収益等の状況について
①収益的収支比率は100.0%となっているが、基金を充当したことによるものであり、今後、費用の抑制や組織見直しなど、経営改善に向けた取り組みが必要。②③④他会計からの補助は0であるが、損失分は同公営企業の他事業の収益、基金充当で賄っている。定員稼働率は、類似施設平均値に比べて高いものの、当該施設単独では赤字経営であるため料金水準の見直し等により収入増を図るなど経営改善に向けた取り組みが必要があると考えられる。⑤売上高人件費比率は集計方法の変更により0であるが、引き続き人員配置の適正化などにより人件費の抑制を図る必要がある。⑥売上高GOP比率は、類似施設平均値よりも低く、他経営指標に鑑みるに引き続き経営改善に向けた取り組みが必要。⑦EBITDAは、類似施設平均値を大きく上回っているが、基金を充当したことによるものであり、さらなる経営改善に向けた取り組みが必要。
資産等の状況について
⑧該当数値なし⑨土地786.35㎡、建物建設年月日平成10年3月31日1,248.6㎡(延床面積)⑩設備投資見込額について、当該施設における建設改良費及び修繕料の今後10年間の見込額であり、R4~R13は過去4年間(H29~R2)の平均値を1年分として計算した。収支の状況から、見込まれる設備投資を実際に行うかどうかは慎重に検討する必要がある。⑪該当数値なし⑫企業債残高対料金収入比率は0であるが、収支の状況から経営改善に向けた取り組みが必要であると考えられる。
利用の状況について
⑬施設と周辺地域の宿泊客数動向について、全国旅行支援等の影響からか昨年度より僅かに増加している。伸び率としては緩やかで、地域全体の宿泊者も県内宿泊者に対する割合が少なく、宿泊客の獲得に向けた取り組みを進める必要がある。
全体総括
収益的収支比率、EBITDAの数値は基金の充当により黒字となっているが、今後、基金を充当することなく運営していくため、経営改善に向けた取り組みが必要であるといえる。人件費等経常費用の抑制を図ることはもちろんのこと、設備投資に関してもその是非を慎重に検討し行う必要がある。また、定員稼働率は上昇しているものの、今後も宿泊需要改善に向けた取り組みを進めつつ施設の在り方について検討する必要がある。