経営の健全性・効率性について
当処理区域の水洗化率の向上、使用料等の収納努力により収納率は高いものの水洗化普及等の理由により「収益的収支比率」は低調である。措置期間を経過した地方債元金償還が随時開始しており、一般会計繰入金も増加傾向にある。処理場稼働より8年が経過しており、老朽化はまだ進んでいないが、今後施設の維持に経費が係ることから、引き続き維持管理費の削減や「汚水処理原価」の低減を図らなければならない。「施設利用率」は類似団体平均値よりも高水準なのは、漁業が特に盛んな地区であり、日中の水道使用も多いことが要因と考えられるが、毎年の水揚げ状況により収納率も変動することから「経費回収率」と密接に関係するものである。
老朽化の状況について
現在管渠改善率は0%である。漁業集落排水地区の管渠は古いもので約10年が経過している状況で近年中の老朽化対策は予定していないが、今後対策が必要となる。現在の収支と経費を鑑みると管渠改善に係るコストは今後の課題となる。
全体総括
本地区は特に「経費回収率」が低いことから、今後も更なる収納努力・普及率の向上が必要である。地方債発行の制御を図ることや経常経費の圧縮により経営の健全性・効率化に努める必要があると判断する。