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地方財政ダッシュボード

滋賀県大津市の財政状況(2018年度)

🏠大津市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

前年度と同じ0.82ポイントとなり、近年では類似団体平均とほぼ同じ水準が続いている。基礎自治体として欠かすことのできない市民サービスを確保するとともに、平成29年度~令和2年度を計画期間とする総合計画第1期実行計画に沿った施策に予算を重点配分し、市民の意見を反映しながら主体的な指向の下でまちづくりを推進することにより、財政の健全性の持続に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度に比べ2.3ポイント上昇し91.1%となったものの、類似団体平均を下回っている。歳入では、市税や地方消費税交付金、普通地方交付税等の増加により経常一般財源は前年度比1.4%増加したが、歳出において、人件費や、市立大津市民病院の運営費負担金、公営企業会計繰出金等の補助費等が増加、経常経費充当一般財源額が前年度比4.1%増加したことにより、変動したものである。今後も行政改革プラン2017に沿った取り組みを推進し、歳出の適正化と歳入の確保に努め、数値の改善を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

対前年度比1,455円の減少となり、類似団体平均を下回ることになった。人件費においては、特別職・管理職員の給与の独自カットの継続、行政改革プランに基づく長時間勤務削減、人事・給与構造改革などに取り組んだ結果、退職手当金を除く職員給与費が前年度に比べて減少した。物件費では、一部事務の民営化移行に伴う運営経費、電算システムの新元号対応費用等が増加したものの、臨時福祉給付金支給事業費等の減少が上回り、物件費全体では減少した。今後とも人件費については、時間外勤務の縮減、民間委託の推進などにより、物件費については、発注、調達方法の見直し改善などによりコスト削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

大津市人事・給与構造改革としてポスト管理の徹底や給料の最高号給の引下げ等を行った結果、ラスパイレス指数は着実に低下したところである。引続き改革を着実に推進するとともに、人事評価制度に基づく給与制度の運用を継続し、職員給与費の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成9年度から実施している職員の採用抑制により、類似団体平均を下回っている。今後、多くの退職者が見込まれるため、適正な職員配置を進める一方、人員削減により行政サービスが低下しないよう、適正かつ効率的な人員配置に努める。

実質公債費比率の分析欄

対前年度比1.6ポイント減の1.2%となり、類似団体平均を下回っている。過去の建設事業債の償還の進捗と、元利償還金への都市計画税充当額の増加、標準財政規模の変動等が影響している。今後も、行政改革プラン2017に基づき、一層の事業の選択と集中を行うことで、市債の発行抑制に努め、さらなる指標の改善に努めていく。

将来負担比率の分析欄

対前年度比10.1ポイント減の6.8%となり、引き続き、類似団体平均を大きく下回っている。普通会計や公営企業会計での起債発行抑制に加え、普通会計において市債繰上償還を実施したことにより、公営企業等の繰入見込額や地方債現在高が減少したほか、設立法人等負債に対する負担見込額として計上している地方独立行政法人市立大津市民病院の繰越欠損額の減少等により、指標が大幅に改善した。ごみ処理施設更新等にかかる多額の財政負担を見据え、今後も、新規事業に対する効果、優先性を評価、検証を行ないながら市債の発行抑制を図るとともに、市民病院が抱える負債額等にも留意し、健全な指標の維持に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

人事院勧告等に基づく給与の増額改定等もある中、職員給与の独自カットの継続や働き方改革として長時間労働の削減に鋭意取り組んだところではあるが、経常収支比率の人件費分については、前年比0.2ポイント増の25.1%となり、依然として類似団体平均を上回っている。今後とも、長時間労働の削減、職員定数の適正化に向け、適切な民間委託の推進などにより人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

会計管理業務民営化に伴う運営経費、子宮頸がん検診事業費、廃棄物収集運搬及び堆肥化処理事業費等が増加となった一方、市道路線管理事業での雪寒対策費や適正管理経費の減少等により、対前年度比0.2ポイント減の15.2%となったが、類似団体平均を上回っている。今後も、引き続き、競争入札などによるコスト削減に努める。

扶助費の分析欄

対前年度比0.1ポイント増の14.6%となり、引き続き、類似団体平均を下回っているものの、全国平均、及び県内平均を上回っている。認定こども園・地域型保育施設に対する施設型給付等支給事業費や、障害福祉サービス費等が増加した一方、認定こども園への移行等により民間保育所児童運営費が減少したほか、受給者数の減により児童手当支給事業費及び児童扶養手当支給事業費が減少したが、全体として増加傾向にある。少子高齢化が進み、今後とも、扶助費の増加が避けられないことから、市単独制度に基づく扶助費について、抑制に努める。

