山口県山陽小野田市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
財政力指数(3ヶ年平均)は0.74であり、類似団体と比較して低い水準となっている。これは、長引く景気の低迷や地価の下落等により、個人・法人税、固定資産税等の減収などにより、指標の分子となる「基準財政収入額」が減少しているためである。歳入確保については、債権特別対策室を中心に、市税等の滞納額の圧縮に努め、歳出については、実施事業を厳選し、地方債を財源とする投資的経費は、交付税歳入率を考慮しながら実施することにより、財政基盤の強化に努め、指数の改善を目指す。
財政構造の弾力性
普通交付税の増加により、指数の分母が大きくなった結果、昨年度と比べ4.1ポイント改善したものの、依然として高い数値であり、財政の硬直化が深刻となっている。本市は、類似団体と比較して、公共施設が多く、また生活保護受給率も高く、施設の老朽化に伴う維持管理経費や扶助費等の義務的経費が多い状況にある。また、公債費に要する経常一般財源も多額であり、経常収支比率を押し上げる原因となっている。定員適正化計画に基づく職員数の削減や、公共施設の統廃合などにより、経常経費の抑制に努める。
人件費・物件費等の状況
人件費については、議員・委員報酬のカット、特別職・一般職給与カットなどを行っているが、公立保育所が5ヶ所あり、ごみ処理や消防・救急業務、市民館や文化会館などを直営で行っているため、類似団体と比較して人口1人当たりの職員数が多い状況であること、また施設運営などに係る物件費も数値を押し上げている原因となっている。今後は、事務事業等の見直しにより、引き続き削減に努めるとともに、委託化等を進めコストの削減に努めていく。
給与水準(国との比較)
平成18年度から人事院勧告における給与構造改革を実施し、給与の適正化を図るとともに、給与カット(給料・期末勤勉手当2~5%カット、管理職手当の50%カット、管理職特別勤務手当の支給停止)を実施しているものの、類似団体の中では高い水準となっている。
定員管理の状況
他の類似団体と比較して、高い状況となっている。これは、類似団体44市中27市がごみ処理業務を、20市が消防・救急業務を一部事務組合で行っているのに対し、本市ではこれらの業務を直営で行っている。また、本市は小学校区ごとに公民館が設置してあり、公共施設が充実していることも原因となっている。今後は、消防業務の一部事務組合化を進めるとともに、公共施設の統合再編や管理の委託、指定管理者制度等を活用等することにより、職員数の適正管理に努める。
公債費負担の状況
類似団体の中でも特に悪い状況であるが、平成18年度に策定した公債費負担適正化計画を踏まえた中で、毎年度着実に改善してきている。事業の緊急性・必要性を勘案し、発行額を抑制してきたことにより、平成21年度決算時には18%を下回った。今後、合併特例債を活用した大型建設事業が予定されており、今後も地方債の発行に際しては、交付税の算入率等を勘案するとともに、一般系だけでなく、特別会計においても地方債発行を抑制するように努め、公債費負担の適正化を図る。
将来負担の状況
115.4%と改善の傾向にあるものの、類似団体と比較すると、引き続き高い水準となっている。原因としては、まず、過去に経済対策として行った地方単独事業等で発行した地方債の残高が、類似団体の平均を上回っていることがあげられる。また、建設事業に多くの経費を要する下水道事業会計や経営難に苦しむ病院事業会計が、一般会計からの多額の繰出金を必要としていることに加え、高い水準で推移する退職手当負担見込額が、将来負担額を引き上げる結果となっている。今後も施設の統廃合や指定管理者制度の導入など積極的な行財政改革を行うとともに、公営企業の経営健全化と職員数の適正管理に努めながら、将来負担額を圧縮し、更なる改善を図る。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
本市においては、平成22年度で28.0%と高い水準となっている。これは類似団体において28市がごみ処理業務を、20市が消防・救急業務を一部事務組合で行っているのに対し、本市ではこれらの業務が直営で行われていること、また各小学校区に公民館が設置してあるなど、公共施設が充実していることも原因となっている。今後は、施設の統合を進めるとともに、指定管理者制度等の活用を図りながら、職員数の適正管理に努める。
物件費
平成22年度で11.3%と類似団体の中でも低い水準となっている。これは、庁舎等の保守管理をなるべく職員で対応し、委託する場合も単に民間委託するのではなく、実施回数・規模等を精査し、必要最小限のものとしているためである。また、消耗品については、事務用品単価の一括契約を行い、経費削減に努めている。
扶助費
平成22年度は9.2%と、類似団体の平均的な水準となっている。本市は、かつて産炭地域であったこともあり、生活保護費が類似団体と比べて多額となっており、扶助費の決算額において30%弱を占めている。本年度はその国庫負担金が増加したことにより、比率が一時的に改善してはいるものの、他の社会保障に関連する扶助費は増高している。今後は単独扶助費の見直しも含め、経費の削減に努める。
