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地方財政ダッシュボード

沖縄県与那原町の財政状況(2017年度)

🏠与那原町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は、単年度でみると平成27年度0.45、平成28年度0.47、平成29年度0.48であり、平成29年度の基準財政収入額は前年度比67百万円余増、基準財政需要額が55百万円余増で差引約12百万円増。全国平均を下回る所得や町内に中心となる基幹産業がないため、財政基盤が弱く類似団体平均より低いが、埋立地域での人口増加や企業の進出・投資による地方税増収が続いており、徐々に向上している。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は90%をわずかに下回っているものの、引き続き高い水準で推移している。いっそうの自主財源確保に努めるとともに、扶助費の増加など歳出面の対策も行っていく必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費は、これまで与那原町定員管理適正化計画による見直しを行っており、町民人口が5年間(平成23年度末比)で10%増加するなか職員数は抑制的に推移してきた。物件費も過去の与那原町緊急財政健全化計画で抑制してきたため、類似団体平均以下を保つことができている。

ラスパイレス指数の分析欄

給与水準は、類似団体平均より0.5ポイント高、全国町村平均より1.4ポイント高となっている。将来的な人件費増への対応が必要である。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

与那原町定員管理適正化計画に基づき職員数抑制に努めており、その結果、類似団体平均を大幅に下回る職員数となっている。今後とも当該計画と住民サービス提供のバランスを考慮しながら適正化に努めていく。

実質公債費比率の分析欄

大型公共投資の適切な取捨選択により、類似団体平均を下回っている。今後は沖縄振興特別推進交付金事業等の元金償還が始まる。また、新庁舎整備事業も始まることや一部事務組合の新規事業等により実質公債費比率が上昇することが懸念され、事業の緊急性、必要性を勘案しつつ、投資的経費の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

これまで与那原町緊急財政健全化計画及び集中改革プランに沿って、定員管理、給与の適正化に努めてきた。平成29年1月に策定した与那原町財政計画に基づき平成31年度までの歳入・歳出対策に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

人件費は、対前年度比0.2ポイント増と横ばいである。しかし、職員給は近年の職員採用状況により増加しており、業務効率化をはじめとする努力を続ける必要がある。

物件費の分析欄

物件費は、対前値度比0.6ポイント増加。公共施設を指定管理者へ委託、学校給食センターの調理業務委託を行うなど、いわゆる民間活力の導入を図るなかで委託料が増加に傾向であるためである。

扶助費の分析欄

扶助費は、前年度比0.2ポイント増で引き続き類似団体で最も高い位置にある。その要因として埋立地域をはじめとする人口増加に伴い児童手当の増加が挙げられる。また、心身障害者福祉費の介護・訓練等給付費、障害児通所支援給付費の増加傾向がみられ、要因分析等も含め対策を講じる必要がある。

その他の分析欄

対前年度比で0.1ポイント減少。近年、類似団体平均並みで推移している。特徴として、国民健康保険への繰出金は国の財政支援強化を受けて前年度より減少しているが、介護保険への繰出金や下水道特別会計への繰出金の増加が挙げられる。

補助費等の分析欄

補助費は、対前年度比は横ばい。一部事務組合負担金については、所有施設の老朽化、職員採用や新規事業の開始等に起因して、今後、負担金の増加が予測される

公債費の分析欄

公債費は、対前年度比0.1ポイント増。今後は、庁舎、学校給食センター、与那原小学校の建替えが控えており、また沖縄振興特別推進交付金事業で建設した施設の償還が控えているため増加していくことが考えられる。後年度への影響を考慮した公債費の管理に努めていく必要がある。

公債費以外の分析欄

公債費が類似団体平均と比較して抑制的に推移している一方で、公債費以外が増加傾向にある。主な要因は扶助費であり、経常経費の中では、扶助費増加への対応が特に重要な課題である。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別では、民生費が増加しており類似団体平均より20,017円高い。児童福祉費の増加が主な要因である。一方で、教育費は類似団体平均より4,932円低く、民生費の約32%(類似団体平均は約40%)のコストであり、教育予算より福祉予算に比重を置く傾向がみられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