その他の分析欄

特別会計への繰出金のうち、被保険者や支給者の増加に伴い、介護保険・後期高齢者医療事業で増加したが、被保険者数が減少した国民健康保険事業では減少となった。この結果、対前年度比0.1ポイント減の13.5%となり、類似団体平均と同率となった。今後も、繰出基準に沿って、普通会計からの繰出規模の適正化に努める。

補助費等の分析欄

子ども・子育て支援の核的取組である民間保育施設運営助成、市立大津市民病院への運営費負担金や下水道事業会計への繰出金を積極的に措置したこと等により、対前年度比2.9ポイント増の8.0%となったが、依然として類似団体平均を下回っている。今後とも、平成24年に策定した「補助制度適正化基本方針」に基づき、補助金の一層の適正化に努めていく。

公債費の分析欄

対前年度比0.6ポイント減の14.7%となリ、引き続き、類似団体平均を下回っている。過去の建設事業債の進捗が進む一方で、臨時財政対策債の償還残高が増加する傾向にあるため、ほぼ横ばいの状況が続いている。臨時財政対策債は地方交付税の代替となる貴重な財源であるものの、償還に伴う財政負担と財源調達における依存性、並びに基金保有高との均衡に留意しながら、引き続き、比率の改善に努めていく。

公債費以外の分析欄

対前年度比2.9ポイント増の76.4%となり、類似団体平均を上回っている。公共施設の延命化、適正化を見据えて、普通建設費を抑制する一方で、延命対策などを適切に行うことで、費用の適正化を図ってきている。引き続き、本市の直面する重要な課題であるごみ処理施設の更新に対して費用の重点化を行うとともに、経済性を重視した事業手法の積極的な活用を進め、事業の効率化に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費は、障害福祉サービス費、介護保険事業特別会計繰出金、滋賀県後期高齢者医療広域連合負担金などが増となった一方で、認定こども園への移行等に伴う民間保育所児童運営費、受給者の減による児童手当支給事業費及び児童扶養手当支給事業費の減や、前年度にあった臨時福祉給付金支給事業費の皆減等により、住民一人当たり対前年度比547円増の153,298円となったが、類似団体平均を下回っている。衛生費は、水道・ガス事業会計繰出金で減となった一方で、既存廃棄物処理施設の機能維持に伴う補修経費の増のほか、北部クリーンセンター・環境美化センター改築更新に向けた施設整備事業費が著増となったことで、住民一人当たり対前年度比18,069円増の46,612円となり、類似団体平均を上回ることとなった。土木費は、市道北6017号線及び幹2028号線道路改良、(仮称)若葉台地先公園整備、下水道事業会計繰出金で増となった一方、膳所駅周辺整備推進事業費、都市計画道路3.4.50号桜かや線及び3.4.46号比叡辻日吉線の道路整備費、大津駅西地区土地区画整理事業費での減等により、住民一人当たり対前年度比2,911円減の25,464円となり、類似団体平均を下回っている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり351,528円となっている。主要な構成項目である扶助費は、民間保育施設運営費、認定こども園・地域型保育施設に対する施設型給付等支給事業費、子ども医療費助成事業費、障害福祉サービス費等が増加した一方で、本市が主体的に制度を維持してきた福祉タクシー利用券やガソリン助成券にかかる給付内容の見直し、児童手当・児童扶養手当の支給減、さらには、前年度の臨時福祉給付金の皆減が影響し、住民一人当たり対前年度比449円減の99,576円となり、類似団体平均を下回っている。少子高齢化が進む中で、今後とも扶助費の増加は避けられず、市単独制度に基づく扶助費について、適正化に努める。普通建設事業費は、膳所駅周辺整備事業費のほか、大石市民センター改築事業費、介護保険施設整備事業費等が減となった一方、中間処理施設整備事業の進捗による著増や、民間保育施設整備補助事業費、中学校給食配膳室等整備工事費、富士見市民温水プール整備事業費等の増の影響により、住民一人当たり対前年度比7,438円増の38,726円となったが、類似団体平均を下回っている。公債費は、介護老人保健施設事業の廃止に伴う企業債未償還分の債務を承継したことや、将来の財政負担を見据えた臨時財政対策債の繰上償還の実施などにより、住民一人当たり対前年度比12,053円増の44,406円となり、類似団体平均を上回ることとなった。今後も一層の事業の選択と集中を行うことで事業費の適正化を図るとともに、新規の事業債発行の抑制により持続可能な都市経営に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

