経営の健全性・効率性について
当該施設の収益比率については、数字上100%と農業集落排水施設に対する費用は一応賄えているが、経費回収率37.64%と類似団体平均を下回っており、大半が使用料以外の収入(一般会計からの繰入金)で賄われている状況である。また、当該施設は加入率、接続率も低く汚水処理原価が697.85円と平均より大幅に高く施設利用率21.9%、水洗化率62.35%と平均より下回っている状況である。さらに当該施設設置地区は、平戸市の中でも少子高齢化が進み単身世帯も多い地区となっている。加入促進や経費抑制に努めているが、今後も加入率・接続率の増加の見通しは厳しく、経営の健全性・効率性が適正とは言えない状況である。
老朽化の状況について
当該施設は、供用開始から10年以上経過しており、今後、管路等の老朽化により施設の大規模更新が発生してくる可能性もある。そのため今後、施設の機能診断事業及び最適整備構想を計画し適切な施設運営に努めなければならない。
全体総括
当該施設は、平戸市の中でも少子高齢化が進み単身世帯も多い地区にある。今後も人口・加入者等の増加はあまり見込めない状況であるため、水洗化率、施設利用率等の増加も難しい状況である。また、供用開始から15年以上が経過しており、大規模更新投資等の発生してくる可能性もある。そのため施設の機能診断及び最適整備構想を計画・実施し、投資の効率化を図っていきたい。今後も加入促進及び経費削減に努め経営の健全・効率化を高めるとともに合併浄化槽等への切替を視野に検討していかなければならないと考えている。