本町は518ヘクタールの町域に人口約1万9千人が居住しており、歴史的に古くから交通の要衝であったこともあり、コンパクトシティとしての特徴をもつ。住民一人当たりのコストでみた場合、人件費は沖縄県平均より10,630円低く、比較的少ないコストに抑えることができている。公債費も沖縄県平均より12,147円低い。義務的経費のなかでは扶助費が高く、県平均より低いものの類似団体平均より39,154円多い(1.56倍)。維持修繕費は、類似団体平均と比べこれまで低く抑えられてきたが、老朽化施設が複数存在していることから今後は増えることが懸念される。関連して、積立金が類似団体平均より17,338円低く、県平均より14,338円低い。施設の長寿命化、将来の建替えを想定し公共施設等整備基金への積立を実施する必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

本町は、過去に緊急財政健全化を経験し財政調整基金を極力取り崩さない方針であった。平成28年度に策定した財政計画において公共施設老朽化対策を課題に挙げており、今後は公共施設等整備基金の比重が高まる見込みであり、財政調整基金は相対的に比率が低下する見通しである。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

平成29年度においては、水道事業会計、一般会計、公共下水道事業会計、国民健康保険特別会計、後期高齢者医療特別会計の5会計を合わせた連結では黒字となっている。国民健康保健特別会計への一般会計繰出金は国の財政支援策の影響もあり前年度比減少している。一方で、下水道特別会計への繰出金が増加傾向にあり、特別会計のほうでの対策も必要である。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

実質公債費比率の分子においては、元利償還金484百万円から500百万円(前年度比16百万円減)となったこと等により実質公債費比率の分子が28百万円増加した。平成26年度に借入した観光交流施設の起債218百万円の元金償還が平成29年度まで据え置きであることも要因である。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

将来負担比率の分子においては、充当可能財源等のうち、充当可能基金が181百万円増加したことが特徴。これは平成28年度歳計剰余金から財政調整基金への積立47百万および公共施設等整備基金への積立125百万による増が主な要因である。ただし今後は、公共施設の建替えや人口増加に伴う行政需要の増加などが予想され、単年度ごとにも厳しい財政運営が予想される。他の要因としては、一般会計等に係る地方債が前年度比85百万円減、組合等負担等見込額が前年度比133百万円減があるが、地方債残高は今後、役場庁舎建替や一部事務組合で新規事業等があるため増加が見込まれる。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)主な増の理由は財政調整基金の取り崩しと積立の差し引きで47百円。公共施設整備基金125百万円の増額となっています。(今後の方針)各基金の目的に沿った積立や取崩を行っていく。

財政調整基金

(増減理由)取り崩しにより120百円の減。剰余金処分による積立が167百円の増。(今後の方針)標準財政規模の30%前後の範囲内となるように努めることとしている。

減債基金

(増減理由)現状維持(今後の方針)今後、中期的に見て償還する事案がないことから、当分の間、現在の水準1億円を維持することとしている。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設等整備基金:公共施設等の整備に要する資金を積み立てるために設置された基金。・地域福祉基金:高齢者等の保健福祉の向上を測るために設置された基金。・地域振興基金:福祉活動の促進、快適な生活環境の形成等を図る事業の実施を推進するために設置された基金・ふるさと基金:ふるさと納税を財源に環境・景観の維持保全、福祉・子育ての推進及び大綱曳の継承発展を目的に設置された基金。・リサイクル基金:ゴミの資源化・減量化を促進し快適な生活環境づくりを目指すために設置された基金。(増減理由)・公共施設等整備基金:H29年度から始まっている庁舎建設事業のために100百万を積み立てた。・地域福祉基金・地域振興基金:現状維持・ふるさと基金:ふるさと納税の増額によるもの。・リサイクル基金:各種補助金を支出したことによる減額。(今後の方針)・公共施設等整備基金:H31年までに500百万を積み立てる。・地域福祉基金・地域振興基金:10年以上活用されていないことから、今後について検討が必要。・ふるさと基金:目的にあった事業の選定が必要。・リサイクル基金:目的にあった事業に支出していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は類似団体中で最も低い水準である。本町の施設の約50%が10年以内に整備された施設であることに起因する。また、ほかけ橋(2憶5878万円)や大綱曳倉庫・作業場(1億4775円)が完成し、資産がふえたことにより、有形固定資産減価償却率が減少している。

債務償還可能年数の分析欄

債務償還可能年数は類似団体の中では中位に位置している。地方債現在額は減っているが、債務償還可能年数が長くなったのは業務活動収支の黒字分が減ったためである。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

・地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率が低下している。また、有形固定資産減価償却率も類似団体中で最下位である。しかし、本庁舎の建替中のため、今後は地方債の新規発行が増えるため、今後、注視していく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

