性能の維持を目的とした長寿命化計画に基づいて算出しています。駐車場内の工事や修繕は必要に応じて定期的に行っていき、施設の耐久性・安全性を高めることで、利用者の満足度向上に努めます。資産全体から、現在の立地に必要不可欠なものと考えており、引き続き民間のノウハウを活用し、効果的かつ効率的な運営を行い、資産価値の向上に努めます。
利用の状況について
本駐車場の利用状況(⑪稼働率)につきましては、令和2年度は新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言等の影響により減少しましたが、令和3年度は増加しました。全国平均値や類似施設平均値と比較すると低調となっていますが、新型コロナウイルス感染症による影響も落ち着いてきているため、今後は一時利用者の増加の見込みや、通勤等のためにパークアンドライド利用する定期利用者数が年々増加していることから、問題ないと判断しています。本駐車場の立地として、年間を通じて安定した来訪者が見込まれる本市の重要な観光地である豊川稲荷に近接していることから、観光施策を含めた稼働率の向上を検討していく必要があります。現在の利用状況については収益面からも妥当であると判断しています。
全体総括
本駐車場全体としては、各種全国平均値等より低い項目が見られますが、令和2年度を除き収益状況は概ね横ばいであることや、他会計からの繰入を行わない独立採算制を保っていることから、健全な経営が行われていると判断しています。また周辺の類似駐車施設と比較しても定期利用料金及び一時利用料金は妥当な金額であり、定期利用者数は年々増加していることから、今後も安定した収益を見込んでいます。経営戦略については、令和2年度に策定し、令和7年度を目途に改訂予定です。今後は、近隣市町村との情報共有等や指定管理者による民間のノウハウを活用し、効果的かつ効率的な運営を継続し、本駐車場の管理運営業務の質の向上に努めます。また、利用者へのアンケート調査を実施し、利用者ニーズに応えていくことで、本駐車場の資産価値を高め、利用者数及び収益の増加に努めます。