財政調整基金残高は、運用利子分の積立てにより、前年度に比べ微増した。実質収支額は、対前年度比3.2ポイント減の1.89%となり、実質単年度収支は、対前年度比0.65ポイント減の3.3%となった。今後とも、中長期的な健全財政の堅持に努め、将来負担の軽減はもとより、持続可能な都市経営による質の高いサービスの実現を目指す。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

平成22年度に従前より赤字経営であった競輪事業特別会計を廃止して以降、全ての会計で実質赤字額が発生していない。地方独立行政法人への移行に伴い、病院事業会計及び介護老人保健施設事業会計については、平成28年度末で閉鎖し、平成29年度より企業債未償還分を病院事業債として特別会計で管理している。標準財政規模に占める割合の多くがガス事業会計であることから、一層、他の事業会計での健全な経営の継続が必要である。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

従前より市債の新規発行の抑制に努めたことや、過去に発行した市債に償還が進んだことにより、実質公債費比率(分子)は減少傾向となっている。公営企業債の元利償還金に対する繰入金では下水道事業会計への繰出額が増加したが、都市計画税に占める地方債償還額が大きく増加したことも指数の減少に繋がった。今後とも、事業の選択と集中に努め、市債発行の抑制を図り、指標の一層の改善に取り組む。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

下水道事業の地方債現在高の減少により、公営企業等繰入見込額が大きく減となった。また、繰上償還実施による一般会計等に係る地方債の現在高が減となった。一方、PFI事業(富士見市民温水プール)の追加による債務負担行為に基づく支出予定額の増となった。充当可能財源等は減となったが、将来負担額の減少により、全体として将来負担比率(分子)が減少した。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)基金全体では、2億9,895万円を積立て、2億743万円を取崩す中、平成30年度末残高は、前年度末残高と比較して、9,152万円増加し、132億3,712万円となった。このうち、減債基金は、積立て2億2,606万円、取崩し9,547万円で、湖都大津まちづくり基金は、ふるさと納税の制度での運用の中で、積立て3,687万円、取崩し8,926万円、市営住宅建設整備基金は、839万円を取崩し、市営住宅居住改善事業への充当、奨学基金は、353万円を取崩し、奨学資金への充当を行った。(今後の方針)中期財政フレームにおいて、財政指標の目標値を設定している中、基金の取崩しにより充当可能財源が減少すれば将来負担率の上昇が避けられないことを踏まえ、また、ごみ処理施設改築、庁舎整備等の財政需要増に備え基金の保持に努めていく。

財政調整基金

(増減理由)平成30年度においては、取崩しはなく、運用利子分の積立てによる微増。(今後の方針)災害対応などの不測の事態に対応するために、温存させる必要があることから、財政調整基金に依存しない財政運営に努めていく。

減債基金

(増減理由)積立て2億2,606万円、取崩し9,547万円による。(今後の方針)市債の適正な管理にあたり、計画的な返済を行うための基金として、金融機関からの利率の提示などを通じて、もっとも確実かつ有利な形での運用に努めていく。また、市債の繰上げ償還に充当した方が有利な場合は、可能な限り市債の繰上げ償還を実施する。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域振興基金:市民の連帯の強化及び地域の振興に要する経費の財源に充てるための基金庁舎整備基金:大津市の庁舎の整備に要する経費の財源に充てるための基金職員退職手当基金:大津市における職員の退職手当に必要な財源に充てるための基金公共施設等整備基金:大津市における義務教育施設、公益施設、清掃施設その他公共施設を整備するための基金市営住宅建設整備基金:市営住宅又はその共同施設の建設、修繕又は改良に要する財源に充てるための基金(増減理由)湖都大津まちづくり基金は、ふるさと納税の制度での運用の中で、積立て3,687万円、取崩し8,926万円、市営住宅建設整備基金は、839万円を取崩し、市営住宅居住改善事業への充当、奨学基金は、353万円を取崩し、奨学資金への充当を行った。(今後の方針)適切な特定目的基金の管理運営に努めていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、上昇傾向にあるものの全国平均や類似団体平均を下回っている。しかしながら、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画では令和8年度以降にインフラ資産に対するコストの急激な増加が見込まれており、計画的に長寿命化や規模適正化の検討が必要となる。今後とも将来の財政負担も見据え、適正な市民サービスの提供とあわせて、老朽化対応を含めた公共施設のあり方に関する協議を進めていく。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は類似団体平均を下回っている。この要因としては、行政改革プラン2017に基づき、市債の新規発行の抑制に努めてきたこと、また過去に発行した市債の償還が進んだことによるもののほか、経常的な経費の見直しや、特別職・管理職員の給与の独自カットの継続、時間外勤務の縮減の取り組みによる歳出の抑制が挙げられる。今後ごみ処理施設の更新に伴う施設整備による多額の財政負担を見据え、引き続き、新規事業の必要性を見極めることによる市債の発行の抑制等により指数の改善に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

