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地方財政ダッシュボード

高知県の財政状況(2022年度)

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

○本県は、全国でも3番目に人口が少ないことに加え(令和2年国勢調査691,527人)、人口の減少率も高く(平成27年→令和2年国調における人口の減少率は5.0%で全国第4位)、また、自主財源が乏しく、財政基盤が弱い(※)状態が続いている。(※令和4年度基準財政需要額:2,513億円、基準財政収入額:688億円)○産業振興計画に基づく重点施策を着実に実行するとともに、県政運営指針に基づく人件費の抑制や事務事業の見直し等による歳出削減に取り組むことなどにより、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

○令和4年度は、普通交付税の追加交付の減に伴い、算定の分母となる経常一般財源等総額が減となったことなどにより、前年度から5.9ポイント増加し、95.5%となった。○人口減少と高齢化が進んでいる本県では、財政基盤が弱いことに加え、後期高齢者医療給付費負担金等の社会保障関係費が増加しており、類似団体平均を下回る状況が続いていると考えられる。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

○人口1人当たりの決算額は類似団体を下回っているが、新型コロナウイルス感染への対応による委託料の増などにより、決算額は増加している。○他県に先行して人口減少と高齢化が進んでいる本県では、様々な課題に対応するための経費が増加傾向で推移しているところであり、引き続き積極的な事業のスクラップビルドに取り組む。

ラスパイレス指数の分析欄

○ラスパイレス指数は国家公務員の水準を下回る状態が続いている。○給与構造改革の実施に合わせて、これまで一律的に行ってきた特別昇給や初任給の昇給短縮措置の運用を廃止するとともに、昇任・昇格を厳格に運用している。引き続き適正な給与水準を維持するよう努める。

人口10万人当たり職員数の分析欄

○本県では、これまで行政改革プランに基づき、職員数のスリム化に取り組んできた結果、職員数は減少(知事部局平成6:4,697人→令和2:3,381人)。○こうした中、人口減少による構造的かつ困難な課題への対応等、行政需要は増加しており、ここ数年間はほぼ横ばいないしやや増加傾向にある。○令和2年度以降は、「県政運営指針」において、財政の安定性に配慮しつつ、各種課題に対応するために必要なマンパワーを確保するため、時限的に3,300人体制の見直し(令和6年4月時点において3,400人以内での体制を見込む)を行っている。

実質公債費比率の分析欄

○実質的な公債費が財政規模に占める割合を示す実質公債比率は、基準財政需要額算入公債費の減などにより、前年度を0.5ポイント上回る11.1%となった。○引き続き、地方交付税措置率の低い地方債や行政改革推進債などの発行を抑制するなどにより、将来負担を軽減し、安定的な財政運営に取り組む。

将来負担比率の分析欄

○一般会計等が将来負担すべき実質的な負債が財政規模に占める割合を示す将来負担比率は、標準財政規模が減少したことなどから、前年度を3.1ポイント上回る176.4%となった。○国の「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」等の有利な財源を活用してインフラ整備を加速化しているところであり、当面は将来負担比率の増加傾向は続くものの、令和7年度以降は逓減する見込み。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

○退職手当の減の影響などにより、令和4年度の人件費は減少したものの、地方交付税の追加交付の減に伴い、算定の分母となる経常一般財源等総額が減となったことなどにより、経常収支比率は前年度から2.2ポイント増となった。

物件費の分析欄

○新型コロナウイルス感染症への対応による委託料の増等や、地方交付税の追加交付の減に伴い、算定の分母となる経常一般財源等総額が減少したため、経常収支比率は前年度から0.6ポイント増となり、類似団体平均を上回る傾向が続いている。○簡素で効率的な組織の構築のためには、民間事業者に委託できる業務は委託し、県が担うべき業務に集中して取り組むよう見直しをしていくことが必要と考えており、類似団体平均を上回る状況は、引き続き継続するものと考えられる。

