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東日本大震災の復興事業に伴う法人事業税や軽油引取税の増加、地方法人特別譲与税が増加したことにより、基準財政収入額が増加し、単年度及び3か年平均ともに財政力指数は改善傾向にある。一方で、復興事業後の歳入確保について今後検討していく必要がある。
平成23年度は、臨時財政対策債の大幅減少や一般財源の減少等により5.1ポイント上昇した。平成24年度は横ばいであったが、平成25年度も臨時財政対策債の減少の影響が大きく3.0ポイント上昇した。平成26年度は、県税収が増加したものの、公債費の増加、給与削減終了に伴う人件費の増加等による影響が大きく、対前年度比3.5ポイントの上昇となった。今後、社会保障関係経費の増大等が見込まれるため、経常的経費の計画的な抑制や安定的な一般財源の確保に一層努めていく必要がある。
復旧期から再生期への移行の表れとして、災害等廃棄物処理費等震災対応物件費の減少により、前年度から63,511円の大幅減となった。震災対応に要する経費は財政的観点からの抑制対象ではないが、その合理化については、今後とも一定の配慮が必要である。
平成23年度及び平成24年度は、国の給料削減の影響により指数が高い状況にあったが、平成25年度においては、国の給料削減の終了、給与構造改革における現給保障の段階的廃止、一般職員よりも平均給料が低い特定業務等従事任期付職員(震災対応のため任用)の増加等の影響により指数が下降し、グループ内平均を下回る状況となり、平成26年度も同様の状況が続いている。今後も人事委員会勧告を踏まえながら、国及び他都道府県の動向を分析するなどして適切に対応していくこととする。
平成23年2月に策定した「宮城県新定員管理計画」(平成23~平成26年度)の目標を達成すべく、年度毎の目標値を設定して適正な定員管理に取り組むこととしていた。しかしながら、東日本大震災が発生したことから、膨大な復旧・復興事業を推進するための職員数を確保する必要が生じたことにより、計画に基づく職員総数の削減は行わず、その削減予定分であった人員を復旧・復興業務に充てた。なお、通常業務に係る人員は更なる効率化等により予定どおり削減している。平成27年2月には「宮城県定員管理計画【再生期】」(平成27~平成29年度)を策定し、増減なしの現状維持を目標としたところである。(復旧・復興に必要な土木職については30人増を目標としてるが、平成30年度以降の次期計画で採用数を削減し,調整することとしている)今後も復旧・復興に必要な職員数を確保しつつ、引き続き適正かつ合理的な定員の管理に努めていく。
平成22年度以降ほぼ横ばいに推移していたが、平成25年度に定時償還に係る元利償還金が減少したこと、臨時財政特例債等の交付税額が増加し基準財政需要額が増加したことを原因として0.8ポイント減少し、グループ内平均と同一となった。平成26年度は、標準財政規模の拡大や、災害復旧事業費等に係る元利償還金等の増加により基準財政需要額が増加したことから、0.3ポイント減少とわずかながら改善した。今後も適正な水準となるよう配慮していく。
平成22年度以降横ばいで推移していたが、平成25年度に退職手当の減及び特別会計の県債残高の減少等に伴う繰入見込額の減により10.1ポイント減少した。平成26年度は更に、地方債現在高の減やそれに伴う公営企業債等繰入見込額の減、支給水準の引き下げによる退職手当額の減等により、前年度から54.2ポイント減少となり都道府県平均まで改善した。今後も継続して将来負担に配慮した財政運営に努めていく必要がある。
東日本大震災の復旧・復興に関連する人件費の増加が色濃く平成23年度は前年度と比較して3.5ポイント上昇した。平成24年度以降は横ばいであり、平成26年度は前年度から0.3ポイントの減となったが、震災対応に関連する人件費が依然高い状況であり、グループ内で最高値となっている。今後も給与制度の在り方やその運用の一層の合理化を進めながら、人件費の適正化の進展に努めていく。
前年度から0.1ポイントの増加で、平成22年度以降ほぼ同水準となっている。グループ内平均と比べ依然として高い状況であることから、各種消費的経費の効率的な予算執行に努めていく。
前年度から0.1ポイント減の1.7%とグループ内平均・都道府県平均とほぼ同水準の傾向となっている。社会保障関係経費の増加が今後上昇することを踏まえて、各種制度の適切な運用に努めていく。
平成23年度は、東日本大震災の復旧・復興に要する経費執行のため、その他の経費の執行は大幅に抑制されたが、その他の年度はほぼ同水準となっており、平成26年度は都道府県平均並みとなった。経費の必要性については、引き続き検討を行い、適切な財政運営に努めていく。
平成24年度は社会保障関係経費の増大に伴い、前年度から3.2ポイントの増加となった。それ以降は微増し、平成26年度は前年度から0.2ポイントの増加でほぼ同水準となっている。社会保障関係経費については、今後も増加が見込まれることから、各種制度の適切な運営に努めていく。
公債費については、平成22年度以降、償還計画に基づいた元利償還金を計上したこととなどにより、年度により増減はあるものの、グループ内平均を下回っていたが、平成26年度は、前年度比2.1ポイントの増加し、グループ内平均並みとなった。今後も継続して金利負担の軽減など公債費の抑制対策に努めていく。
平成26年度は、物件費、補助費等の微増の影響により、前年度から0.4ポイントの増加となった。社会保障関係経費の増加により、平成24年度を境にグループ内平均と比べても硬直化が進行していることから、経常経費の見直しを行い、適切な財政運営に努めていく。
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