経営の健全性・効率性について
「収益的収支比率」については、100%に近い数値を維持しているものの、施設への投資による地方債償還の負担が毎年大きく、不採算分を一般会計繰入金に依存している状況である。また、「企業債残高対事業規模比率」については、類似団体の平均値よりかなり低い数値となっている。この要因としては、料金収入等の営業収益は毎年大きな変動がなく推移しており、かつ、近年は新たな起債が比較的少額であったことが考えられる。一方、経営の効率性に関する経営指標である「経費回収率」は平均値は上回っているものの、減少傾向にあり、費用削減が必要である。「施設利用率」及び「水洗化率」など施設の効率性に関する経営指標についても、平均値を上回った数値となっている。
老朽化の状況について
下水道計画区域内の管渠整備については、平成13年に供用を開始し、平成25年度にほぼ完了しており、残りは地理的に困難な箇所のみとなっている。管渠の耐用年数である50年の範囲内であることから、当面は管渠の状況を確認しながら、劣化した箇所については随時工事を行う予定である。
全体総括
経営の健全性・効率性に関する経営指標は、全体的に平均的な数値を保っているが、地方債償還の額が毎年大きく、不採算分を一般会計繰入金に依存するなど財政的に厳しい状況である。今後町の財政状況を考慮しながら、維持管理面においても出来る限り経費削減を図っていく必要がある。また、水洗化率の向上及び有収水量の増加を目標として、今後も引き続き経営改善に努めていく。