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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和2年度の財政力指数は、前年度と同様の0.98であり県内及び類似団体と比較しても上位に位置している。財政力指数を算出する基準財政収入額については、納税義務者数の増加や新築・増築家屋の増加等により、個人市民税所得割及び固定資産税の基準税額が増となった。また、地方消費税交付金の算入額も増加したことで、基準財政収入額は前年度比8.0億円増の250億円(錯誤措置除く)となった。基準財政需要額については、新規需要科目である地域社会再生事業費の算入等により、前年度比6.4億円増の253億円(錯誤措置除く)となった。今後も景気の不透明さはあるものの、自主財源の確保により財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
歳入の経常一般財源については、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため社会経済活動を抑制したことに伴い、法人市民税が12.1億円の減となり、市税全体では11億円減の283.3億円となった。また、経常的経費に充当された一般財源については、会計年度任用職員制度の導入による人件費の増加、認定こども園施設型給付事業等による扶助費の増加及び、小山広域保健衛生組合負担金の増加による補助費等が増加となったことから、経常収支比率は前年度より1.7%増の90.4%となった。県内及び全国平均は下回っているものの、経常経費のうち大きな割合を占める扶助費は、将来的にも増加が見込まれることから、引き続き経常経費の縮減に努め、弾力性のある財政構造の維持に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は、会計年度任用職員制度の導入や、職員の定年退職者が急減したことによる新陳代謝の低下などにより5.6億円の増となった。物件費は、有料体育施設管理事業費や新庁舎機器整備事業費などの増により1.1億円の増となり、全体では人口1人当たり3,223円の増となった。類似団体との比較では上位に位置しているものの、決算額が漸増傾向にあることから、引き続き行財政改革を推進し、歳出縮減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、国の水準を下回っており、今後も引き続き国や類似団体等の状況を注視し、給与の適正な管理に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口千人当たりの職員数は、各区分とも平均を下回っているが、これまでの定員削減により人材の不足と組織力の低下が懸念されることから、引き続き業務領域を精査しながら民間への業務委託や指定管理者制度の導入を推進し、そこで捻出された人的資源を市の重点的に取り組むべき事業に集中させるなど効果的かつ適正な職員数の管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和2年度決算における実質公債費比率は昨年度と同様の5.7%となり、全国平均や栃木県平均と概ね同様の数値となった。令和2年度は、元利償還金等が1.6億円減少したが、今後、市役所新庁舎や新設小学校の建設等の大型建設事業に係る償還が、据置期間を経て開始される際に、比率が急激に上昇することがないよう、引き続き、交付税措置率の高い地方債の利用、地方債発行の抑制、及び、銀行等引受債(縁故債)の金利入札による利子負担軽減等を実施し、負担軽減に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和2年度決算における将来負担比率は、昨年度より21ポイント上昇し81.2%となり、全国平均や栃木県平均と比較し、依然として高い水準にある。令和2年度は、市役所新庁舎建設費用として84.8億円の借入を実施したことにより、市債残高が80.4億円増加したこと、及び、市役所新庁舎建設に伴い「庁舎建設基金」を取崩したことなどから、充当可能財源のうち基金残高が6.3億円減少したことなどにより、昨年度より21ポイント上昇した。今後も財政の健全化に向け、事業実施の適正化を図るとともに、市債管理計画に基づいた市債残高の抑制、基金残高の増額確保などに努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
会計年度任用職員制度の導入や、職員の定年退職者が急減したことによる新陳代謝の低下などにより、人件費・比率ともに増加した。今後も民間委託等とのバランスをとりながら適正な定員管理に努める。
物件費
物件費の分析欄
有料体育施設管理事業費や新庁舎機器整備事業費などの増により、前年度と比較して比率が0.3ポイント上昇した。類似団体との比較では上位に位置しているものの、近年上昇傾向が続いていることから、引き続き物件費に係る経常経費の削減に取り組む。
