特定公共下水道 簡易水道事業(法適用) 公共下水道 農業集落排水施設 市立病院
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本市の財政力指数はやや持ち直しの傾向にあるものの、類似団体内平均を下回る状況が続いていることから、平成28年2月策定の「米沢市財政健全化計画」に基づき、早急な収支改善を実現し、中長期的な収支の均衡を図り、持続可能な財政運営への転換を目指す。
市税が増加したものの、普通交付税、地方消費税交付金が減少したことから、経常一般財源収入全体では減少となった。また、伝国の杜整備事業の償還終了などにより公債費充当一般財源が減少したものの、前年以上の降雪になったことによる維持補修費充当一般財源の増加、子どものための教育・保育給付費や障がい者自立支援給付金の増などによる扶助費充当一般財源の増加により、歳出充当一般財源全体では増加となり、経常収支比率は2.3ポイント増加した。米沢市財政健全化計画では、特殊要因を除き経常収支比率が95.0%以下となることを目標としている。
国勢調査調査員報酬など委員等報酬の減などによる人件費が減少したが、物件費は、ふるさと応援寄附金制度推進事業や、平成28年度に開館した市立米沢図書館の指定管理料の増など、維持補修費は、道路等除排雪経費の増などにより前年度と比べて増加した。ただ、依然として類似団体内平均を下回る状況が続いているため、今後も適正な水準の維持に努める。
平成27年4月に策定した「米沢市職員定員適正化計画(第5期)」においては、平成33年4月1日までに、市立病院等の職員を除き平成27年4月1日の職員数と比較して43名の職員数削減を図ることとし、平成29年4月1日現在で9名の削減を達成している。引き続き計画に沿って簡素で効率的な組織・機構への変革を図る。
投資的経費の抑制により一般会計の建設事業費に係る公債費が減少傾向にある。平成28年度単年度では、資本費平準化債の発行額の減少による、公共下水道事業の公債費に対する一般会計負担額の増などにより増加している。引き続き投資的経費を抑制し、起債依存型の事業を見直すとともに、公営企業における投資的経費も合わせて見直すように努める。
財政調整基金や公共施設等整備基金、ふるさと応援基金の積立による充当可能基金の増や、充当可能特定歳入の増に加えて、地方債現在高の減などにより将来負担額が減少したことから、前年より19.5ポイント減少した。今後の新規建設事業については、抑制・重点化を図り、更なる財政の健全化に努める。
類似団体内平均と比較して低い水準となっている要因としては、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることが挙げられる。今年度は、特別職の退職者数の減少などの一方、給与改定による基本給の増などにより、0.6ポイント増加した。
本市は面積が広大であり、下水道の整備に係る繰出金や道路及び公共施設等の維持補修費の負担が大きく、また、豪雪地帯でもあることから除排雪経費も大きな財政負担となるため、類似団体内平均を大幅に上回る水準で推移している。今年度は引き続き資本費平準化債の発行により下水道事業費特別会計への繰出金を抑制した一方、前年以上の降雪により除排雪経費が増加したことなどから、前年より1.2ポイント増加した。
一部事務組合で行っているごみ処理業務や消防業務への負担金や公営企業に対する負担金など準元利償還金の負担が大きく、類似団体内平均を上回っている。今年度は消防費分担金の増などにより、0.4ポイント増加した。
投資的経費の圧縮による市債の発行抑制や低利債への借り換えなどを行っていることに加えて、過去に行った大規模建設事業に係る市債の償還終了に伴う元金償還の減により0.5ポイント改善した。今後も市債の発行を抑制し、健全な財政運営に努める。
病院事業や下水道事業などの公営企業等への繰出金や負担金が本市の財政を圧迫し、類似団体内平均を上回る水準で推移していたが、平成27年度から給与の独自減額や資本費平準化債の発行による下水道事業費特別会計への繰出金の抑制などにより、類似団体内平均とほぼ同水準となった。今年度は前年以上の降雪により除排雪経費が増加したことなどから2.8ポイント増加したものの、類似団体内平均と同水準を維持している。
投資的経費の抑制などにより、将来負担比率・実質公債費比率ともに減少傾向にあるものの、類似団体内平均値を上回る水準となっている。この要因として、本市は面積が広大であるため、道路や下水道などのインフラや、学校やコミュニティセンターといった公共施設の数が多く、これらを建設した際の地方債残高が多額に上っていることや、市立病院をはじめとした公営企業や一部事務組合への負担が高くなっていることが挙げられる。今後は、引き続き投資的経費の抑制に努めるとともに、米沢市財政健全化計画や米沢市公共施設総合管理計画に基づき財政負担の軽減・平準化を図り、持続的な行政経営を推進する。
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