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長引く景気低迷の影響による税収の減等により基準財政収入額が低下、財政力指数は低位で推移している。近年では製造業の業績好調による法人2税の増等により財政力指数は改善傾向である。平成28年3月に策定した「第四次行財政改革実行プラン」に基づき、公共事業箇所の重点化、医療費の適正化、介護予防等による社会保障費の抑制など歳出の合理化・重点化を実現するとともに、地方税の徴収率の向上や県有財産の有効活用により歳入確保に努めていく。
平成28年度は地方譲与税や地方交付税が減少したことにより平成27年度に続いて悪化し、全国平均を下回った。今後、扶助費の支出および北陸新幹線の整備等に伴う県債発行の増加により公債費の増加が予想されることから、「第四次行財政改革実行プラン」に基づき、事務事業の見直し等により、義務的経費の抑制に努める。
本県は人口が少ないことから、人口1人当たりで比較すると他団体より高くなる傾向にある。本県では、出先機関の再編や職員数の削減など行財政改革の実施により平成23年度から27年度までに職員数の3%削減するなど、人件費の削減努力を進めてきた。引き続き、職員数の適正化を図るとともに、一括発注など執行方法に工夫をこらし、物件費等の削減に努める。
本県は人口が少ないことから、人口10万人当たりで比較すると他団体より高くなる傾向がある。本県では、平成24年度から27年度に全職員の0.41%、一般行政部門で0.57%の削減を実施しており、平成28年度も同水準を維持している。一般行政部門の職員数では全国最小規模となっており、引き続き適正な定員管理に努めていく。
平成23年度から実施してきた繰上償還の影響により元利償還金は減少傾向で推移しており、分子全体は減少傾向である。また、景気回復の影響等により分母は前年度水準維持しており、28年度も前年比0.7ポイント改善している。引き続き、公共事業の選択と集中等により、県債の新規発行の抑制を図る。
平成27年度までに繰上償還により地方債残高を削減し、病院事業会計の退職手当に関する一般会計の負担率見直し、公営企業債の償還の進捗などに伴い分子となる将来負担額の圧縮に努めている。また、景気回復の影響等により法人関係税収が増加する等、分母も改善傾向にある。一方で、将来負担額の控除対象である地方債残高のうちの交付税算入対象額が大きく減少していることから、平成28年度は将来負担比率が増加した。今後とも将来への負担を少しでも軽減するよう、公共事業の選択と集中等により、県債の新規発行の抑制を図る。
行財政改革の実施により、平成23年度から平成27年度までに職員数を3%削減し、一般行政部門の職員数は全国最小規模となっている。平成28年度も、臨時財政対策債等の歳入の減少により人件費の経常収支比率は増加しているが、依然として他団体と比較して低い値を示している。
物件費に係る経常収支比率は、5.0%付近で推移しており、類似団体の平均および都道府県平均より高い水準で推移している。毎年、事務事業の総点検を行い、委託業務内容の見直し等無駄な経費の見直しを実施し、歳出の抑制を図っている。
高齢化の進展による介護給付費の増や受給者の増による指定難病等医療費助成の増等により、扶助費に係る経常収支比率は増加傾向にある。今後、医療費適正化計画の着実な実行や介護予防の推進等により、社会保障費の抑制に努めていく。
近年増加傾向にある高齢化の進展に伴い、国民健康保険県調整交付金や後期高齢者医療費の県負担も増加し、補助費等の占める割合は増加傾向にある。今後も、医療費適正化計画の着実な実行や介護予防の推進等により、社会保障費の伸びを抑制していく。
平成23年度から平成27年度まで実施した繰上償還の効果もあり、改善傾向にある。平成28年度は、臨時財政対策債等の歳入の減少により公債費の経常収支比率は増加している。今後、北陸新幹線等に伴う起債の償還がピークを迎えるが、投資的経費の重点化等により起債を抑制するとともに、超長期債の発行により単年度公債費の抑制、平準化に努めていく。
将来負担比率、実質公債費比率ともに23年度から大幅に改善をしているが、その理由は23年度から県債の繰上償還を実施したことにより、算定の指標となる県債残高が減少したためである。今後、北陸新幹線整備や国体開催などの大型プロジェクトの本格化により県債の発行の大幅な増加が予定されるが、将来負担比率については170%を超えないようにするとともに、実質公債費比率については自主的な県債発行が可能となる18%を下回る水準を維持するようにする。
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