経営の健全性・効率性について
川西市は、広域的に運営している猪名川流域下水道事業に参画していることから、令和3年度の⑥汚水処理原価は73.12円/38.06円/使用料で回収すべき経費を賄えており、①経常収支比率も121.93%で黒字経営であります。また、③流動比率も185.13%と短期的な支払能力を確保できている状況となっています。しかし、これまでの設備投資は、主に企業債、国庫補助金、市からの繰入金などの財源によって賄われてきたため、④企業債残高対事業規模比率が539.34%と減少傾向ではあるものの高い数値であり、企業債残高が多額なことが課題となっています。また、これまで管渠を整備した結果、令和3年度の⑧水洗化率は99.42%となり、衛生的な生活環境の向上や公共用水域の水質保全に貢献しています。
老朽化の状況について
現状の②管渠老朽化率は10.43%ですが、今後においても、ストックマネジメント手法導入による施設管理を行い、全ての管路施設を対象としたリスク評価に基づく計画的な点検調査を実施し、改築・更新施設の機能維持に努めていきます。また、中長期的な将来予測により事業規模の平準化を図った上で改築・更新工事を進めていきます。
全体総括
これからも管渠の更生工事や施設の長寿命化工事などを継続して行うために、財源としてはこれまでどおり国庫補助金や企業債などを活用していきます。また、利益剰余金の処分や減債積立金の取崩しを行い、企業債残高の減少を図っていくことで、健全な経営をめざしていきます。