扶助費
扶助費の分析欄
認定こども園等施設型給付事業費や障がい者介護給付費、障がい児通所支援費などの大幅な増により、扶助費は増加したものの、児童扶養手当、こども医療費等の減もあり、比率は減少した。引き続き子育て支援や障がい者支援に注力する必要があり、今後も扶助費の増加が見込まれることから、市単独事業の見直しを進め比率改善と歳出抑制に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、主に国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金となっている。令和2年度は、介護保険特別会計への繰出金の増などにより、繰出金・比率ともに増加した。今後も、国から示されている繰出基準に基づいた適正な繰出金額とするとともに、各事業における保険料、使用料等の適正化により、繰出金の抑制を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
広域保健衛生組合への負担金、幼稚園利用料無償化事業費などの増により、補助費等・比率ともに増加した。昨年度に引き続き、令和2年度も栃木県平均値及び類似団体平均値を上回っており、今後も広域保健衛生組合への負担金の増が見込まれることから、その他各種補助金の事業内容、補助対象団体の決算状況等を精査し、必要性の低い補助金の見直し及び廃止を行う等、適正な補助となるよう努める。
公債費
公債費の分析欄
借入時利息の金利入札方式による利子負担軽減の取組等により、0.1ポイント減少した。今後は、市役所新庁舎整備事業等大型建設事業の償還による公債費の増が見込まれることから、市債管理計画に基づき市債残高の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比較して、人件費・補助費等の増加により、1.8ポイント増加した。特に補助費等については、栃木県平均値及び類似団体平均値を上回っており、今後も広域保健衛生組合への負担金の増加が見込まれることから、事業内容、決算状況を精査し、必要性の低い補助金の見直し及び廃止を行う等、比率の改善を図っていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、特別定額給付金の給付や、市役所新庁舎建設工事の竣工などにより、増加となった。民生費は、子育て世帯臨時特別給付金及び子育て世帯臨時応援給付金の給付などにより、増加となった。衛生費は、小山広域保健衛生組合負担金の増や、インフルエンザ予防接種費の助成拡大などにより、増加となった。商工費は、開運小山市共通商品券発行事業の増などにより、増加となった。土木費は、城山町二丁目第一地区市街地再開発や、小山駅周辺地区道路整備の事業費増などにより、増加となった。教育費は、タブレット端末の配置や、豊田中学区新設小学校整備の事業費増などにより、増加となった。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
人件費は、会計年度任用職員制度の導入に伴い増加したものの、類似団体比較においては、引き続き平均を下回る水準となっている。維持補修費は、市道補修費の増などにより増加傾向にあるものの、類似団体比較においては、引き続き平均を大きく下回る水準となっている。扶助費は、前年度まで類似団体比較の平均程度で推移していたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として子育て世帯臨時応援給付金給付事業などを実施したことにより、従来よりも類似団体比較の平均を上回る結果になったと考えられる。補助費等は、特別定額給付金の給付や小山広域保健衛生組合負担金の増などにより、大幅な増加となったが、類似団体比較においては、平均をやや上回る水準となっている。普通建設事業費は、市役所新庁舎の竣工などにより、大幅な増加となった。今後は、従来どおり各事業の進度を調整しながら、できる限り抑制に努める。積立金は、類似団体比較において非常に低い水準となっており、特に財政調整基金の積み増しが課題となっていることから、経常経費の執行留保や契約差金の凍結により剰余金を確保することで、積立金の増加に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄歳入は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により市税が減少したものの、特別定額給付金給付事業費補助金等の増加による国庫支出金の増や、市役所新庁舎建設に伴う市債の増により、前年度比49.7%の増となった。歳出は、市役所新庁舎建設に伴う普通建設事業費の増、特別定額給付金給付事業費の増などにより49.6%の増となった。この結果、翌年度繰越財源を除いた実質収支は20億円、単年度収支は12億円となった。