公共施設の将来的な更新経費による財政負担を示す両指標については、ともに類似団体平均を下回っている。そのうち、将来負担比率は前年度から10.1ポイント減となり類似団体平均を大きく下回っているが、一方で有形固定資産減価償却率の伸びは1.7ポイントであり、類似団体平均の伸びである0.8ポイントと比較すると固定資産の老朽化が大きく進行しているといえる。特に公営住宅、児童館、港湾・漁港、市民会館、一般廃棄物処理施設における有形固定資産減価償却率は70%を超える水準となっており、類似団体内の順位も上位に位置している。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率、実質公債費率ともに類似団体平均を下回っている。過去の建設事業債の償還や起債発行抑制に加え、市債繰上償還を実施したことにより、地方債残高が減少したほか、設立法人等負債に対する負担見込み額として計上している地方独立行政法人市立大津市民病院の繰越欠損額の減少等により、指標が大幅に改善した。今後も行政改革プラン2017に基づき、一層の事業の選択と集中を行うことで、市債の発行抑制に努め、健全な財政運営を維持していく。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

一人当たりの面積が類似団体と比較して多いのは、認定子ども園・幼稚園・保育所及び公民館である。公立保育園・幼稚園は47箇所あり、一人当たり面積は類似団体平均と比べて0.075ポイント高い水準となっている。また、公民館についても37箇所あり類似団体と比べて0.025ポイント高いが、全国平均や県内平均よりも下回っている。本市の南北に45.6キロメートルという細長い地理的な特性のため、高い水準にあると考えられる。有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高いのは、公営住宅、児童館、港湾・漁港が70%台であり、類似団体との乖離が大きい。児童館については多くが昭和50年代に建設されたものであり、老朽化が進んでいるものである。今後増加が見込まれる維持管理経費に留意しつつ、子育て環境の適切な整備手法等について検討を進めていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

