経営の健全性・効率性について
①経常費用に対する経常収益の比率を指し、100%前後で推移していることから、単年度の収支が均衡していることが分かる。②,③-※法非適用団体のため、該当数値なし④料金収入に対する企業債残高の比率を指し、0%にて推移しているものの、一般会計繰入金に頼っている状況であるため、今後普及率の向上とともに改善していく必要がある。⑤汚水処理費用に対する使用料収入の比率を指し、直近2年間で100%を下回っているため、一般会計繰入金で補填している状況であり、今後普及率の向上とともに改善していく必要がある。⑥有収水量に対する汚水処理費用の比率を指し、平均値を下回っていることから、費用の効率性が良いことが分かる。⑦晴天時一日処理能力に対する晴天時一日平均処理量の比率であり、施設の効率的な運用ができていない可能性があるため、検討の必要がある。⑧水洗化率は使用料収入に直結するが、類似団体平均である87.85%よりも高い水準であることが分かる。【備考】経費回収率の改善を行うために、普及活動をより一層行うとともに、維持管理費の精査等を行う必要がある。また、施設利用率が低いのは、本町の下水道事業が整備途上であることから、処理能力に余力を残しているとみることが妥当であり、今後の整備に伴い、向上することが見込まれる。本町下水道事業は法非適用団体であり、各数値は官公庁会計に基づく歳入歳出決算値をベースとしていることに留意が必要である。
老朽化の状況について
①-※法非適用団体のため、該当数値なし②-※法定耐用年数を経過した管渠延長はなし③-※改善(更新・改良・修繕)管渠延長はなし【備考】本町下水道事業は主な施設として管渠、ポンプ場、処理場を有しているが、建設開始が平成4年であり、法適耐用年数を経過した資産は少ない。特に管渠においては法定耐用年数(50年)を経過した資産はなく、老朽化の兆候はないものと考えられる。しかしながら、今後大規模な改築・更新が発生する可能性が有り、その財源を含めて対策を検討する必要がある。
全体総括
本町は普及途上であり、今後も整備事業を実施するため、多額の建設事業費が必要である。また、施設整備に伴い、維持管理費の増加も見込まれる。建設開始が近年であるため、老朽化の兆候こそ現れてはいないが、建設・維持管理とも決して楽観視できる経営状況ではなく、経営成績や財政状態を明確にして、計画的な事業運営を行う必要がある。