財政調整基金残高は、ほぼ横ばいであり、引き続き全庁的に契約差金の完全凍結や、事業費の一部執行留保に取り組み、積み増しに努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄全会計黒字が続いており、また、多くの会計において昨年度より標準財政規模に対する黒字の割合が増加している。引き続き、一般会計から各会計への繰出金の抑制に努めるとともに、地方公営企業における受益者負担の適正化等による経営改善をはかり、収益の増加に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄元利償還金等(A)については、元利償還金や公営企業債の元利償還金に対する繰入金が減少したことなどにより、1.6億円減少した。算入公債費等(B)のうち、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費が、対象となる事業の需要額が修正されたことなどから3.1億円減少したことなどにより、算入公債費等(B)全体で4.2億円の減となった。差引の実質公債費比率の分子は、2.6億円増となり、昨年度に引き続き増加している。今後も市債管理計画に基づき地方債の発行を抑制することで比率の改善に努める。
分析欄:減債基金該当なし。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄市役所新庁舎建設により、将来負担額(A)のうち地方債の現在高が、建設費用として84.8億円の借入を実施したことなどから増加し、一方、庁舎建設基金を取り崩したことなどから、充当可能財源等(B)のうち充当可能基金が減少した。また、充当可能財源等(B)のうち基準財政需要額算入見込額が、新庁舎建設分が公共施設等適正管理推進事業債(市町村役場機能緊急保全事業分)として算入されたことなどから増加し、結果、分子全体としては66.2億円の増となった。今後も市債管理計画に基づく市債発行額の抑制や、基金の積み増しにより、比率の改善に努める。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、普通会計で約33億7,000万円となっており、前年度から約8億3,300万円の減少となっている。・財政調整基金約1億3,700万円、小山評定ふるさと応援基金を約3億2,000万円を積立てたが、庁舎建設基金約9億9,400万円の取崩しによる減少などが主な要因である。(今後の方針)・大規模災害の発生や大幅な税収入の減少などの不測の事態への対応に加え、施設整備や公共施設の老朽化対策など今後の財政需要の増大にも適切に対応していけるよう、経常経費の執行留保や契約差金の完全凍結を実施するなどして剰余金を確保するとともに、昨今の大雨等大規模自然災害が全国各地で頻発している状況に加え、新型コロナウイルス感染症等の新たなリスクの発生も懸念されることから、将来に渡り市民の安全・安心な生活を守るため、今後の目標とすべき積立額及び目標期間を定めた財政調整基金積立計画をもとに積み増しに努めていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、約12億300万円となっており、前年度から約2,400万円の減少となっている。・財政調整基金を約1億3,700万円積立て、新型コロナウイルス感染症対策等により約1億6,100万円取崩したことによる差額による減少。(今後の方針)・大規模災害の発生や大幅な税収入の減少などの不測の事態に備えるため、財政調整基金として一定規模の財源を確保することは必要不可欠である。・県内他市町村と比較して財政調整基金の残高が少ないため、経常経費の執行留保や契約差金の完全凍結を実施するなどして剰余金の確保に努める。・昨今の大雨等大規模自然災害が全国各地で頻発している状況に加え、新型コロナウイルス感染症等の新たなリスクの発生も懸念されることから、将来に渡り市民の安全・安心な生活を守るため、今後の目標とすべき積立額及び目標期間を定めた財政調整基金積立計画をもとに積み増しに努めていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、約364百万円となっており、前年度から約1万円の増加となっている。・預金利子及び繰替運用利子の約1万円を積立てを行った。