・地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率が低下している。しかし、本庁舎の建替中のため、今後は地方債の新規発行が増えるため、今後、注視していく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

・本町の有形固定資産減価償却率は類似団体の平均と比較して、ほとんどの施設で平均以下である。その理由は本町の施設の約50%が10年以内整備であり、20年以内を含めると約70%であることから、有形固定資産減価償却率が小さくなっている。また、有形固定資産減価償却率が平均より高い庁舎についても、令和3年には共用開始予定のため、有形固定資産減価償却率はさらに小さくなっていく予定である。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

・本町の有形固定資産減価償却率は類似団体の平均と比較して、ほとんどの施設で平均以下である。その理由は本町の施設の約50%が10年以内整備であり、20年以内を含めると約70%であることから、有形固定資産減価償却率が小さくなっている。また、有形固定資産減価償却率が平均より高い庁舎についても、令和3年には共用開始予定のため、有形固定資産減価償却率はさらに小さくなっていく予定である。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,359百万円の増加(+5.3%)となった。金額の変動が大きいものは事業用資産と基金であり、主に橋梁の整備の実施による資産の取得額(205,878百万円)と大綱曳倉庫の整備による資産の取得額(147,750百万円)を含む有形固定資産が、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から1,328百万円増加した。負債総額が前年度末から84百万円の減少(-1.2%)となった。起債事業数が少ないこともあり、地方債償還額が発行額を上回ったため、減少した。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は6,832百万円となり、前年度比573百万円の増加(+9%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は1,193百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は3,745百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは補助金等(2,050百万円、前年度比+91百万円)、次いで社会保障給付(1193百万円、前年度比+109百万円)であり、純行政コストの51.3%を占めている。主に人口増加に起因しており、子育て支援や高齢化の進展などによって、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直し経費の抑制に努めたい。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

【一般会計等】行政コスト計算書で計算された純行政コスト約△6,303百万円に対して、町税や各種交付金、分担金や負担金、他会計からの繰入金である税収等は約4,002百万円、国県からの補助金が約2,513百万円となっており、純行政コストと財源の差額は約214百万円となっている。【全体会計】行政コスト計算書で計算された純行政コスト約△8,849百万円に対して、町税や各種交付金、分担金や負担金、他会計からの繰入金である税収等は約5,401百万円、国県からの補助金が約3,799百万円となっており、純行政コストと財源の差額は約351百万円となっている。【連結会計】行政コスト計算書で計算された純行政コスト約△11,079百万円に対して、町税や各種交付金、分担金や負担金、他会計からの繰入金である税収等は約6,565百万円、国県からの補助金が約4,940百万円となっており、純行政コストと財源の差額は約425百万円となっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

経常的な業務活動収支においては、312百万円の黒字となっています。それに対し、投資活動収支は239百万円の赤字となっている。主な投資活動支出として、公共施設等整備支出で676百万円、基金の積立支出223百万円がある。主な投資活動収入として、公共施設整備に係る補助金が530百万円、基金の取崩が121百万円ある。財務活動収支は町債の償還と発行が関わっており、141百万円の赤字となっている。これは、町債を発行した額が償還額よりも少なかったためであり、貸借対照表の負債である地方債の総額の減少につながっています。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均額より下回っているが、当団体は道路等が備忘価額1円で評価しているものが半分以上を占める。現在は平成29年度に道路や橋梁や倉庫の完成により、増加傾向にあり、今後は新庁舎も控えているためにさらに増加していく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率及び将来負担比率ともに類似団体平均と同程度である。今後は公共施設の建設事業が始まることで、ともに増加する予定である。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

平成29年度の純行政コストは3,630,205万円とあるが、一般会計等はの正しい純行政コストは631,198万円である。上記を踏まえて、住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っているが、昨年度に比べて増加している。特に、純行政コストのうち5割を占める社会保障費をはじめとする補助金等が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

平成29年度の負債合計は3,447,870万円とあるが、一般会計等の正しい純行政コストは641,758万円である。上記を踏まえて、住民一人当たり負債額は類似団体を下回っている。起債事業数が少ないこともあり、地方債償還額が発行額を上回ったため、減少した。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

当該年度は文化財受託事業があったため、経常収益が前年より増額していることに伴い、一時的に受益者負担比率が、類似団体平均を上回っている状況にある。しかし、経常費用が昨年度から573百万円増加しており、業務費用、移転費用ともに増加しているため、全庁的に経常費用の削減に努める必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,