扶助費の分析欄

○令和4年度は決算額及び経常収支比率ともに概ね横ばいとなっており、類似団体平均を下回る状況が続いている。

その他の分析欄

○算定の分母となる経常一般財源等総額の減等により、経常収支比率は前年度から0.2ポイント増となったが、財政調整基金の積立金の減などにより、例年と比較すると低くなっている。○将来的に、既存ストックの維持修繕等に係るコストの増加が見込まれることから、特定財源の活用などにより数値の更なる改善に努める。

補助費等の分析欄

○新型コロナウイルス感染症対策のための補助金の減等により補助費等は減となったものの、算定の分母となる経常一般財源等総額の減等により、経常収支比率は前年度から0.4ポイント増となった。○本県では「産業振興計画」「南海トラフ地震対策行動計画」「日本一の健康長寿県構想」等に関連する経費を要しているため、類似団体平均を上回る状況が続いている。○引き続き、国庫補助事業の活用や補助金等の再精査により、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。

公債費の分析欄

○公債費は、令和3年度における臨時財政対策債の繰上償還の影響などにより減となったが、地方交付税の追加交付の減に伴い、算定の分母となる経常一般財源等総額が減少したため、経常収支比率は前年度から2.2ポイント増となった。○引き続き、国の経済対策を最大限に活用し、防災・減災に資するインフラ整備を加速化を図るとともに、その他の公共事業等は事業量を平準化するなどにより、投資的経費の所要額を精査することで、県債残高の安定的な推移を確保し、数値の改善に努める。

公債費以外の分析欄

○人口減少と少子高齢化が全国より10~15年先行している本県においては多様な課題が山積しており、「産業振興計画」「南海トラフ地震対策行動計画」「日本一の健康長寿県構想」といった重点施策に関連する経費を要しているため、類似団体平均を上回る状況が続いている。○こうした状況を踏まえ、令和6年度当初予算編成においても事務事業のスクラップアンドビルドを徹底したところ。今後も引き続き、国庫補助事業の活用や補助金の再精査など、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

○農林水産業費は55,192円/人、教育費は134,449円/人、土木費は117,614円/人となっており、いずれも類似団体平均とほぼ同水準である。○一方、民生費は、人口減少・高齢化が進む中で、介護給付費負担金や後期高齢者医療給付費負担金の高止まりなどの要因により、類似団体よりも高い水準で推移している。○こうした状況を踏まえ、令和6年度当初予算編成においても事務事業のスクラップアンドビルドを徹底したところ。今後も引き続き、国庫補助事業の活用や補助金の再精査など、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

○歳出決算総額は、住民1人当たり705,852円となっている。○主要な構成項目のうち、補助費等は191,027円/人、公債費は100,395円/人となっており、いずれも類似団体とほぼ同水準である。○一方、扶助費は20,189円/人、普通建設事業は155,478円/人となっており、類似団体よりも高い水準となっている。○一般的に人口密度が低いほど、県民1人当たりコストは高くなる傾向にある。また、人口減少及び少子高齢化が全国より10~15年先行し、条件不利地域を多く抱える本県では、多様な課題が山積しており、「産業振興計画」「南海トラフ地震対策行動計画」「日本一の健康長寿県構想」といった重点施策に関連する経費を要しているところ。○こうした状況を踏まえ、令和6年度当初予算編成においても事務事業のスクラップアンドビルドを徹底したところ。今後も引き続き、国庫補助事業の活用や補助金の再精査など、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

○実質単年度収支は、前年度の県税等の増加分による財政調整基金への積立の影響により、前年度と比較すると減となったものの、決算剰余金の増等により、16.8億円の黒字となった。○本県は、財政基盤が弱く、普通交付税の動向により標準財政規模も大きく左右されることから、今後も引き続き、国庫補助事業の活用や補助金の再精査など、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