(今後の方針)・新庁舎整備事業等の大型事業において地方債の借入をしており、一時的に市債残高が増加しているため、今後は市全体の財政状況を考慮しつつ地方債の償還に活用していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・体育館建設基金:市立体育館の建設基金・小山評定ふるさと応援基金:(1)子どもの健全育成と子育て支援(2)高齢者の生きがいと健康づくり(3)障がい者の自立支援(4)ボランティア支援(5)自然環境の保全と地球温暖化対策(6)小山ブランドの創生と産業の振興(7)住みよいまちづくり(8)教育環境の充実(9)芸術、歴史、文化及びスポーツの振興・庁舎建設基金:庁舎の建設基金・小野塚記念青少年健全育成基金:青少年の健全な育成に資する事業に充てるため・新型コロナウイルス感染症に係る中小企業者等利子補給事業基金:新型コロナウイルス感染症の影響により、業績が悪化した中小企業者等に対して実施する利子補給の事業に充てるため(増減理由)・体育館建設基金:預金利子及び繰替運用利子約5万円を積み立てたことによる増加・小山評定ふるさと応援基金:ふるさと納税増加により約3億2,000万円の積立て及び業務委託等の経費に充てるため約1億300万円取崩したことの差額による増加・庁舎建設基金:新庁舎整備事業のため約9億9,400万円の取崩しによる基金残高の減少・小野塚記念青少年健全育成基金:預金利子約1万円を積み立てたことによる増加・新型コロナウイルス感染症に係る中小企業者等利子補給事業基金:新たな基金設置による増加(今後の方針)・体育館建設基金:市立体育館建設事業において、令和3年度は1億600万円、令和4年度に1億3,500万円を取崩す予定・小山評定ふるさと応援基金:令和3年度は5億円の積立、3億2,000万円の取崩、令和4年度は3億円の積立、5億円を取崩す予定・庁舎建設基金:新庁舎整備事業において令和3年度は5,600万円、令和4年度は3,800万円を取崩す予定・小野塚記念青少年健全育成基金:引き続き青少年健全育成団体への助成金に充てるため、令和4年度に150万円を取崩す予定・新型コロナウイルス感染症に係る中小企業者等利子補給事業基金:新型コロナウイルス感染症の影響により業績が悪化した中小企業者等が当市実施の融資制度を利用する場合の利子補給金の交付に充てるため、令和3年度は2,900万円、令和4年度は2,200万円を取崩す予定
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
令和元年度及び令和2年度の2年間を比較すると、有形固定資産減価償却率が1.7ポイント減少している。固定資産台帳の整備が始まった平成28年度から令和2年度までは横ばいで推移している。また、それぞれの年度で類似団体の数値を上回っていることから、当市は類似団体と比較し資産の老朽化が進んでいる。公共施設総合管理計画を始めとした計画に基づき、施設の統廃合、民設民営化、長寿命化等を財政状況を考慮しつつ進めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
令和2年度は、分子となる将来負担額の増加、分母となる経常一般財源等(歳入)の減少、及び経常経費充当財源等が増加したため、債務償還比率は前年度に比べ147.8%の増となった。債務償還比率について、全国平均、栃木県平均および類似団体平均と比較すると上回る数値となった。今後は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、市税等の大幅な増収が期待できない一方、令和2年度に新庁舎整備事業等の大型建設事業が実施されたことにより市債残高が増加したことから、今後も市債管理計画に基づき市債の適切な発行に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
令和2年度将来負担比率は前年度と比較し21.0%増の81.2%となった。比率が上昇した主な要因は、令和2年度において市役所新庁舎整備事業として約84億8千万円の借入を実施したこと等により、地方債の現在高が約80億4千万円増加したこと、及び充当可能財源のうち基金残高が庁舎建設基金等の取崩しにより、約6億3千万円減少したことによるものである。一方で、有形固定資産減価償却率については、令和2年度末の市役所新庁舎完成に伴い有形固定資産が増加したことから、前年度に比べ1.7%減となった。類似団体との比較では、有形固定資産減価償却率は同程度であるが、将来負担比率は他団体を大きく上回っており、今後も地方債の償還をはじめとした公債費等の動向について注視していく必要がある。また、公共施設の老朽化対策等も増えていく見込みであることから、引き続き財政の健全化に向けた運営に努める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、平成28年度から平成30年度は横ばいで、令和元年度に地方債現在高等の減少等により比率が下がったが、令和2年度は上記で述べた市役所新庁舎整備事業に伴う地方債現在高の増加もあり、81.2%となった。今後はPFI事業に基づく市立体育館建設費といった新規の将来負担の他、一部事務組合の負担金の増加や第三セクターへの負債額もあることから、将来負担比率は高い状態が続くものと考えられる。実質公債費比率(3か年平均)は、平成28年度を除いて横ばいで推移し、令和2年度は前年度と同様の5.7%であった。しかしながら、令和元年度及び2年度に新庁舎整備事業で借入した地方債の元金償還が令和7年度から9年度にかけて始まることから、公債費の負担も大きくなることが予想される。引き続き、起債対象事業の適切な選択を行い、世代間負担の公平化と償還額の平準化を図り、財政の健全化を確保した運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
