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近年、長引く景気低迷の影響による税収の減等により基準財政収入額が低下し、財政力指数は低位で推移している。26年度は地方消費税の増等により基準財政収入額が増加したものの、公債費の増により基準財政需要額も増加したため前年並みの水準となった。平成28年3月に策定した「第四次行財政改革実行プラン」に基づき、公共事業等の重点実施、医療費の適正化、介護予防等による社会保障費の抑制など歳出の合理化・重点化を実現するとともに、地方税の徴収率の向上や県有財産の有効活用により歳入確保に努めていく。
近年、人件費は職員数の削減等により減少傾向、また、公債費は臨時財政対策債の償還の本格化により増加傾向にあり、経常収支比率は同水準で推移していたが、26年度は法人2税の増や消費税率の引き上げによる地方消費税の増により前年度比1.2ポイントの改善となった。今後は扶助費の支出および北陸新幹線の整備等に伴う県債発行の増加により公債費の増加が予想されることから、「第四次行財政改革実行プラン」に基づき、社会保障の伸びの抑制、投資的経費の重点化等による県債の新規発行の抑制など義務的経費の抑制に努める。
本県は人口が少ないことから、人口1人当たりで比較すると他団体より高くなる傾向にあるが、出先機関の再編や職員数の削減など行財政改革の実施により、平成23年度から26年度までに、全職員数の0.73%、一般行政部門で2.92%の削減を実施しており、人口1人当たりの人件費・物件費は減少傾向にある。引き続き、職員数の適正化を図るとともに、一括発注など執行方法に工夫をこらし、物件費等の削減に努める。
本県は人口が少ないことから、人口10万人当たりで比較すると他団体より高くなる傾向があるが、平成23年度から26年度までに、全職員数の0.73%、一般行政部門で2.92%の削減を実施しており、一般行政部門の職員数では全国最少規模となっている。引き続き適正な定数管理に努めていく。
元利償還金は平成23年度からの繰上償還の影響により減少傾向、公営企業の地方債償還へ充てる繰出金は同水準で推移しており、分子全体としては減少傾向である。また、臨時財政対策債の発行可能額の減や交付税措置の本格化により分母である標準財政規模は減少傾向である。その他、国の経済対策関連交付金の活用による県債発行の抑制等により26年度は前年度と比較して1.4ポイント改善している。引き続き、将来の公債費を抑制するため、公共事業の重点化等により、県債の新規発行の抑制を図り、財政の健全化に努めていく。
前年度と比較して11.6ポイント改善している。主たる要因としては、繰上償還の影響等による地方債残高の減、病院事業会計の退職手当の負担率の見直しによる退職手当負担見込額の減、公営企業債の償還の進捗に伴う一般会計からの繰出見込額の減などが挙げられる。今後とも将来への負担を少しでも軽減するよう、新規事業の実施については総点検を図り、財政の健全化に努めていく。
人件費に係る経常収支比率は、前年度から0.3ポイント増加したが、これは給与削減の特例措置の復元によるものである。行財政改革実行プランに基づき、適正な定員管理、給料表の水準の引き下げやアウトソーシングを進めてきたこともあり、平成23年度から26年度までに、全職員数の0.73%、一般行政部門で2.92%の削減を実施しており、近年は改善(減少)傾向にある。
物件費に係る経常収支比率は、前年度と同水準となっており、類似団体の平均および都道府県平均より高い水準で推移している。平成24年度から26年度までに27件の業務についてアウトソーシングを実施し、指定管理者制度の導入についても積極的に取り組むなど、歳出の抑制を図っている。今後も全庁で一括契約する物品等の拡大等により歳出抑制を図っていく。
扶助費に係る経常収支比率は、前年度と同水準であるものの近年悪化(増加)傾向にある。これは、事業所数の増加に伴う訓練等給付費県負担金の増加が主たる要因である。今後は、医療費適正化計画の着実な実行や介護予防の推進等により、医療費や介護給付費等の社会保障費の抑制に努めていく。
24年度は維持補修費の増加により悪化したものの、25年度には景気回復等の影響により制度融資貸付金が減少したことにより改善しており26年度も前年並みとなっている。引き続き歳出の削減に努めていく。
補助費等に係る経常収支比率は、前年度より0.3ポイント増加した。これは、近年増加傾向にある高齢化の進展に伴う医療・介護給付費の県費負担金の増加、また26年度は分収林整備事業の県営化に伴い引き継いだ債務の償還が発生したことが主な要因である。今後も、医療費適正化計画の着実な実行や介護予防の推進等により、医療費等や介護給付費等の社会保障費の伸びを抑制していく。
公債費に係る経常収支比率は、前年度までの繰上償還に伴う償還額の減少などにより2ポイント改善している。今後も投資的経費の重点化等により新規の県債発行の抑制を図るとともに、超長期債の発行により、単年度公債費の抑制、平準化に努め、実質公債費比率が18%を下回る水準を維持していく。
公債費以外の経常収支比率は、前年度より0.6ポイントの増となっている。これは人件費の給与削減の特例措置が復元したこと、高齢化に伴う扶助費や補助費等が増がしたことが主たる要因である。社会保障経費の増加は全国共通の傾向である一方で、本県は第三次行財政改革実行プランに基づき、適切な定員管理、給料表の水準やアウトソーシングを推進しており、職員数は全国平均を大きく下回っている。今後も第四次行財政改革実行プランに基づき、歳出の抑制に努めていく。