松山市:工業用水道事業

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2021年度)

経営の健全性・効率性について

本市工業用水道事業は、S27.8に給水を開始して以来、産業経済の発展に伴い増加する水需要を賄うため4次にわたる拡張事業を行い、現在は1日当たり最大130,000㎥の給水体制を整えており、市の西部地域に広がる臨海工業地帯の工場5社と1日当たり最大94,610㎥の給水量で契約しています。これまで、アウトソーシングなどの推進で経営基盤の強化に努めてきたことにより、消費増税などによる料金転嫁を除き実質38年間料金水準を据え置く中で、H8年度から26年連続で黒字を維持しています。財務関係の健全性・効率性を示す指標のうち、①から⑥の指標で、類似団体平均値や全国平均に比べると良好な水準を維持していますが、管路の耐震化工事に企業債を充当したことで「④企業債残高対給水収益比率」は上昇しています。また、業務関係の効率性を示す「⑦施設利用率」は、工業用水ユーザーに本市の脆弱な水事情をご理解いただき、渇水時だけでなく年間を通じて節水にご協力いただいているため、R3年度の1日当たり平均配水量は47,566㎥となっており、類似団体平均値や全国平均と比べて低い水準となっています。

老朽化の状況について

S30~40年代の拡張期に整備した施設が多く、それらの多くが近年更新時期を迎えていることから「①有形固定資産減価償却率」は類似団体平均値や全国平均より若干高く、老朽化が進んでいる状況です。そのため、道路整備工事に合わせて管路の耐震化工事を行うなど、効率的に老朽化した管路の更新を進めています。それに伴い「②管路の経年化率」は類似団体平均値と同水準で推移していますが、全国平均よりは高い水準となっています。また、「③管路更新率」については、道路工事に合わせて耐震化工事を行っている都合上、道路工事の進捗に左右される部分があり、年度によって波がある状況です。

全体総括

老朽化施設の計画的な更新や耐震基準を満たしていない施設の耐震化が急務であるほか、近年頻発している豪雨災害への備えとして停電対策や浸水対策にも取り組む必要があるなど、今後も安定的に水を供給するための施設改良が必要です。しかし、これら事業の推進により企業債発行額や減価償却費などの費用も増加することから、経営状況は次第に厳しくなる見込みです。そうした中で、R3年3月に今後の施設更新の手法を機能面・財政面から検証した「松山市工業用水道事業経営戦略」を策定しました。今後は、この経営戦略に基づく、中長期的な視点にたった施設更新や、既存施設の有効活用などによるコスト削減に取り組むことで、健全経営を維持できるよう努めていきます。

類似団体【中規模】

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