経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、100%を超えており、経営の健全性を示していると言えます。しかし、今後、施設の更新等に係る経費が増大してくることを考慮すると、経費節約等更なる経営改善が必要となります。企業債残高対事業規模比率について、平均値に比べ低い水準を維持しています。経費回収率及び汚水処理原価については、良好な数値であり、1か月20㎥当たりの家庭料金が多摩26市で最も低い料金であることの裏づけとも言えます。水洗化率については、ほぼ100%であり、昭和59年度に普及率100%を実現して以来、市民の良好な生活環境を確保しています。
老朽化の状況について
事業着手した昭和39年度施工の下水道管が平成26年度に、50年を経過し、今後20年間に、約半数の下水道管が、耐用年数とされる50年を迎えることになります。老朽化した下水道施設の維持管理には、発生対応型だけではなく、調査や清掃、修繕等を充実させる予防保全型の管理を実施します。管渠改善率は、老朽化対応のため、今後、更新をしていくことから、上昇していくことが予想されます。
全体総括
経営状況は、良好と言えますが、耐用年数を迎える多くの下水道施設の維持管理には、莫大な費用が見込まれるため、より一層の財政運営の努力が望まれます。また、公営企業会計の適用に向け、財政基盤の安定が必要となってきます。