○一般会計等については、新型コロナウイルス感染症対策や国の防災・減災、国土強靱化対策を活用した公共事業の減などにより、歳入・歳出ともに前年度を下回り、実質収支は36.7億円の黒字となった。<歳入科目の主な増要因>(R3:5,436億円→R4:4,967億円(-469億円))→新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の減などにより、国庫支出金が前年度比で減となった。また、普通交付税の追加交付の減などにより、実質的な地方交付税(地方交付税+臨時財政対策債)が前年度比で減となった。<歳出科目の主な増要因>(R3:5,301億円→R4:4,835億円(-466億円))→新型コロナウイルス感染症対策のための補助金の減などにより、補助費等が前年度比で減となった。また、国の防災・減災、国土強靱化対策を活用した公共事業の減などの影響により、普通建設事業費が前年度比で減となった。○公営事業会計については、病院事業会計をはじめとして、事業経営の健全化に向けた取組の推進に伴う資金剰余が継続して生じている(R3年度約115億円→R4年度約118億円)。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

○普通建設事業費の減少に伴う県債の発行額の減少により、臨時財政対策債を除く現在の地方債残高は、ピーク時(H12年度)の約8割程度の水準となり、将来世代の負担を着実に減少させてきたところ。これに伴い、元利償還金は、近年、減少傾向となっている。(県債残高(臨時財政対策債を除く))H12年度末:734,438百万円→R4年度末:596,991百万円○引き続き、公債費負担の平準化を図るとともに、将来の金利負担の軽減を図るため、最適な資金調達に取り組む。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

○国の「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」等の有利な財源を最大限活用し、防災・減災に資するインフラ整備を加速化してきた結果、近年、一般会計等に係る地方債(臨時財政対策債を除く。)の現在高は増加傾向にある。○国の5か年加速化対策等の活用により、県債残高(臨時財政対策債を除く。)は一時的に増加するものの、令和7年度以降は逓減する見込み。○一方で、地方交付税措置率の低い地方債の発行を抑制するなど、将来負担の軽減を図っているところ。○引き続き、県勢浮揚に必要な施策を着実に実行しつつ、基金残高と県債残高のバランスを取りながら、安定的な財政運営に取り組む。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)決算剰余金の財政調整基金への積立などにより、令和4年度末の残高は前年度から増加となった。(今後の方針)財政調整基金及び減債基金については、中長期的な財政運営を見据え、可能な限り取崩しを抑制し、将来への備えを確保する必要がある。基金残高と県債残高とのバランスをとりながら、安定的な財政運営のために必要な残高を確保していく。その他特定目的基金については、使途に沿って計画的に充当していく。

財政調整基金

(増減理由)決算剰余金の増などにより、令和4年度末の残高は前年度から増加となった。(今後の方針)中長期的な財政運営を見据え、可能な限り財政調整基金の取崩しを抑制し、将来への備えを確保する必要がある。R6年度当初予算の財源不足に対応するため、多額の基金を取り崩しており、今後も厳しい状況が想定されることから、基金残高と県債残高とのバランスをとりながら、安定的な財政運営のために必要な残高を確保していく。

減債基金

(増減理由)将来に備え、減債基金に積み立てたことなどにより、令和4年度末の残高は前年度から増加となった。(今後の方針)中長期的な財政運営を見据え、予算編成においては可能な限り減債基金の取崩しを抑制し、将来への備えを確保する必要がある。基金残高と県債残高とのバランスをとりながら、安定的な財政運営のために必要な残高を確保していく。

その他特定目的基金

(基金の使途)○新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金基金→新型コロナウイルス感染症の影響を受けた県内の中小企業者等を支援することを目的として、融資に係る保証料及び利子の補給を実施○防災対策基金→災害から県民の生命、身体及び財産を守り、地域の実情に応じた防災対策を実施○地域医療介護総合確保基金→「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」に基づき、地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設又は設備の整備に関する事業、居宅等における医療の提供に関する事業、医療・介護従事者の確保に関する事業などを実施(増減理由)〇新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金基金→新型コロナウイルス感染症の影響を受けた県内の中小企業者等を支援することを目的とした県制度融資に係る保証料及び利子の補給に係る財源として活用したため、残高は前年度末から減少〇地域医療介護総合確保基金→介護施設の整備等に係る財源として活用したため、残高は前年度末から減少(今後の方針)〇新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金基金→R5年度以降に基金残高を活用して事業を実施するため、残高は減少していく見込み〇地域医療介護総合確保基金→R5年度以降に基金残高を活用して事業を実施するため、残高は減少していく見込み

