明石市:公共下水道

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経営比較分析表(2021年度)

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は、公営企業法を一部適用した平成28年度以降、継続して100%を超えているが、将来的な下水道使用料の減少や維持管理コストの上昇が見込まれるなか、施設の改築更新に係る財源を確保していく必要がある。②累積欠損金比率は、累積欠損金が発生しておらず0%である。③流動比率は、依然として流動負債のうち建設改良費等に充てた企業債償還金が占める割合が大きいものの、前年度より12.03%改善し、支払能力の目安とされる100%を上回った。④企業債残高対事業規模比率は、早くから本格的に事業に着手したこともあり全国平均値と類似団体平均値を超えているが、企業債残高は順調に減少しており、率も減少傾向にある。⑤経費回収率は、100%を上回っており、汚水処理に必要な費用を下水道使用料で賄えていることを示している。⑥汚水処理原価は、類似団体に比べ高くなっているが、高低差が少なく東西に長い当市の地形的要因により4つの処理施設を有している影響と考えられる。適正な施設規模のもと、施設の最適化、高度化及び延命化を図り、効率的な汚水処理に努める。⑦施設利用率は、晴天時の汚水最大能力に対する施設利用の効率性を示しており、類似団体平均値と同程度の率となっている。⑧水洗化率は、昨年度より0.13ポイント上昇し、全国平均値と類似団体平均値を上回る良好な数値となっている。

老朽化の状況について

管渠延長1,148㎞のうち、標準耐用年数50年が経過したものは83.65㎞に達しており、今後この延長は増加していく。(なお、平成29年度は台帳の全件調査が未了のため、他年度に比べ大きな値となっている。)また、明石市で最初に建設された船上浄化センターが昭和46年の運転開始から50年を超えるなど、今後、標準耐用年数を超える下水道施設の急速な増加が見込まれている。老朽化施設対策として、「明石市公共下水道ストックマネジメント計画」を活用し、国の交付金制度を用いた予防保全を中心とする戦略的な維持管理・更新を行っていく。

全体総括

明石市では、平成28年度の地方公営企業法の一部適用から6年目となるなか、各分析指標は概ね良好な数値で推移しているが、今後、下水道使用料収入の減少、施設・設備の老朽化及び維持管理コストの上昇など、経営環境は厳しさを増していくことが見込まれる。平成30年度に策定した「長期収支見通し(経営戦略)」について、中間年度となる令和5年度を目途に見直しを予定しており、引き続き同計画に基づき、経営基盤の強化を図り、持続可能な事業活動の実施に努めていく。

類似団体【Ab】

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