図書館、体育館・プール、市民会館、一般廃棄物処理施設の施設類型において、有形固定資産減価償却率が類似団体平均より高く、一人当たりの面積が低い数値となっている。一方で、市施設における一人当たりの面積は低いものの、市内において県立の図書館、体育館、ホールが存在するという特性がある。また、有形固定資産減価償却率については、図書館で類似団体平均より20ポイント程度高くなっている。図書館については昭和50年代及び平成初頭に整備された施設・設備の老朽化が進んできたもので、維持管理経費の増加に留意しなければならない。また、体育館・プールについては平成30年度に供用開始したプールの改築更新のため指数が改善した。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から731百万円の減少(△0.1%)となった。固定資産については、ごみ処理施設の改築に約6,400百万円の設備投資をしたことにより2,093百万円の増加となったものの、流動資産において臨時財政対策債の繰上償還を4,435百万円したことから流動資産が2,824百万円減少した。負債総額が前年度末から4,637百万円減少(△3.1%)したのは前述の地方債の繰上償還によるものである。一般会計等に水道事業、下水道事業等の公営企業会計等を加えた全体では、資産総額が前年度末から4,856百万円増加(+0.6%)し、負債総額が10,563百万円減少(△4.7%)した。資産増加の主な要因は、ガス小売事業を民間企業と共同出資して設立した新会社の株式譲渡に伴う売却益約9,000百万円により現金預金が増加したものである。負債の減少の主な要因は、公営企業会計の地方債の借入額より返済額が超過しているため水道及び下水道で地方債が5,298百万円減少したことによるものである。全体に大津市社会福祉事業団や滋賀県後期高齢者医療広域連合等の関連団体を加えた連結では、資産総額が前年度末から5,998百万円増加(+0.8%)し、負債総額が10,192百万円減少(△4.4%)した。資産総額は、大津市社会福祉事業団が保有する福祉施設に係る資産等の計上により、全体に比べて10,695百万円多くなり、負債総額は、未払金や退職、賞与等の引当金等の計上から、10,620百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は104,879百万円となり、前年度比1,292百万円の減少(△1.2%)となった。そのうち、人件費等の業務費用が53,008百万円、補助金等や社会保障給付等の移転費用が51,871百万円である。業務費用の物件費等(30,848百万円)と移転費用の社会保障給付費(32,740百万円)の金額が大きく、この2項目で純行政コストの約60%を占めている。純行政コストは前年度から852百万円減少(△0.8%)した。物件費等の業務費用の減少が主な要因である。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため経常収益が26,708百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金等の計上により、移転費用が53,942百万円多くなり、純経常行政コストは54,495百万円多くなっている。臨時利益にガス事業の株式譲渡益が含まれるため純行政コストは前年度比13,212百万円の減少(▲8.3%)となった。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が42,370百万円多くなっている一方、経常費用が123,813百万円多くなり、純行政コストは72,484百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等は、純行政コスト(99,855百万円)が税収等、国県等補助金を含む財源(100,948百万円)を下回っており、純資産の本年度差額が1,092百万円(前年度比+4,071百万円)となり、無償所管換等を含めて純資産残高は、409,069百万円となっている全体では、純資産の本年度差額が11,725百万円、純資産残高は577,080百万円となっている。一般会計等と比べて、財源が56,689百万円多くなっており、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計の国民健康保険料や介護保険料等が含まれている。連結では、純資産の本年度差額が12,084百万円、純資産残高は577,155百万円となっている。全体と比べて、財源が26,786百万円多くなっており、滋賀県後期高齢者医療広域連合の構成団体の分担金等が含まれている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は6,441百万円であり、投資活動収支はごみ処理施設等の公共施設等整備費支出が増加したため、前年度に比して△3,851百万円の△4,918百万円となった。財務活動収支は地方債の繰上償還を実施したことなどから△3,950百万円となった。本年度資金収支額は△2,427百万円であり前年度より△4,174百万円減少し、本年度末資金残高は1,853百万円となった。経常的な活動にかかる経費は税収等の収入で賄い、かつ地方債の償還を進めることができている全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料収入及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は、一般会計等より10,288百万円多い16,729百万円となっている。投資活動収支では、ガス事業の株式譲渡益が含まれているため2,151百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから△9,319百万円となったが、本年度末資金残高は前年度から5,259百万円増加し、34,953百万円となった。連結では、業務活動収支が17,304百万円、投資活動収支が△2,253百万円、財務活動収支が△9,987百万円となり本年度資金収支額は5,064百万円となり本年度末資金残高は37,627百万円となった。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、類似団体平均を上回っているが、施設の長期使用と延命措置の徹底により減価償却が進み、前年度と比べて0.4万円減少している。将来の公共施設等の更新等に係る財政負担を軽減するため、公共施設等の集約化・複合化をはじめとする施設保有量の適正化に向けた検討を進めることに取り組む。歳入額対資産比率については、類似団体平均を0.81年上回っており、資産形成の施策がとられてきたことを表しているが、方では今後、施設の大規模修繕、更新費用等が必要となってくる。有形固定資産減価償却率については、類似団体より低い水準にあるが、公共施設等の老朽化に伴い、前年度より1.7ポイント上昇している。老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均を上回っており、税収等の財源が純行政コストを上回ったことから純資産が増加し、前年度から0.8ポイント増加している。(社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す)将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っており、前年度より0.4ポイント減少した。地方債は、事業の緊急度や重要度により充当する事業を適切に選択し、後年度の公債費負担に対する地方財政措置の有無などを熟慮しつつ、効果的な活用に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を3.1万円下回っており、また前年度に比べても減少している。ごみ処理施設等の設備投資に関する支出が増加する一方で、行政コストとなる物件費等での経費の効率化を図ることで純行政コストの上昇を抑えることができた。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均を下回っており、前年度より1.4万円減少している。臨時財政対策債の繰上償還4,435百万円による負債の減少が主な要因となっている。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立金支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、2,946百万円となっている。前年度と比較して1,390百万円減少しているのはごみ処理施設等にかかる公共施設整備にかかる支出が増加したためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、行政サービスの提供に対する受益者負担の割合を意味するが、類似団体平均を0.6ポイント上回り、前年度から0.2ポイント減少している。固定資産の老朽化が進めば、今後の維持補修費が増加することが見込まれるため、公共施設等総合管理計画に基づき個別計画の策定を進め、効率的で効果的な財政の投資により、経常費用の縮減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,