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

「有形固定資産減価償却率」は類似団体平均と比較し低水準ではあるものの、都道府県平均と比較すると高水準となっている。今後も平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設の更新・統廃合・長寿命化等を計画的に進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

債務償還比率の分析欄

「債務償還比率」は、分母となる経常一般財源等(歳入)等が普通交付税の追加交付の減により減少したため、前年から188.2ポイント増加し、都道府県平均と比較すると依然高水準となっている。今後は、県政浮揚の実現に向けて必要な事業費を確保しつつ、県債残高のバランスを取りながら安定的な財政運営に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

・将来負担比率は、標準財政規模が減少したことなどから、前年度比で3.1ポイント増加した。・全体の動きとしてはグループ内平均と近い動きをしているが、有形固定資産減価償却率の上昇幅はやや大きくなっている。・平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設の更新・統廃合・長寿命化等を計画的に進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

・将来負担比率は、標準財政規模が減少したことなどから、前年度比で3.1ポイント増加した。・実質公債費比率は、基準財政需要額算入公債費の減などにより、前年度比で0.5ポイント増加した。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

空港

学校施設

図書館

博物館

施設情報の分析欄

道路、橋りょう・トンネル、港湾・漁港等の施設は有形固定資産減価償却率が都道府県平均と比べて高くなっている。これは、一人当たりの延長及び面積が都道府県平均と比べて大きく、建替えや改築等が間に合っていないものと考えられる。今後財政事業を考慮し、施設の更新・統廃合・長寿命化等を計画的に進めるなど公共施設等の適正管理に努めることとする。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

