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ここ4年間ではほぼ横ばいとなっていたが、景気低迷などによる個人等の地方税の減収、社会保障関係経費の伸びなどから平成22年度においては0.77と前年度と比較して-0.02ポイント低下している。また、類似団体内平均値0.78と比較するとやや下回っている。今後も必要な事業を峻別する等歳出の見直しを実施するとともに、滞納額の圧縮など更なる徴収業務の強化に取り組む。
経常収支比率は、扶助費において生活保護費などの増加により前年度から1.3%悪化したものの、人件費や補助費の減少および経常一般財源である地方交付税や臨時財政対策債の大幅な増加の影響により、全体では3.8%改善し、96.1%となった。ただし、類似団体内平均値89.8%と比較しても上回っており、依然高水準で硬直した財政状況といえる。
職員数適正化計画や集中改革プランの実行に加えて、職員の削減後も安易にアルバイトの雇用や委託に頼ることなく、創意工夫による業務効率の向上を図った結果、類似団体内平均値100,171円を下回る88,242円となった。今後も民間で実施可能な部分については委託化を進めるなど、引き続き総コストの縮減を図っていく方針である。
平成19年度7月に職員給与構造の見直しを実施し、給料表を国準拠に改めたが、現給保障者の割合が国と異なることなどにより、国基準100を上回る数値となっている。今年度は経験年数階層内における職員分布が変わったことや、昇格時における対応号給が国と異なることなどにより、前年度より0.2減少し100.5となった。今後も初任給基準の引下げ、給料表の見直しなどの行財政改革を進め、より一層の給与の適正化に努める。
これまでの「職員800人削減計画」や「職員数適正化計画」などの実施により、類似団体内平均値6.32人を下回る5.51人となっている。今後も新集中改革プラン(平成22~平成26)の定員管理計画案を着実に実行するなど、さらなる行財政改革の推進に努める。
公営企業債償還の財源に充てたと認められる繰入金が14億円減少し、普通交付税や臨時財政対策債の増加等により標準財政規模が17億3千万円増加した。これらの要因等により、単年度実質公債費比率は前年度より2.0%の減少となったものの、3ヵ年平均値では8.6%と前年度並みの値となった。今後も、臨時財政対策債や退職手当債の償還が増加する見込みであるが、引き続き適正な公債管理に努めたい。
下水道事業会計や公共用地先行取得事業特別会計において、地方債残高が減少したことや職員数の減による退職手当負担見込額の減少などにより、将来負担額が前年度と比べ84億7千万円(2.4%)減少し、将来負担比率は前年度より18.1ポイント減少の64.6%となった。類似団体と比べても健全な数値となっており、今後も将来世代への負担が増加することのないよう健全な財政運営に努めていく。
人件費及び人件費に準ずる費用の人口1人当たり決算額は61,620円となり、前年度の64,554円より減少した。また類似団体平均値62,504円と比較しても下回っている。人件費にかかる経常収支比率については、職員数適正化計画などの実施による総量抑制効果や定年退職者の減少により、前年度から2.2%減少し25.7%となったが、類似団体内平均値25.3%をやや上回っている。今後もゴミ収集業務や学校給食調理業務など民間でも実施可能な部分については委託化を進めるなど、より一層の行財政改革の推進に努める。
物件費にかかる経常収支比率については9.8%となり、類似団体内平均値12.6%を下回っている。ただし前年度比較では類似団体内平均値が0.6%減少しているのに比べ、0.1%増加している。これは予防接種事業や一部事務組合解散に伴う清算経費が増加したことによるものである。
扶助費にかかる経常収支比率については18.1%となり、前年度から1.3%増加し、類似団体内平均値と比較しても最低値となった。もっとも大きな要因は生活保護費の増加で、前年度と比較すると12億6千万円増となり、障害者自立支援給付経費等他の要因を大幅に上回っている。
その他の経常収支比率については、類似団体内平均値11.8%を下回る9.8%となった。内訳は維持補修費で1.2%、繰出金で8.6%となりそれぞれ前年度と同様の値となっていいる。今後は、これまでに整備した施設等の老朽化に伴い維持補修費の増加が見込まれることもあり、引き続き計画的な財政運営を心がける。
補助費等にかかる経常収支比率については、類似団体内平均値を大きく上回る16.5%となったものの、前年度との比較では2.4%の減少となった。これは下水道事業会計への繰出金が7億円、解散に伴う一部事務組合への負担金が5億8千万円減少したこと等によるものである。
公債費及び公債費に準ずる費用の1人当たり決算額については13,894円と類似団体内平均値16,890円を下回っている。同様に公債費にかかる経常収支比率も類似団体内平均値18.9%を下回る16.2%となっている。しかしながら、今後も臨時財政対策債、退職手当債などにかかる償還が増加する見込みであることから、事業の緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業採択を心がけ、健全な公債管理に努める。
公債費以外の経常収支比率については79.9%となり、前年度と比較して3.2%減少となったものの、類似団体内平均値70.9%を上回っており依然高水準で硬直した状態といえる。主な内訳として人件費、補助費等、扶助費の合計で60.3%となっている。人件費、補助費等については、前年度と比較して減少しているが、扶助費については昨年度に続き増加している。今後もより一層の行財政改革の推進や、事業効果を的確に把握した効率的な財政運営に努める。
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