経営の健全性・効率性について
各指標の数値は、若干の改善傾向が見られるものの、概ね昨年度と同水準となっています。単年度での収支を示す収益的収支比率は依然として100%に達していないため、引き続き経営改善に向けた取り組みが必要です。汚水1㎥を処理するために必要な経費を示す汚水処理原価は平成27年度時点で186.28円で、類似団体の平均値を下回っていることから、経費については概ね適正な効率で経営ができていると考えられます。また、経費回収率は、平成27年度時点で71.85%と類似団体の平均値とほぼ同水準ではありますが、健全な経営を実現するためには、経費を回収できる程度まで料金水準を改善し、使用料収入を増加させていくことが必要です。
老朽化の状況について
当町の下水道施設は、整備開始が平成3年度、供用開始が平成11年度であり、比較的新しい施設であることから、現時点では老朽化状況の調査等は未実施となっております。今後、老朽化対策として施設の長寿命化や計画的な更新を図る必要があることから、調査を含めた維持管理計画の作成について検討を進めます。
全体総括
当町は水洗化率が類似団体平均より低い水準にあるため、戸別訪問による接続勧奨をさらに強化することで、下水道使用者の増加を図ります。また、料金水準についても定期的な見直しを実施します。これらの取り組みにより、使用料収入を増加させることで経営の安定化に努めます。