体育館・プール

陸上競技場・野球場

県民会館

保健所

試験研究機関

警察施設

庁舎

消防施設

施設情報の分析欄

人口減少が著しく、全体的に一人当たりの指標が都道府県平均に比べて高くなっている。一方で、建替え及び改築に充てられる予算が減少しており、その結果として有形固定資産減価償却率が都道府県平均に比べて高くなっている状況が見受けられる。今後、財政事情を考慮し、施設の更新・統廃合・長寿命化等を計画的に進めるなど公共施設等の適正管理に努めることとする。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、資産総額は財政調整的基金の増加などにより前年度末から5,063百万円の増となった。また、資産総額のうち有形固定資産の割合が82.55%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の更新・統廃合・長寿命化等を計画的に進めるなど公共施設等の適正管理に努める。・港湾整備事業会計、病院事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から1,300百万円減少し、負債総額は前年度末から10,500百万円減少した。資産総額は、港湾整備事業会計で保有している公用地や病院事業会計で保有している施設に係る資産等を計上していること等により、一般会計等に比べて94,091百万円多くなるとともに、負債総額も病院施設に地方債(固定負債)を充当していること等から、41,156百万円多くなっている。・高知県・高知市病院企業団、高知県公立大学法人等を加えた連結では、資産総額は前年度末から2,049百万円減少し、負債総額は前年度末から13,040百万円減少した。資産総額は、高知県・高知市病院企業団が保有している病院施設や高知県公立大学法人が保有している学校施設等に係る資産を計上していること等により一般会計等に比べて183,552百万円多くなるとともに、負債総額も一般社団法人高知県森林整備公社の借入金等があること等から、97,585百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等においては、経常費用は430,402百万円となった。そのうち、人件費等の業務費用は258,403百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は171,999百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは補助金等(156,587百万円)、次いで物件費等(128,739百万円)であり、二つの費用の合計で経常費用の66.29%を占めている。今後も県勢浮揚の実現に向けて必要な事業費を確保しつつ、事業の見直しや効率化を図る等により、費用の抑制に努める。・全体では、病院事業における入院・外来収益を使用料及び手数料に計上しているため、一般会計等に比べて経常収益が14,952百万円多くなっている一方、病院事業における人件費や物件費等を計上しているため、経常費用が90,706百万円多くなり、純行政コストは78,102百万円多くなっている。・連結では、連結対象企業等の事業収益を計上することで、一般会計等に比べて経常収益が114,720百万円、人件費についても25,301百万円多くなるなど、経常費用が194,221百万円多くなり、純行政コストは78,520百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、国県等補助金などの財源(419,300百万円)は新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などが減少したものの、純行政コスト(413,419百万円)を上回ったため、純資産残高は前年度と比較し15,734百万円の増加となった。・全体では、流域下水道事業や病院事業における税収等が含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が74,537百万円多くなっているものの、純行政コストも78,102百万円多くなっているため、本年度差額は2,316百万円となり、純資産残高は9,199百万円多くなっている。・連結では、高知県高知市病院企業団への国県等補助金等が含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が82,562百万円多くなり、純行政コストも78,520百万円多くなったことから、本年度差額は9,923百万円となり、純資産残高も10,991百万円多くなっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、前年度と比較し、業務活動収支は新型コロナウイルス感染症対策のための事業等の支出の減などにより7,446百万円増加し、投資活動収支については、財政調整基金の積立金などの支出の減により17,813百万円の増加となっている。財務活動収支については、臨時財政対策債等の地方債発行収入の減などにより22,065百万円減少している。本年度末資金残高は前年度から1,408百万円増加し、15,015百万円となった。経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況であるものの、今後、施設整備やインフラ整備の増加による地方債の償還経費の増加が見込まれるところ。全体では、一般会計等と比べて業務活動収支は2,376百万円多い27,834百万円となっており、投資活動収支では、832百万円多い△17,951百万円となっている。財務活動収支については、一般会計等と比べて745百万円少ない△6,013百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から3,870百万円増加し、31,076百万円となった。・連結では、一般会計等と比べて業務活動収支は10,779百万円多い36,237百万円となっており、投資活動収支では、2,993百万円少ない△21,776百万円となっている。財務活動収支については、一般会計等と比べて2,694百万円少ない△7,962百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から6,500百万円増加し、47,252百万円となった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・「住民一人当たり資産額」は類似団体平均を1.7万円、「歳入額「対資産比率」は類似団体平均を0.16ポイント上回っており、「有形固定資産減価償却率」は類似団体平均を7.5ポイント下回っている。・「有形固定資産減価償却率」は類似団体平均と比較し低水準ではあるもの、平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設の更新・統廃合・長寿命化等を計画的に進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・「純資産比率」は類似団体平均を0.7ポイント下回っており、「将来世代負担比率」は類似団体平均を2.7ポイント上回っている。・「将来世代負担比率」は類似団体と比較しやや高水準であり、令和3年度末と比較して1.4ポイント増加している。今後も県政浮揚の実現に向けて必要な事業費を確保しつつ、県債残高のバランスをとりながら、安定的な財政運営に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・「住民一人当たりの行政コスト」は類似団体平均を1.7万円下回っているが、令和3年度末と比較し、9.1万円増加している。人口減少と高齢化が全国から先行し、条件不利地域を多く抱える本県において、経済の活性化や南海トラフ地震対策といった重点施策を引き続き推進するため、事務事業の見直しによる予算の重点化と事業のスクラップアンドビルドに努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・「住民一人当たり負債額」は類似団体平均を2.7万円上回っており、「基礎的財政収支」は類似団体平均を下回っている。・「住民一人当たり負債額」は類似団体と比較し同程度である一方、負債額は前年度比で0.2万円増加している。・「基礎的財政収支」は類似団体と比較し低水準となっている。投資活動収支が赤字となっているのは、南海トラフ地震対策等に必要となる公共施設等の整備を引き続き行っていることによるものである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・「受益者負担比率」は類似団体平均を1.2ポイント上回っている。・行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的高くなっていることから、引き続き、適正な公共施設等の使用料の見直しに努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,