経営の健全性・効率性について
宮代町の公共下水道事業は、類似団体と比較すると、「水洗化率」は平均値を上回っていますが、財政状態の健全性に関する「経費回収率」は、平均値を下回っています。また、「収益的収支比率」が75%から76%程度で推移している状態で、一般会計からの繰入金等に依存している状況にあります。このようなことから、今後も引き続き、経営改善に努める必要があります。「企業債残高対事業規模比率」は類似団体と比較して減少傾向にあります。今後、下水道施設の更新等が必要となることから、世代間負担のバランスを考え、企業債残高を適正に管理していく必要があります。
老朽化の状況について
宮代町の公共下水道は、平成5年4月に供用開始をしています。下水道管きょについては、概ね30年経過し、中継ポンプ場は、24年経過している状態です。一般的には、下水道管きょ等は、耐用年数が50年ですが、ポンプ場などの施設については機器によって15年から20年程度となっています。宮代町では、中継ポンプ場を2箇所保有していることから、長寿命化計画に基づき、計画的に施設の更新を実施しています。
全体総括
宮代町の公共下水道事業は、平成27年度に市街化区域のすべてが供用開始区域となりました。今後においては、経営の面では接続率を上昇させて使用料収入を確保するとともに汚水処理費の削減を図る必要があります。また、更なる経営の向上に努めるため、平成32年度からの地方公営企業会計の適用に向け準備を進めています。下水道施設については、現在、中継ポンプ場の長寿命化計画を策定し更新を実施中ですが、今後は管路施設の老朽化対策も必要となってくることから、ストックマネジメント計画などを策定し、宮代町が保有する下水道施設全体を、計画的に更新していく必要があります。