埼玉県美里町の財政状況（2015年度）

財政力指数の分析欄

指数は、前年度から０．０５ポイント減少したが、類似団体平均を０．２４ポイント上回っている。町内主要企業の業績低迷などにより、税収については大きな伸びが期待できない状況にあるため、寄居スマートＩＣ西地区産業団地などへの企業誘致を積極的に進め、法人町民税等の増収に努める。

経常収支比率の分析欄

指数は前年度比１０．３ポイント減少し、類似団体平均を１０．２ポイント上回った。これは、普通交付税及び地方消費税交付金の増が主な要因である。今後も行政改革を推進し、経常経費の節減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口１人あたり決算額は、類似団体平均を大きく下回っている。これは、負担金により運営される一部事務組合がゴミ処理業務や消防事務を実施していることが要因の一つである。一部事務組合の人件費及び物件費等に要する負担金等を加えると、人口１人あたりの金額は大幅に増加することになるため、引き続き抑制に努める必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

指数は前年度比０．２ポイント減少したが、類似団体平均を２．１ポイント上回っている。今後も国県及び近隣市町村等の給与水準を考慮し、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員適正化計画に沿った採用等により、指数は一定で推移しており、今年度は類似団体平均を２．３１ポイント下回った。今後も適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

指数は前年度比０．４ポイント減少し、類似団体平均を４．２ポイント下回っている。主な減少要因は、一部事務組合への公債費分負担金の減少等である。今後も起債にあたっては、交付税算入率の高い地方債の選択等により、公債費負担の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

指数は前年度比１１．９ポイント減少し、類似団体平均を５２．２ポイント上回っている。これは、平成２６年度に災害や雪害などで減少した財政調整基金残高が、平成２７年度に若干回復したことが主な要因である。引き続き財政調整基金を適正な金額に保つとともに、適切な起債により将来負担の軽減を図り、健全な財政運営に努める。

人件費の分析欄

指数は前年度比２．１ポイント減少し、類似団体平均を１．３ポイント下回っている。これは、普通交付税や地方消費税交付金の増加に伴い経常一般財源が増加したことによる分母の変動が大きな要因である。今後も、関係経費の見直しを行い、歳出抑制に努める。

物件費の分析欄

指数は前年度比１．３ポイント減少し、類似団体平均を３．２ポイント下回っている。これは、普通交付税や地方消費税交付金の増加に伴い経常一般財源が増加したことによる分母の変動が大きな要因である。情報システムのクラウド化等により歳出の抑制を図っているが、今後も物品の購入などを再点検し、引き続き歳出の抑制を図る。

扶助費の分析欄

指数は前年度比０．２ポイント減少したが、類似団体平均を２．１ポイント上回っている。普通交付税や地方消費税交付金の増加に伴い経常一般財源が大幅に増加した一方、保育所運営委託料なども増加しており、指数の減少は小幅にとどまった。社会保障費は年々増加傾向にあり、制度上国の影響を受けやすいことから、町単独事業の見直し等により、扶助費の抑制に努める。

その他の分析欄

指数は前年度比１．２ポイント減少したが、類似団体平均を０．３ポイント上回っている。これは、国民健康保険及び介護保険において税率及び料金を改定した結果、他会計への繰出金が減少したことが主な要因である。今後も、各会計の健全化を図ることにより、繰出金の抑制を図る。

補助費等の分析欄

指数は前年度比４．１ポイント減少し、類似団体平均を０．４ポイント下回った。これは、普通交付税や地方消費税交付金の増加に伴い経常一般財源が増加したことによる分母の変動とともに、児玉郡市広域市町村圏組合負担金が減少したことによる分子の変動が重なったことが要因である。行政改革推進委員会の提言に基づき補助金の見直し等を行っているが、今後も補助費等の削減に努める。

公債費の分析欄

指数は前年度比０．８ポイント減少した。これは、利率見直しに伴い長期債利子償還金が減少したことが主な要因である。類似団体平均は７．３ポイント下回っており、他団体と比較して低い水準にあるが、今後も町債の活用については、将来負担の軽減を図り、計画的な運用に努める。

公債費以外の分析欄

指数は前年度比８．９ポイント減少し、類似団体平均を２．５ポイント下回った。これは、普通交付税や地方消費税交付金の増加に伴い経常一般財源が増加したことが主な要因であるが、今後社会保障費等の増加が見込まれるため、行財政改革を推進し、健全な財政運営に努める。

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還可能年数の分析欄

分析欄：将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄：将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は類似団体と比較して低い水準にあり、ゆるやかな減少傾向にあるが、将来負担比率については、年度によって大きなばらつきがある。これは、平成26年度に災害や雪害などで減少した財政調整基金残高が平成27年度に若干回復したことなど、充当可能基金の変動が主な要因である。地方債現在高は増加傾向にあり、また町においても一部事務組合においても、今後償還開始となるものがあるため、適切な起債により将来負担の軽減を図り、健全な財政運営に努める。