経営の健全性・効率性について
収益的収支比率では料金収入や一般会計からの繰入金等の収益で維持管理費に企業債元利償還金を加えた費用をどの程度賄えているかの指標になります。H27年度は100%を下回る結果となりましたが、H28年度においては100%を上回り経常収益により事業が賄われていることをあらわしております。経費を使用料でどの程度賄えているかを示す経費回収率はH27年度は類似団体平均値を上回ることができましたが、H28年度は類似団体平均値を0.14%下回る結果となりました。今後、施設の老朽化に伴う維持修繕による経費の増加が見込まれるため経費の効率化がより一層求められます。施設・設備が一日に対応可能な処理能力に対する平均処理の割合である施設利用率については平均値には届いておらず、利用率をあげるためには地域住民の方に水洗化への啓発・推進とともに、若い世代の定住が必要となります。
老朽化の状況について
農業集落排水は平成16年度に供用開始し、現在10年あまりの年数を経ています。管渠は法廷耐用年数まで、しばらくの期間を要しますが、今後は、修繕や老朽管が発生した場合に備え、事前に投資設計を作成することが必要となります。
全体総括
使用料収入については安定していますが、一般会計の負担も高い状況です。維持管理における経費の見直しや経営改善については、今後も引き続き行っていきます。また、より収益性を向上させるためには水洗化率の向上が必要であり、地域住民の方に啓発・推進を継続的に行っていきます。将来に発生する施設の老朽化などの問題についての総合的な計画に沿った事業運営が必要となります。