経営の健全性・効率性について
漁業集落排水道事業特別会計は、共用開始当時より、水道料金の軽減措置を踏まえた料金設定としているため、料金収入が少なく、一般会計及び基金からの繰入金が収入の約9割以上を占めている状況です。また、支出に関しても、建設当時における起債の元利償還金や施設の維持管理費などが高額であるため、ほとんどを一般会計からの繰入金で賄っています。経費回収率については、料金収入が少ないことから平均値を大幅に下回っており、汚水処理原価についても維持管理に係る経費が高額であることから平均値を上回る高い水準となり、経営が不効率となっております。今後も起債償還完了まで約20年間あり、また、燃料費の高騰、老朽化に伴う修繕等による維持管理費の増大が考えられ、経営上で繰入金の増大が見込まれます。これにより一般会計への負担増も強いられることから、早い時期での料金改定の実施と経費節減の徹底を図り、繰入金を減少するように努め、経営の健全化向上を目指します。
老朽化の状況について
下水道施設の共用開始から10年余りが経過した中、管路施設の老朽化等は見られませんが、塩害による影響のため、機械・電気設備において故障が発生してきている状況です。当面は、故障等を随時修繕することで対応し、今後計画的な更新の実施を検討してまいります。
全体総括
下水道整備はほぼ完了しており、加入率も約9割を占めております。しかし、安価な料金体系を設定しているため、経営的には健全とはいえない状況であることから、今後は料金体系を見直し、経費削減を考慮した経営の健全性・効率性の向上を図ってまいります。