本表中で類似する地方公共団体との有形固定資産の減価償却率の比較において、全ての施設で減価償却が進んでいる。特に、「学校施設」「公営住宅」「児童館」「公民館」の減価償却率は高い数値を示している。このうち、「学校施設」については、人口減少地域の小中学校統廃合が進んでおり数値の改善を進めていく。「公営住宅」「児童館」については、必要な改築を行いつつ、統廃合を進めていく。「公民館」については、新設する地域複合施設に公民館機能を移転することで、数値の改善を進めていく。(前々年度からの急激な数値の上昇は、平成29年度から一部の公民館(比較的減価償却が進んでいない施設)を市民交流センターに種別変更し、報告の対象外としたため。)その他の施設等についても、公共施設総合管理計画を始めとした計画に基づき、施設の更新、統廃合、長寿命化等を進めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
本表中で類似する地方公共団体との有形固定資産の減価償却率の比較において、すべての施設で減価償却が進んでいる。特に、「体育館・プール」「保健センター・保健所」「市民会館」の減価償却率は高い数値を示している。「庁舎」については、令和2年度に新庁舎が竣工した為、数値が改善した。令和3年度に旧庁舎を解体した為、更なる数値の改善が見込める。一方で、「保健センター・保健所」「市民会館」については、公共施設総合管理計画を始めとした計画に基づき、施設の更新、統廃合、長寿命化等を進めていく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等において、資産総額が前年度末から6,749百万円の増加(+4.9%)となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が90.2%を占めており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。また、一般会計等における負債総額は7,904百万円の増加(+13.6%)となった。負債総額のうち、地方債(1年以内償還予定地方債含)が60,591百万円で91.6%の割合を占めている。令和2年度に新庁舎建設事業のため地方債発行額が増え、地方債残高が増加したが、引き続き市債管理計画に基づき、適切な地方債の発行及び計画的な地方債償還に努める。全体会計では水道事業会計のインフラ資産、流動資産等を計上していることにより、一般会計等と比較して104,516百万円多くなっており、負債も地方債等の計上により74,106百万円多くなっている。連結会計では主に小山広域保健衛生組合及び新小山市民病院の資産及び負債の計上等により、一般会計等と比較して資産総額が128,535百万円、負債総額が92,036百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等において、経常費用は70,888百万円となり、前年度比19,852百万円(+38.9%)の増加となった。そのうち人件費等の業務費用は26,172百万円、補助金や社会保障給付費等の移転費用は44,716百万円であり、移転費用が業務費用を上回っている。業務費用のうち最も金額の大きいものは、維持補修費や減価償却費を含む物件費等の15,617百万円であり、純行政コストの22.2%を占めている。また、移転費用のうち最も金額の大きいものは、補助金等の30,747百万円であり、純行政コスト43.7%を占めている。今後も、公共施設等の適正管理及び予算編成の過程で、事業の選択と集中をより一層推進し、経費の抑制に努める。全体会計においては国民健康保険や介護保険等の負担金を補助金等に計上しているため、一般会計等と比較すると移転費用が純行政コストに占める割合が70.8%と多くなっている。連結会計では連結対象企業等の事業収益により経常収益が17,271百万円と一般会計等と比較し16,472百万円多くなっている。一般会計等において経常収益が経常費用に占める割合が1.1%であったものが、連結会計においては経常費用の14.0%の規模まで多くなってる。
3.純資産変動の状況
