収益等の状況について
浴室工事等のため約4か月間休業期間があった。そのため、利用者数の減による売上が減少し、②他会計補助金比率および③宿泊者一人当たりの他会計補助金額が上昇していることから、一般会計繰入金への依存により収支を保っている。⑤の売上高人件費率および⑦EBITDAも類似施設平均値より大きく悪化し、特に人件費率が80%を超えており、当該施設の収益性は低い。
資産等の状況について
今年度大規模改修を行い、今後の設備投資額は減少したが、依然として老朽化の進行により資産価値が低い状況である。
利用の状況について
市町村の宿泊動向が下降しているのに対し、当該施設は回復傾向にある。宿泊施設が9室のため、売上に占める割合は大きくないが、サービス内容等の見直しや経費の削減により収益性の向上を図る必要がある。
全体総括
日帰り入浴客の利用者の占める割合が多い施設のため、通年的に利用していただき、安定的な収益を図る。今後、会計年度任用職員への制度移行による人件費の高騰や新型コロナウイルスの影響による外出控え、施設老朽化に対する設備投資など、収入減と経費かかり増しの要因が多くあるため、単年度収支の悪化の恐れがある。他会計補助金の負担を増やさないためには、利用者数増のための新しいサービスの提供や人件費等の経費節減などにより、効率的な運営体制の構築を図るほか、民営化も手段の一つとして検討する。