その他
平成22年度で16.5%であり、類似団体と比較して高い水準となっている。これは、公営企業(水道・病院を除く)への繰出金が多額であるためで、特に下水道事業への繰出金が大きなウエイトを占めている。下水道事業については、単年度の建設事業を抑制することで、後年度の経常的な繰出金を抑制するように努める。
補助費等
平成22年度で6.7%と類似団体の中でも比較的低い水準となっている。これは本市がごみ処理業務や消防・救急業務などを直営で行っているのに対し、他の類似団体の大半が一部事務組合において行っており、その一部事務組合に対する負担金がこの「補助費等」で計上されるためである。行政サービスの提供方法の差異である。
公債費
平成22年度は21.5%と、類似団体と比較して高い水準にある。これは、過去に経済対策として行った地方単独事業等の際に発行した地方債の償還額の影響が大きく、財政の硬直化の原因となっている。しばらくはこの高い水準が続く見込みである。
公債費以外
平成22年度は71.7%であり、類似団体と比較して平均的な水準となっている。経常収支比率自体が93.2%と高い水準にあることから、公債費の占める割合が大きいことがわかる。公債費については、後年度に過度な負担とならないように、投資的事業の緊急性・重要性を勘案し、また交付税の算入率等も考慮したうえで、地方債を発行するよう努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
危機的な財政状況であった平成18年度から、財政調整基金は平成22年度末で、標準財政規模の4.95%程度になった。しかしながら、一般的に財政調整基金の適正規模とされる標準財政規模の5%以上には至っていない。また、標準財政規模の3~5%が望ましいとされている実質収支比率についても2%前後を推移しており、類似団体と比較して低い水準にある。依然として厳しい財政状況にあることから、収支の均衡を保ちながら健全な財政運営に努めたい。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
平成19年度では、小型自動車競走事業特別会計と病院事業会計において、実質収支比率がそれぞれ-6.20%、-2.9%と赤字にとなり、本市全体としての連結実質収支比率も-1.40%の赤字となった。小型自動車競走事業特別会計については、平成19年度末時点で累積赤字が9億2,463万円あったこと、また病院事業会計においては、山陽市民病院の閉院(平成20年3月)に伴う整理業務経費や勧奨退職による退職手当の増加等による収益悪化である。また、平成20年度、21年度の国民健康保険特別会計の実質収支比率の赤字は、旧元気な医療費の増高により収支不足となったものである。平成22年度決算では、小型自動車競走事業特別会計における累積赤字額は6億7,742万円までに縮減され、4.33%の実質赤字比率となっている。一方、水道事業会計や工業用水道事業会計は安定して実質収支比率が黒字であり、また一般会計をはじめ他の会計においても実質収支比率が黒字となり、市全体での連結実質収支比率は6.36%の黒字となっている。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
過去に経済対策として行った地方単独事業等における地方債償還が大きく、また合併特例債事業の実施により元利償還金が年々増加している。公営企業債の元利償還金に対する繰入金も大きく、他の類似団体と比較して「元利償還金等」が多い原因となっている。一方で、交付税算入率の高い地方債を発行することにより、算入公債費等も増加している。結果として、実質公債費比率の分子は微減している。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
地方債の現在高については、類似団体と比較して高く、また公営企業債等繰入見込額についても、下水道事業の建設事業債に対する繰出し見込額が多くなっている。退職手当負担見込額は、職員数の減により減少してはいるが、ごみ処理業務や消防・救急業務が直営のため、類似団体と比較して多額となっている。充当可能基金額は、額は低いが徐々に増えている。また、交付税算入率を勘案した地方債の発行により、基準財政需要額算入見込額も増加しており、結果として将来負担比率の分子は減少している。今後は合併特例債を活用した大型建設事業が計画されており、数値としては大きな減少にはならないと考えている。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
山口県山陽小野田市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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