一般会計等において、税収等の財源(69,343百万円)が純行政コスト(70,311百万円)を下回っており、本年度差額は△968百万円となり、純資産残高は前年度末より1,155百万円減少の79,585百万円となった。全体会計では国民健康保険、介護保険等の特別会計の保険税、保険料が税収等に含まれることにより、一般会計等と比較して税収等の財源が25,565百万円多くなっており、本年度差額は664百万円となり、純資産残高は109,996百万円となった。連結会計では後期高齢者医療広域連合、新小山市民病院などの税収等、国庫補助金等が計上されることにより、一般会計等と比較して税収等の財源が38,342百万円多く、本年度差額は1,010百万円となり、純資産残高は116,084百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等において、業務活動収支は税収、国県補助金等から人件費、物件費等を差し引き852百万円となり、投資活動収支については国県補助金、貸付金元利収入等から公共施設等整備費等を差し引き△8,084百万円となった。財務活動収支については地方債の償還額が地方債の発行額を下回り8,036百万円であった。本年度末資金残高は前年度から804百万円増加し、2,256百万円となった。地方債の発行については、今後も市債管理計画に基づき、慎重な判断のもと適切な発行に努める。全体会計では、水道事業及び下水道事業の使用料及び手数料収入、国民健康保険や介護保険の税収等収入などの計上により業務活動収支は一般会計等より4,421百万円多い5,273百万円となっている。投資活動収支では、水道事業の公共施設等整備費支出等により△10,141百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還額が地方債発行収入を下回ったことから6,964百万円となり、本年度末資金残高は11,349百万円となった。連結会計では新小山市民病院の使用料及び手数料収入などにより業務活動収支は一般会計等より6,115百万円多い6,967百万円となっている。投資活動収支では小山広域保健衛生組合の施設整備費支出などにより△10,921百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債発行収入を下回ったことから6,451百万円となり、本年度末資金残16,230百万円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は、老朽化の進んだ施設が多いことから、類似団体平均値を大きく下回っている。令和2年度に市役所新庁舎が完成したことで、資産額が上昇した。有形固定資産減価償却率については、老朽化した施設が多いことから類似団体平均値を上回っている。公共施設等総合管理計画に基づき、建替えや更新等を順次検討し、老朽化した施設の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値を下回っている。負債のうち地方債が91.6%を占め、そのうち地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債の割合は24.9%に及ぶ。純資産額は前年度と比べ1,155百万円の減で79,585百万円であった。将来世代負担比率は類似団体平均値を上回っており、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が消費して便益を享受したことを意味するため、今後は市債管理計画に基づき適切な地方債発行をするとともに行政コストの削減に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、前年度と比べ12万円の増となったが、類似団体平均値を下回っている。増加となった原因として、人件費、扶助費の義務的経費の増加及び、物件費の増加によるものである。今後も公共施設等の適正管理及び事業の見直し等により、経費の抑制に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均値を上回っている。負債のうち地方債が91.6%を占めていること及び、令和2年度の新庁舎整備により地方債の発行額が増え、地方債残高が増加した。今後も市債管理計画に基づき適切な地方債の発行をし、地方債残高上昇の抑制に努める。基礎的財政収支は、基金の取り崩し収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が、業務活動収支の黒字分を上回ったため、△7,762百万円となっている。前年度と比較した際の減少理由は、令和2年度に新庁舎建設事業のため地方債発行が増加したことにより、投資活動収支が赤字となったためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合が低くなっている。今後は公共施設等の使用料見直しの必要性の検討や、公共施設等の利用回数を上げるための取り組みを行う等により、受益者負担の適正化に努める。
類似団体【Ⅳ-2】
当別町
倶知安町
余市町
美幌町
遠軽町
白老町
釧路町
雫石町
日立市
ひたちなか市
大洗町
利根町
栃木市
小山市
中之条町
みなかみ町
滑川町
嵐山町
市原市
日の出町
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